2008/7/23 8:58
728.商店街再生のコスト計算・・・・・・・・ 商店街再生の研究プロジェクト
若者による最近の”無差別殺人”(誰でも良かった)、動機は単に”ムシャクシャしたから”、改めて”つながり”不足を感じます。同じ地域に住む人々がもう少し顔なじみになるとか、親以外の相談相手が身近にいれば・・・と思うのですが、そんな単純な話ではないのでしょうか??。
ここしばらくはコミュニティビジネスの話を続けました。それはコンパクトシティ(人口減少・少子高齢社会)の商店街のテナントミックス問題として考えた訳ですが、ここで改めてコンパクトシティのイメージをもう少し具体的に考えてみることにしました。このところ気にはなっていたのですが、既存の都市はやはり”工業化社会”に対応した都市であり、これから迎えつつある脱工業化(知識・情報化)社会の都市に適合できる商店街の在り方が、次なる商店街再生のイメージかなと思い始めているからです。
そもそも「商店街再生」と言う問題意識は、既存の商店街に立地している商業をはじめとする”事業者の商売繁盛をどうするか”ってことではなく、その地域の住人の安全・安心・快適をどう確保するかを考え、それらの多くの部分を担当してきた行政だけでは”不適応”が起こり”第三の公共空間”(公共と私的との中間)としての商店街として住人にいかなるサービスを提供するか、これを含めた”新しいコミュニティの核”への転換を図るには・・・ってものです。もちろん暮らしに必要な商品・サービスの提供が基本でしょうが、決してそれだけではないところに課題や難しさ(テナントミックス問題)があるように思います。
1.05年度中小企業白書ではーコンパクトな街づくりとはー

高度成長期の都市は、必要な都市機能を”土地利用の純化”とか言って商業地域とか工業地域とかに細分化し、多分土地利用の効率性を追求する発想があったのではないでしょうか。その間は”自動車交通でつなぐ”ことにして、道路で分断した都市計画だったと思えます。しかしそうした経緯がもたらしたのは都市の外延化であり、決して突然でもない人口減少に直面して、コンパクトな街づくりが出てきたのです。上掲資料では、こうした状況が理解できます。しかもOECDの対日都市政策勧告(00年11月6日)では「人口減少を考慮すれば都市の拡大は非効率であり、環境保全や高齢者の生活の質の向上の見地からも、コンパクトで機能的(多機能の集中的土地利用)な街づくりを行うことが望ましい」となっています。しかしこれだけでは”望ましいかどうか、判断できない”でしょう。なにしろ”コンパクトシティそのもののイメージ”が分からないのですから。しかし分かることもあります。コンパクトシティは商店街再生のためにあるのではなく、そこの住人のための議論であり、だから商店街もコンパクトシティに対応した”商店街”に転換する必要があるのです。そしてあまりにも当然なことですが、最近になって急速な動きなってきたのが環境保全(資源循環)に向けた各種の政策や企業活動です。
2.人口減少都市における行政コスト推計
都市の外延化がいかなる不経済をもたらすか、改めて人口減少局面が起こって考えてみると、これはなかなか大変だと言うシミュレーションが05年度中小企業白書にありました。計算の方法などは別にして、一つの参考にはなるのではないでしょうか。

もちろんシミュレーションですから、いろいろな前提がありそれらの前提自体の妥当性云々の議論もありますが、それは省略して、上掲資料を”丸読み”します。ここで「行政コスト」とはインフラ(道路・橋・上下水道など)の維持・整備費用などを思い浮かべれば良いと思いますが、
@各人口規模別都市で、DID地区とそれ以外地区での人口一人当たり行政コストを比較すると、DID地区の方が(圧倒的に)安い
A都市合計で比較すると、人口規模が小さい都市での「行政コスト」は圧倒的に高い
なお、DID地区とは上掲資料の下から2行目にありますのでご参照ください。資料では人口10万人未満都市のDID地区外で平均約13万円の行政コスト負担って数字になっていますが、よほどの成長率が維持されない限り無理だってことは明らかです。郊外への大型店出店は、こうした行政コスト負担を”タダ乗り”(固定資産税程度は負担?)し、調子が悪ければ”廃店”して”コスト負担”だけを残してゆくってことになります。
これらが明らかであり、これからの人口減少を前提にすれば一人当たり負担は”増える”から、DID地区に人口移動を行う必要があるってことでしょう。つまり郊外地区から中心市街地への人口移動であり、したがって郊外開発抑制は不可避だってことになります。
上記のシミュレーション結果は、人口減少しつつ行政コストを現状維持に保つには一都市あたり人口の6−8%を”中心部(DID地区)に”回帰”(移転)させる必要があるってことです。これを実現するには、多くの場合郊外に戸建住宅を持つ高齢者が中心部(多くはマンションや施設など)に移住し、郊外の空き家を若者に斡旋・仲介して移住した高齢者への”所得補償”を支援するとか、中心部の商店街が移住してきた高齢者への”安全・安心・快適な暮らし”を十分提供できるとかの条件が満たされなければ”不可能な話”でしょう。
つまり、「商店街再生」の話は、個店の経営がどうとかの話とは別に、今後郊外からの人口移動(6−8%の)が進まないと「行政コスト」が拡大し、それを税として負担する人口が減少(少子高齢化も加わって)して”行政が破たん”するってことですから、商店街の社会的責任が大きいってことも一層重要なのです。くどいようですが、商店街が再生しないと、郊外からの人口移動が進まず、住人の行政コスト負担が増加し続ける結果、住人の安全・安心・快適な暮らしも維持できなくなる結果、強いられる住人にとってのコスト負担は、やはり商店街(再生)と無関係ではないってことです。これも”おいら(の商売)には無関係”だとおっしゃるなら、商店街政策なんて言葉も”忘れていいのよ!”(谷村新司・ケイウンスクのデュエット曲)でしょうか。
だから”中心市街地活性化基本計画”は市民(住人)全体に関わることであり、これからの商店街再生も”住人の巻き込み”が重要、そのためのCBも重要ってことなのですが、商店街の事業者からのご賛同が得られません。
資料最下段にH市(郊外流出13000人)の郊外開発に関わる行政コスト350億円(一人当たり??円)が、市街地拡大がなければ不必要な費用だってことですが、これも郊外立地の大型店が”タダ乗り”した費用だったと言うことでしょうか。
最近、大店立地法改正の話が”途切れて”いて、したがって大型店も地域貢献として商店街組織に加入しろって”条例”が出来たりしてますが、むしろこうした”開発利益に対する応分の負担”を条例化することの方が、郊外開発規制を実効性あるものにするには必要じゃないかと思うのですがねーーーー。商店街組織への賛助金といった目先発想には住人の賛同は無理でしょう。
ここしばらくはコミュニティビジネスの話を続けました。それはコンパクトシティ(人口減少・少子高齢社会)の商店街のテナントミックス問題として考えた訳ですが、ここで改めてコンパクトシティのイメージをもう少し具体的に考えてみることにしました。このところ気にはなっていたのですが、既存の都市はやはり”工業化社会”に対応した都市であり、これから迎えつつある脱工業化(知識・情報化)社会の都市に適合できる商店街の在り方が、次なる商店街再生のイメージかなと思い始めているからです。
そもそも「商店街再生」と言う問題意識は、既存の商店街に立地している商業をはじめとする”事業者の商売繁盛をどうするか”ってことではなく、その地域の住人の安全・安心・快適をどう確保するかを考え、それらの多くの部分を担当してきた行政だけでは”不適応”が起こり”第三の公共空間”(公共と私的との中間)としての商店街として住人にいかなるサービスを提供するか、これを含めた”新しいコミュニティの核”への転換を図るには・・・ってものです。もちろん暮らしに必要な商品・サービスの提供が基本でしょうが、決してそれだけではないところに課題や難しさ(テナントミックス問題)があるように思います。
1.05年度中小企業白書ではーコンパクトな街づくりとはー
高度成長期の都市は、必要な都市機能を”土地利用の純化”とか言って商業地域とか工業地域とかに細分化し、多分土地利用の効率性を追求する発想があったのではないでしょうか。その間は”自動車交通でつなぐ”ことにして、道路で分断した都市計画だったと思えます。しかしそうした経緯がもたらしたのは都市の外延化であり、決して突然でもない人口減少に直面して、コンパクトな街づくりが出てきたのです。上掲資料では、こうした状況が理解できます。しかもOECDの対日都市政策勧告(00年11月6日)では「人口減少を考慮すれば都市の拡大は非効率であり、環境保全や高齢者の生活の質の向上の見地からも、コンパクトで機能的(多機能の集中的土地利用)な街づくりを行うことが望ましい」となっています。しかしこれだけでは”望ましいかどうか、判断できない”でしょう。なにしろ”コンパクトシティそのもののイメージ”が分からないのですから。しかし分かることもあります。コンパクトシティは商店街再生のためにあるのではなく、そこの住人のための議論であり、だから商店街もコンパクトシティに対応した”商店街”に転換する必要があるのです。そしてあまりにも当然なことですが、最近になって急速な動きなってきたのが環境保全(資源循環)に向けた各種の政策や企業活動です。
2.人口減少都市における行政コスト推計
都市の外延化がいかなる不経済をもたらすか、改めて人口減少局面が起こって考えてみると、これはなかなか大変だと言うシミュレーションが05年度中小企業白書にありました。計算の方法などは別にして、一つの参考にはなるのではないでしょうか。
もちろんシミュレーションですから、いろいろな前提がありそれらの前提自体の妥当性云々の議論もありますが、それは省略して、上掲資料を”丸読み”します。ここで「行政コスト」とはインフラ(道路・橋・上下水道など)の維持・整備費用などを思い浮かべれば良いと思いますが、
@各人口規模別都市で、DID地区とそれ以外地区での人口一人当たり行政コストを比較すると、DID地区の方が(圧倒的に)安い
A都市合計で比較すると、人口規模が小さい都市での「行政コスト」は圧倒的に高い
なお、DID地区とは上掲資料の下から2行目にありますのでご参照ください。資料では人口10万人未満都市のDID地区外で平均約13万円の行政コスト負担って数字になっていますが、よほどの成長率が維持されない限り無理だってことは明らかです。郊外への大型店出店は、こうした行政コスト負担を”タダ乗り”(固定資産税程度は負担?)し、調子が悪ければ”廃店”して”コスト負担”だけを残してゆくってことになります。
これらが明らかであり、これからの人口減少を前提にすれば一人当たり負担は”増える”から、DID地区に人口移動を行う必要があるってことでしょう。つまり郊外地区から中心市街地への人口移動であり、したがって郊外開発抑制は不可避だってことになります。
上記のシミュレーション結果は、人口減少しつつ行政コストを現状維持に保つには一都市あたり人口の6−8%を”中心部(DID地区)に”回帰”(移転)させる必要があるってことです。これを実現するには、多くの場合郊外に戸建住宅を持つ高齢者が中心部(多くはマンションや施設など)に移住し、郊外の空き家を若者に斡旋・仲介して移住した高齢者への”所得補償”を支援するとか、中心部の商店街が移住してきた高齢者への”安全・安心・快適な暮らし”を十分提供できるとかの条件が満たされなければ”不可能な話”でしょう。
つまり、「商店街再生」の話は、個店の経営がどうとかの話とは別に、今後郊外からの人口移動(6−8%の)が進まないと「行政コスト」が拡大し、それを税として負担する人口が減少(少子高齢化も加わって)して”行政が破たん”するってことですから、商店街の社会的責任が大きいってことも一層重要なのです。くどいようですが、商店街が再生しないと、郊外からの人口移動が進まず、住人の行政コスト負担が増加し続ける結果、住人の安全・安心・快適な暮らしも維持できなくなる結果、強いられる住人にとってのコスト負担は、やはり商店街(再生)と無関係ではないってことです。これも”おいら(の商売)には無関係”だとおっしゃるなら、商店街政策なんて言葉も”忘れていいのよ!”(谷村新司・ケイウンスクのデュエット曲)でしょうか。
だから”中心市街地活性化基本計画”は市民(住人)全体に関わることであり、これからの商店街再生も”住人の巻き込み”が重要、そのためのCBも重要ってことなのですが、商店街の事業者からのご賛同が得られません。
資料最下段にH市(郊外流出13000人)の郊外開発に関わる行政コスト350億円(一人当たり??円)が、市街地拡大がなければ不必要な費用だってことですが、これも郊外立地の大型店が”タダ乗り”した費用だったと言うことでしょうか。
最近、大店立地法改正の話が”途切れて”いて、したがって大型店も地域貢献として商店街組織に加入しろって”条例”が出来たりしてますが、むしろこうした”開発利益に対する応分の負担”を条例化することの方が、郊外開発規制を実効性あるものにするには必要じゃないかと思うのですがねーーーー。商店街組織への賛助金といった目先発想には住人の賛同は無理でしょう。
