2008/5/5 9:43
695.商店街が地域課題の解決に貢献するには 商店街のコミュニティ活動(事業)
メタボ対策や高齢者への暮らしの支援などを、商店街がコミュニティの核としての地位を確立するには・・といった問題意識で考えてきましたが、ここで改めて行政との連携を見直してみるのも一つかなってことで、資料を発見しましたので、今回はこの問題を考えてみたいと思います。
すでにご紹介しましたように、商店街一体となった活動への発想がそもそも少ない(せいぜいお祭り程度か)のに加えて資金不足、個店の店主さん達は”毎日の仕事が忙しい”ので商店街活動の暇なんてない”など、筆者が言う「商店街活動」は”有名無実”が実態でしょう。それでも”客寄せ活動”までが限界で”コミュニティ活動”(=商売とは無関係)は例外的な事例しかありません。これが商店街を”核”から墜落させた一番の要因だと思います。
ここで改めて大型店との非価格競争力の源泉をソーシャル・キャピタルだと考え、これを醸成することで「核」基盤を強化し、改めてその上に商店街再生を試みるのが手順かなと思いました。
自冶体が地元の中小小売業者をどう見ているか、丁度良い資料が07年度中小企業白書にありましたので、それを参照して筆者なりの検討をしてみたいと思います。ちなみに08年度中小企業白書では、商店街の話は目立ちません。今回の三法改正の流れのなかで商業中心の話題は、ますます影を薄めていますなーーー(中小企業白書の核でもなくなりつつあるってことでしょうかね!)。
1.地元小売業者との事業連携状況と期待
ここで「連携」とは、本来民間主体に行う事業だが、行政がそれなりに判断して、資金・施設貸与などの支援をする事業だということのようです。そして地域の小売業者は「地域への思い入れ」「地域事情に詳しい」「本業との相乗効果」が期待されて”連携相手”として有力視されているのですが。

自冶体からみた地域づくりの担い手としての地域小売業への期待、とくに新たな公共的サービス・ニーズ(福祉・医療・環境・まちづくりなど)に対応すべきだが、その担い手として「商店街」(白書にこう書いてはありませんが)をどう評価しているかです。上掲資料では概ね以下が現状と今後の期待です。
@地域活性化関連:イベント(祭りなど)、観光(施設運営、ガイド)、地域資源活用(特産品の開発・販売)、活性化の仕組みづくり(地域通貨、中間支援)
A福祉関連:高齢者福祉(買い物代行、家事支援、電動車いす貸与)、児童福祉(託児所)、障害者福祉(手すり付け工事、同伴)、調理サービス(給食、配食)
B生活関連:防犯サービス(見回り)、環境保全(清掃、エコ)、身近なまちづくり(広場、植栽)、健康づくり(健康相談、スポーツ教室)、交通サービス(乗合タクシー)、
C環境:資源再生(リサイクル、バイオマス)、教育(コミュニティスクール、カルチャースクール)
上記のいずれも確かにこれからの地域(コミュニティ)の課題であり、どれをとっても商店街にそのサービス提供拠点があれば住人にとって”来街動機”になるに違いありません。しかし「誰が担当する」ってことになると”貧乏暇なし”ですから、残るは住人の巻き込みかなってことですが、これを商店街がどの程度真剣に取り組んでいるか、いささかの疑問を払拭しきれないのが実感です。
2.地元小売業への委託事業の現状と期待
ここで委託とは、本来行政が行うべき事業を、サービス向上等が見込めることから民間に委託するものだそうです。契約内容の把握(理解度)や価格の安さが委託決定に重視されるようですが、その現状と期待についての結果が下記です。

現在に比べ今後の期待は大きいことが分かります。少子高齢化が背景にあるのでしょうが、高齢者福祉・児童福祉、保健福祉(これは地域密着サービス(前回参照)やメタボ対策が念頭にあるのでしょうが)も無視できません。施設の維持・運営(図書館や届け出の窓口業務など)、廃棄物関連と景観保全(景観法・街並み協定)などですが、全国どこの商店街でも共通なのは「福祉関連」ではないでしょうか。
07年度中小企業白書では、上記のような地元小売業者への委託・連携に関しての課題を以下のように整理してます。
「中心となって活躍する人材」が課題。だが民間側の能力・意識不足、一方行政側のガイドライン設定の遅れなど「双方に問題がある」って指摘です。
指摘は正しいのですが、これでは話が進みません。しかし「人材」は”資源としてある”し、ガイドラインは作れば良いのですが、当面はこうした行政との連携・委託事業の”実験場の確保”が必要でしょう。それには商店街のご協力が不可欠ですし、それには多分コミュニティの核としての再認識が不可欠です。ではそのためには・・・と遡上して、段々何が何のために必要かが”分からなくなっちゃっている”のが今かなって感じです。
しかしそれはともあれ、地元住人の中で一定の知識・経験の保有者に、タウン・マネジメント能力を学習していただき、地元商店街で”商店街と住人との”つながり”の再構築に貢献していただけるなら、商店街再生にも”手がかり”になるかな・・って期待もあるわけです(商店街再生の”外堀攻略”戦略です)。タウン・マネージャーにはどんな知識・経験・能力などの特性が必要かを明らかにし、その育成の”カリキュラムやノウハウを整理する必要があるでしょう。
今年(5月)、われらが商店街学会が神奈川県庁の「賑わいサポーター育成事業」に応募しました(結果はどうなりますか、はなはだ疑問ですが・・)。これは上記の「中心となって活躍する人材」育成の教育カリキュラム開発だったからです。本再生シリーズでも”TM(タウン・マネジメント)O”(検索可能)を検討しその専門家(タウンマネージャー)が、それなりの職場を得て活躍している外国の事例をご紹介しました。また、そうした専門家の仕事場が確保できるのはBID(検索可能)といった一種の「開発利益の受益者負担の仕組み」で、商店街(TM)組織の財政力が担保されていることもご紹介しましたが、このBIDの仕組みについては、今回の街づくり三法改正では”触れられていません”ので、たぶん改正中心市街地活性化法の実効性も”一抹の疑問を払拭しきれない”のも実感です。ですから残るはタウン・マネージャー育成を通して“実績”を出しその存在価値を認めていただくことが第一歩かなって”気分”なのですが・・・・・。
すでにご紹介しましたように、商店街一体となった活動への発想がそもそも少ない(せいぜいお祭り程度か)のに加えて資金不足、個店の店主さん達は”毎日の仕事が忙しい”ので商店街活動の暇なんてない”など、筆者が言う「商店街活動」は”有名無実”が実態でしょう。それでも”客寄せ活動”までが限界で”コミュニティ活動”(=商売とは無関係)は例外的な事例しかありません。これが商店街を”核”から墜落させた一番の要因だと思います。
ここで改めて大型店との非価格競争力の源泉をソーシャル・キャピタルだと考え、これを醸成することで「核」基盤を強化し、改めてその上に商店街再生を試みるのが手順かなと思いました。
自冶体が地元の中小小売業者をどう見ているか、丁度良い資料が07年度中小企業白書にありましたので、それを参照して筆者なりの検討をしてみたいと思います。ちなみに08年度中小企業白書では、商店街の話は目立ちません。今回の三法改正の流れのなかで商業中心の話題は、ますます影を薄めていますなーーー(中小企業白書の核でもなくなりつつあるってことでしょうかね!)。
1.地元小売業者との事業連携状況と期待
ここで「連携」とは、本来民間主体に行う事業だが、行政がそれなりに判断して、資金・施設貸与などの支援をする事業だということのようです。そして地域の小売業者は「地域への思い入れ」「地域事情に詳しい」「本業との相乗効果」が期待されて”連携相手”として有力視されているのですが。
自冶体からみた地域づくりの担い手としての地域小売業への期待、とくに新たな公共的サービス・ニーズ(福祉・医療・環境・まちづくりなど)に対応すべきだが、その担い手として「商店街」(白書にこう書いてはありませんが)をどう評価しているかです。上掲資料では概ね以下が現状と今後の期待です。
@地域活性化関連:イベント(祭りなど)、観光(施設運営、ガイド)、地域資源活用(特産品の開発・販売)、活性化の仕組みづくり(地域通貨、中間支援)
A福祉関連:高齢者福祉(買い物代行、家事支援、電動車いす貸与)、児童福祉(託児所)、障害者福祉(手すり付け工事、同伴)、調理サービス(給食、配食)
B生活関連:防犯サービス(見回り)、環境保全(清掃、エコ)、身近なまちづくり(広場、植栽)、健康づくり(健康相談、スポーツ教室)、交通サービス(乗合タクシー)、
C環境:資源再生(リサイクル、バイオマス)、教育(コミュニティスクール、カルチャースクール)
上記のいずれも確かにこれからの地域(コミュニティ)の課題であり、どれをとっても商店街にそのサービス提供拠点があれば住人にとって”来街動機”になるに違いありません。しかし「誰が担当する」ってことになると”貧乏暇なし”ですから、残るは住人の巻き込みかなってことですが、これを商店街がどの程度真剣に取り組んでいるか、いささかの疑問を払拭しきれないのが実感です。
2.地元小売業への委託事業の現状と期待
ここで委託とは、本来行政が行うべき事業を、サービス向上等が見込めることから民間に委託するものだそうです。契約内容の把握(理解度)や価格の安さが委託決定に重視されるようですが、その現状と期待についての結果が下記です。
現在に比べ今後の期待は大きいことが分かります。少子高齢化が背景にあるのでしょうが、高齢者福祉・児童福祉、保健福祉(これは地域密着サービス(前回参照)やメタボ対策が念頭にあるのでしょうが)も無視できません。施設の維持・運営(図書館や届け出の窓口業務など)、廃棄物関連と景観保全(景観法・街並み協定)などですが、全国どこの商店街でも共通なのは「福祉関連」ではないでしょうか。
07年度中小企業白書では、上記のような地元小売業者への委託・連携に関しての課題を以下のように整理してます。
「中心となって活躍する人材」が課題。だが民間側の能力・意識不足、一方行政側のガイドライン設定の遅れなど「双方に問題がある」って指摘です。
指摘は正しいのですが、これでは話が進みません。しかし「人材」は”資源としてある”し、ガイドラインは作れば良いのですが、当面はこうした行政との連携・委託事業の”実験場の確保”が必要でしょう。それには商店街のご協力が不可欠ですし、それには多分コミュニティの核としての再認識が不可欠です。ではそのためには・・・と遡上して、段々何が何のために必要かが”分からなくなっちゃっている”のが今かなって感じです。
しかしそれはともあれ、地元住人の中で一定の知識・経験の保有者に、タウン・マネジメント能力を学習していただき、地元商店街で”商店街と住人との”つながり”の再構築に貢献していただけるなら、商店街再生にも”手がかり”になるかな・・って期待もあるわけです(商店街再生の”外堀攻略”戦略です)。タウン・マネージャーにはどんな知識・経験・能力などの特性が必要かを明らかにし、その育成の”カリキュラムやノウハウを整理する必要があるでしょう。
今年(5月)、われらが商店街学会が神奈川県庁の「賑わいサポーター育成事業」に応募しました(結果はどうなりますか、はなはだ疑問ですが・・)。これは上記の「中心となって活躍する人材」育成の教育カリキュラム開発だったからです。本再生シリーズでも”TM(タウン・マネジメント)O”(検索可能)を検討しその専門家(タウンマネージャー)が、それなりの職場を得て活躍している外国の事例をご紹介しました。また、そうした専門家の仕事場が確保できるのはBID(検索可能)といった一種の「開発利益の受益者負担の仕組み」で、商店街(TM)組織の財政力が担保されていることもご紹介しましたが、このBIDの仕組みについては、今回の街づくり三法改正では”触れられていません”ので、たぶん改正中心市街地活性化法の実効性も”一抹の疑問を払拭しきれない”のも実感です。ですから残るはタウン・マネージャー育成を通して“実績”を出しその存在価値を認めていただくことが第一歩かなって”気分”なのですが・・・・・。
