2008/7/9  23:11

2つのレース  米国社会



最近、気になったレースを2つ。

1つは、独立記念日にニューヨークのコニーアイランドで開催されたNathan’s Hot Dog Eating Contest。
10分間に食べるホットドックの本数を競うものだ(つまり早食い競争)。
見た目はお世辞にも美しくないし、この食糧難の時代に・・・との批判もあるだろうが、約30年間毎年開催されている伝統的なレースであり、スポーツとは言わないまでも闘いの様相を帯びていることは間違いない。

ご存知のとおり、名物日本人選手がいる。
小林尊(たける)さん。別名TSUNAMI。

実は2001年の秋に僕が初めてアメリカに来た時、大学院のクラスメートに「君はホットドックを食べるあの怪物の兄弟か?」と真顔で聞かれた。
「そうだけど。何か?」と真顔で答えてみたら、半ば尊敬の眼差しで見られたのを覚えている(KOBAYASHIというのは日本ではポピュラーな名前である旨後で伝えておいた。)

それもそのはずで小林さんがブッチギリの記録で初優勝したのが2001年の夏。
アメリカ人の頭には強烈な印象、鮮明な記憶が残っていたのだろう。

昨年小林さんは、アメリカ人猛者の出現により、7連覇という偉業達成を僅差で逃した。
今年は雪辱を果たす年だ。
一列に並ぶ大食漢たちのど真ん中に小林さんと昨年の覇者が並び立つ。

何故このレースが気になったのかというと、勝負の展開が興味深かったためだ。
終始小林さんが1〜2本のリードを保っていたのだが、最後の10秒でアメリカ人が大きな口にものを言わせ最後の一瞬で2本無理矢理押し込み、59本のイーブンに持ち込んだ。
終了の笛がなった後もモグモグしているが、吐き出すことなく呑み込めばOKらしい。
延長戦は、たったの5本。
先に食べた方が勝ちというルール。
90分死闘を尽くしたゲームの勝敗をPKで決める時に覚えるやるせない気持ちと同様のものを感じたが、ルールはルール。
案の定、5本のホットドックは瞬く間にアメリカ人の大口の中に消えていった。
小林さんも健闘したが、アメリカ人に比べると多少上品な感じがした。

このレースの結果から何ら一般論を導くつもりはないのだが、アメリカ人の勝利への執念というか強引さをひしひしと感じたのは事実。


もう1つ気になったレースは、米国女子水泳。

Dara Torres選手。
41歳のママさんスイマーだ。
ロス、ソウル、バルセロナ、シドニーに米国代表として出場し4個の金メダルを含む9個のメダルを獲得し、北京が5度目の五輪出場となる。
50M自由型、4×100Mメドレーリレー、4×100M自由形リレーに出場予定(100M自由形は辞退する見込み)。
選手のピークが他の競技よりも格段に早い水泳にあって、自己ベストを更新しての出場。

信じ難い。

彼女は、41歳での五輪出場という前例のない偉業を成し遂げるため、前例のない方法でトレーニングを行ってきたとのこと。
その彼女のモットーは、

「夢を諦めるな。年をとり過ぎて夢を追えないことはない。」

妙に説得力がある。



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