2008/7/21  8:56

727.コミュニティレストランーCBの事例研究  地域志向型マーケティング(CRM)

 商店街の”コミュニティの核”としての位置づけを、地域住人に再認識していただく一つの試みとしてCB(コミュニティビジネス)を考えてきましたが、比較的事例が多いコミュニティレストランの話を今回は取り上げます。「食」は暮らしの中でもっとも重要な問題ですから、少子高齢社会で、とくに増えそうな「独居高齢者」の食をどう確保するかも含めて、ある意味では”応用範囲”が広い地域の課題になることから事例も多いのかも知れません。
 本再生シリーズでも何度か触れましたが、CBは一度活動を開始すると、参加者の中から新しいアイデアが出てきて次に展開する事例も多く、したがって商店街としても住人を巻き込んだCB展開の”最初の一歩”としても注目したい事例かもしれません。 
 
1.「活き粋あさむし」の事例(青森市浅虫地区:700世帯、浅虫温泉があり、宿泊客もある。高齢化率32%)http://www.ikiiki-asamushi.net/
    

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 地元の診療所医師が大学病院から戻った1999年にコミュニティレストラン開業、地元の家庭料理を保存し提供するのが狙いだったとか。平成14(02)年「活き粋あさむし」設立し平成15年NPO化(これらの時間的経過はやや曖昧)。ともあれ温泉もあり豊かな自然もあり、そうした地域で住人への健康な食を提供することが目標だったのでしょう。
 地域住民の健康を食から支えるために地元食材と郷土料理のこだわって、健康でバランスがとれた食事の提供(とくに昼食)これがコア事業としてのコミュニティレストランであり、「美味しい料理を作るスラッフ」「医師と栄養士」「地元食材」などを資源として開設したようです。しかしレストラン事業だけでは収益確保が難しいこともあって、高齢者も多いことから「弁当事業」に進出。完全日替わり、定食50食限定で500円(毎日利用を想定)で採算化したそうです。
 これに参加めんばーの協力によるさまざまなプログラムが上乗せされました。
@ヘルシーツアー:レストラン、地域の温泉・宿泊、診療所での事前・事後検診などによる”オーダーメード型健康体感「森と大地」の健康塾”
Aコミュニティスクール:体験学習(ヨット体験教室、壁画、茶道教室・・・)

 こちらの場合は、「地域密着」が基本だと言うことで、他地域への展開はなし・・が基本のようですから、この点は前回までの「リユース食器」や「病児保育」とは違ったビジネスモデルになっているようです。商店街でも導入できそうな事例ではないでしょうか。

2.高齢者向けコミュニティレストラン「レストラン・ラサ」の事例(東京・立川市)
    
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1992年開業、調理師・有機野菜の八百屋さん・イラストレーターの3人の女性が”自分たちの住み慣れた地域で暮らし続けるには・・」との問題意識が契機だったそうです。
 メニュー毎日来店しても飽きないように工夫した日替わり(850円、780円中心)、上掲の図表を見ると

@独居老人に焦点、毎日でも飽きない日替わり志向
A出資者ネットワーク(医療・福祉分野の仕事をもつ女性:優れた着眼点)
B援農ボランティアを巻き込む”野菜畑”
C商店街立地

と、商店街との連携がとれた計画になっています。ここでは商店街との連携が具体的には見えてませんが、これを事例として商店街からの発想で、こうした事例を増やしてみたいなと思うのですが、無理でしょうか。
 「いつ潰れてもおかしくいな採算状況」が続き、スタッフへの給料の支払遅延もあって、来店促進のチラシ配布など苦労しながら努力、来店客も少しずつ増えつつ思いついたのが弁当事業(2002年11月)、夕食お届けサービス開始、これが採算安定化に貢献したのかもしれません(予約制で計画経営、立川市・国分市からの事業委託など)。なお、2001年10月、フリースペース「ひろばサラ」が分離して地域住人の交流広場事業開始。月1回のシネマ、商店街との連携。
 2004年NPO法人化、2003年2月にはデイサービス・サラが開業(会員からの希望で)。商店街の空き店舗1Fが「デイサービス」、2Fが「ひろばサラ」だそうです。
 
 コミュニティレストランの場合の基本は「地域密着」ですから、それを基本にして「顧客」や「メンバー」の”提供されたい”もしくは”提供したい”各種のサービス分野への展開が図られるのだと思います。この点が”同じサービス”を広域的に展開するのとは違った取り組みになるのでしょう。
 今回ご紹介したコミュニティレストランの事例は、いずれもレストラン事業が”起業”されて後に商店街との連携を考えるものでしたが、商店街再生としては、商店街が自らコミュニティレストラン事業を想定し、それを地域住人に投げかけて”起業”することが、”商店街をコミュンティの核”とするには重要なことではないかと思うのです。それは地域での暮らしに”安全・安心・快適”を確保する上でのリーダーシップの問題だからです。



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