2008/5/11  9:01

697.商店街のテナントミックス管理体制  地域志向型マーケティング(CRM)

 お出かけして明日が次回予定でしたが、またお出かけとなり一日前倒しです。前回は「活力を維持している商店街の類型」を07年版白書からご紹介ましたが、まだ不十分な感じがあって、筆者のファイルから関連の記事を探し出しました。
 今回は「広域拠点型」に分類された二つの大規模商店街の「活力維持」の源泉である「テナントミックス」(この言葉は商店街に馴染まないのですが、商店街の業種構成の管理(テナントミックス マネジメント)と言う意味で使用います)を取り上げます。
 SCではディベロッパーにとってこれが一番の課題だと思いますが、商店街は「個店の集積」だと言う認識があり、自分の商売第一主義で、商店街としての在り方を議論するのは「暇な時」ってのが実態ですから、通常はこうした話題にはなりませんが、商店街の実態がこれだけ{衰退化」してくると、そうも言ってはいられないって事例が出てきているのだと思います。たまたま07年度中小企業白書では、単純な「個店主義」から脱皮した商店街の事例が”活力維持商店街”にあったことから、これは決して”たまたま”のことではないと筆者が”思い込んでご紹介するってことになった次第です。

1.静岡市・呉服町商店街の事例に関連して

 前回ご紹介した白書には「大型店の集客力」と「その店ならではの商品・サービス」が「活力維持の源泉」だとなっていますが、筆者はそれ以上に重要だと思うのがテナントミックス管理と言う視点・仕組みだと思います。「商店街復活手法見直し」(日経 06年9月18日)を以下にご紹介します。
    
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 上掲資料の上段「豊橋・花岡商店街」では店舗所有者との家賃引き下げ交渉で店舗誘致のしやすさを整え、「買い物客の立場で商店街の業種構成」を管理できるようにした(商店街理事長さんのリーダーシプ)ことに注目すべきです。そして下段の「静岡・呉服町商店街」では「ランドオーナー会議」を注目すべきです。実際に筆者が参加しているわけではありませんから、記事を”受け売り”することになりますが、しかし少なくとも”商店街の将来を見据えた店舗構成を考える場”ができたことは間違いないでしょう。つまりこの「ランドオーナー会議」の決定事項が、商店街の業種構成をどう革新できるか、そのための費用負担はどいうなるか、具体的に言えば「大型店の誘致」はできても、地元の小規模店舗の業種・業態転換にまでどう関われるかは分かりませんが、単純な「個店主義」を”突破”したことを重視すべきではないでしょうか。”集積としての商店街の競争力”とか”コミュニティの核としての商店街”とかの視点をどう具体化するか、これが「個店主義」からの脱出かもしれません。

2.高松・丸亀商店街(再掲)

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 この事例は最も商店街再生のイメージを具体的に見せてくれています。とくに重要なのが「開発主体」(第三セクター「まちづくり会社」)設立です。自主財源主義で、事業スキームが他に類例のないユニークさです。

@所有権と使用権の分離を地権者と「まちづくり会社」が定期借地権契約で分離し、会社が店舗所有し、地主さんも家賃を支払って自分の店舗を運営する仕組みです。ある意味ではSCでのディベロッパー(会社)・テナント(地主の店舗経営者)と同じ関係ですが、ここで一番の問題は「まちづくり会社」のディベロッパーとしてのテナントミックス管理能力でしょう。会社にはテナントへのスーパーバイザーがいるそうですし、TVのニュースでも拝見してますので、それなりの人材は確保されTげいるようです。

Aオーナー変動地代家賃制。これはテナント売り上げによって地代・家賃が変動し、オーナーはテナントと協力して売り上げ増につながれば収入増になる仕組み(ウイン・ウイン関係)となり、かりに商売をやめてしまった地権者も”無関心”になりきれないってことでしょうか。
 上掲資料(機能)にはテナントごとの「売上高」「客数」情報は共有され、店長会議で公表されるとなっていますが、これを可能にしているのは「集積優先主義」ではないでしょうか。

 今回は「広域拠点型」の商店街の活力維持の仕組みをテナントミックス管理」機構としてご紹介しましたが、このタイプは郊外型SCとの競争場面が多いことからも、この仕組みがその他の「類型」よりも重要なかなって気がします。
 本年2月10日NHKで紹介された中では再開発ビルの中層階に”交流拠点”とさらに上階層には居住もあり、新しいまちづくり三法がイメージしている”コンパクトシティ”(新中心市街地活性化基本法で認定済み)が目に浮かんできますが、こうしたことも含めての「活力維持」商店街であることにも注目すべきでしょう。
 つまり話はいささかくどくなりますが、大型店を誘致したとか何とかよりも、商店街としての業種・業態構成を、商店街が立地するコミュニティの課題や住人のニーズ・状況に合わせて”ダイナミックに変革し続ける”ことが可能かどうか、これが商店街の活力維持ってことだと思います。



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