2008/7/8 0:22
展覧会レポ: ターナー賞の歩み展 文化・芸術
ささの葉 さーらさら。七夕ですね
タッチの差で日付変わっちゃったけど。。
アクセルちゃんが、
「お願いごとが 叶いますように」という
かなり曖昧な短冊を制作してくれました(笑)
皆様、ここは一つ あやかって?、
各自の胸のうちにある密かな願いを
強く強く想うべしですよ。
さて、例のごとく前説とは全く関係ありませんが、
思い立って また行ってきました。
「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」@
森美術館、六本木。
いや、前のエミリー・ウングワレー展の半券があれば
200円割引になるって言うし、
展覧会自体も今週末で終了しちゃうってことだし、
更に言えば アクセルの午後保育も明日までだから
もう時間が ホンットにないし(TT)、
何より、捻くれモンの 英国系アーティストを一度に
どさっと概観出来るなんて便利だわ♪
とまぁ そういうことでして、今朝方、
ドタバタと駆け足で見てきた次第です。
早速、展覧会の概要を説明いたしますと、
現代美術賞 ターナー賞
(英国で毎年50歳以下のアーティストに授与される
栄誉ある賞)の歴代受賞者による作品を、
一挙大公開するという、
まぁ そういう内容なのですが、
この美術賞、いまや
授賞式の模様がTV中継されちゃったり、
プレゼンターにMadonnaを始めとする
セレブが出ちゃったりとかで、
かなりの大規模なイベントに成長中だそうで。。。
息も絶え絶えなアート界にあって
すごぶる派手っぷりなだけに、
選ばれた作品への興味が
否が応でも高まるというものですが。。
ココはポップ魂らしく ぶっちゃけますと、
このターナー賞って
かなりコンセプチュアル・アート寄りな人選
(平たく言うと、
一般的に美術に求められる”視覚的快感(美)”
よりも、アイディア勝負の世界)なので、
所謂「美術がわからない」というタイプの人には
「わからない」風の作品が ずらっと勢ぞろいしています。
でも そこはまた、森美術館らしいというか、
どの作品にも数行の説明文からなるキャプションが
つけられ、「わかりやすい」展示になっている。
逆に言うと、この「わかりやすさ」が、
観る者に思考する時間を与えず、
故に"so what???"で終わってしまう場合もあって、
恐ろしいなぁ・・・とも思うわけなのですが。
もりを個人の好みとしては、
アイディア一発勝負系の作品よりも、
それこそ禅寺の石庭のような(笑)、
何度でも見返してみたくなるような作品が好きなので、
全部が全部、好きだったわけでもないのですが、
取り急ぎ、展覧会ハイライトだけ
備忘録がわりに ざっとさらっておこうと思います。
■ダミアン・ハースト 「母と子、分断されて」
本展の目玉!?
いまや英国現代アーティストの代名詞とも言える
ダミアン・ハーストによる、
母子牛を縦割りにしてホルマリン漬けにした
作品の展示です。
縦割りにした左半身と右半身が それぞれ別ケースに
保存されてるんだけど、
その半身の間を観るものが通り抜けられるように
なってるんだよね。
内容が内容なだけに、未だに美術界でも激しい論争の
的となってる彼の作品。
確かに残酷でショッキング・・という見方も出来るけど、
パッと見 ホルマリン漬けされた動物たちの外郭は、
まさに 魂の容器にふさわしい美しさをも
持ち合わせており・・・
制作を他者に任せてるあたり、まさに
コンセプチュアル・アーティスト?

これが問題の剥製作品。アナタはどう思う?
■レイチェル・ホワイトリード「ハウス」
ターナー賞 初の女性受賞者。
クローゼットや家を 石膏やセメントで型取りした
作品で一躍有名になる。
今回はロンドン東部にある空き家になった
集合住宅をコンクリートで型取る過程を
収めた写真9点を展示。
女性アーティストとは思えないパワフルな手法ながら、
その家が持つ空間・記憶までをも記録しようとする
繊細さも併せ持つところが魅力。
訳あって1年で取り壊されてしまった そのコンクリートの
”ハウス”ですが、
この世から姿を完全に消してしまうことで、
かえって英国の人々の記憶に留まることとなった・・・
という点もまた、面白いです。
■マーティン・クリード「ライトが点いたり消えたり」
最近、英国立美術館テート・ブリテンにて、
毎時30秒おきにランナーが館内を走るという
「作品」を発表し、一躍時の人となった感のある彼。
今回の展示は、
何もない美術館の一室で、5秒おきに
ライトが点いたり消えたりする、というだけの
「作品」。
いずれの作品も、美術館の有り様
(あるいは、美術館という物に対して
人が当たり前に抱く期待)を
綺麗さっぱり裏切ってみせる作品でもあり、
印象的。
全く、やりたい放題にも程があるよ。
でもユーモラスで、憎めないんだよね。
ご興味ある方は、こちらの映像をどうぞ
http://link.brightcove.com/services/link/bcpid1184614595/bctid1640130829
■スティーヴ・マックイーン 「無表情」
映像アート系は元々守備範囲外なんだけど
コレは結構ツボだった。
元々はバスター・キートンの映画にインスパイアされて
生まれた作品らしいんだけど、
直立不動のマックィーン自身に向って
丸太小屋の壁が倒れ掛かってくる映像
(すんでのところで、彼の身体は、
壁に穿たれた正方形の窓を通過するので、
事なきを得るのだが)が
角度を変え、繰り返し投写される。
自身に幾度となく降りかかる災難(倒れてくる壁)に対し、
微動だにせず、あくまで無表情で立ち向かうことで
勝利のイコンと化した被写体の有り様が面白い。
■ヴォルフガング・ティルマンス 「君を忘れたくない」
コンセプチュアル一本やりで
少々食傷気味のところへ、絵画的なインパクトを
くれた、ドイツ人写真家、ヴォルフガング・ティルマンス。
正直、有難かったです(笑)。
女性の脇のショットあり、
母乳を飛ばしている(!)ショットありで
観客の度肝を抜きつつも、
風景、生物、天文学的イメージ、抽象など、
幅広いビジュアルイメージを駆使し、
彼独自の小宇宙を作り出すことに成功している。
なんと、あのペットショップ・ボーイズのPVも
手がけてるって辺りが意外ですが。
見てみたーい!!!
■番外編:サスキア・オルドウォーバース
ターナー賞の歩み展のチケットを入手すると
自動的に見ることが出来る 別展、
若手作家支援プロジェクト
MAM Project 007 サスキア・オルドウォーバース展。
実はこれが、本展を完全に喰ってしまうぐらいの
大評判となっています。
精緻なミニチュアを1、2年という長い時間をかけて
撮影した ショートフィルムなのですが、
無機質で異常なまでに美しい映像に加え、
実際のニュースに基づいて作られた、
虚構の世界(ナレーション)が、凄まじいインパクト。
「わかんない」星人の心にも、
絶対届く強さを持ってます。
機会があれば、是非。

一応、スチールだけ載っけておくけど・・・
やっぱり実際の映像見ないと!ですよ。
駆け足になりましたが、展覧会レポでした。ぽち。
タッチの差で日付変わっちゃったけど。。
アクセルちゃんが、
「お願いごとが 叶いますように」という
かなり曖昧な短冊を制作してくれました(笑)
皆様、ここは一つ あやかって?、
各自の胸のうちにある密かな願いを
強く強く想うべしですよ。
さて、例のごとく前説とは全く関係ありませんが、
思い立って また行ってきました。
「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」@
森美術館、六本木。
いや、前のエミリー・ウングワレー展の半券があれば
200円割引になるって言うし、
展覧会自体も今週末で終了しちゃうってことだし、
更に言えば アクセルの午後保育も明日までだから
もう時間が ホンットにないし(TT)、
何より、捻くれモンの 英国系アーティストを一度に
どさっと概観出来るなんて便利だわ♪
とまぁ そういうことでして、今朝方、
ドタバタと駆け足で見てきた次第です。
早速、展覧会の概要を説明いたしますと、
現代美術賞 ターナー賞
(英国で毎年50歳以下のアーティストに授与される
栄誉ある賞)の歴代受賞者による作品を、
一挙大公開するという、
まぁ そういう内容なのですが、
この美術賞、いまや
授賞式の模様がTV中継されちゃったり、
プレゼンターにMadonnaを始めとする
セレブが出ちゃったりとかで、
かなりの大規模なイベントに成長中だそうで。。。
息も絶え絶えなアート界にあって
すごぶる派手っぷりなだけに、
選ばれた作品への興味が
否が応でも高まるというものですが。。
ココはポップ魂らしく ぶっちゃけますと、
このターナー賞って
かなりコンセプチュアル・アート寄りな人選
(平たく言うと、
一般的に美術に求められる”視覚的快感(美)”
よりも、アイディア勝負の世界)なので、
所謂「美術がわからない」というタイプの人には
「わからない」風の作品が ずらっと勢ぞろいしています。
でも そこはまた、森美術館らしいというか、
どの作品にも数行の説明文からなるキャプションが
つけられ、「わかりやすい」展示になっている。
逆に言うと、この「わかりやすさ」が、
観る者に思考する時間を与えず、
故に"so what???"で終わってしまう場合もあって、
恐ろしいなぁ・・・とも思うわけなのですが。
もりを個人の好みとしては、
アイディア一発勝負系の作品よりも、
それこそ禅寺の石庭のような(笑)、
何度でも見返してみたくなるような作品が好きなので、
全部が全部、好きだったわけでもないのですが、
取り急ぎ、展覧会ハイライトだけ
備忘録がわりに ざっとさらっておこうと思います。
■ダミアン・ハースト 「母と子、分断されて」
本展の目玉!?
いまや英国現代アーティストの代名詞とも言える
ダミアン・ハーストによる、
母子牛を縦割りにしてホルマリン漬けにした
作品の展示です。
縦割りにした左半身と右半身が それぞれ別ケースに
保存されてるんだけど、
その半身の間を観るものが通り抜けられるように
なってるんだよね。
内容が内容なだけに、未だに美術界でも激しい論争の
的となってる彼の作品。
確かに残酷でショッキング・・という見方も出来るけど、
パッと見 ホルマリン漬けされた動物たちの外郭は、
まさに 魂の容器にふさわしい美しさをも
持ち合わせており・・・
制作を他者に任せてるあたり、まさに
コンセプチュアル・アーティスト?
これが問題の剥製作品。アナタはどう思う?
■レイチェル・ホワイトリード「ハウス」
ターナー賞 初の女性受賞者。
クローゼットや家を 石膏やセメントで型取りした
作品で一躍有名になる。
今回はロンドン東部にある空き家になった
集合住宅をコンクリートで型取る過程を
収めた写真9点を展示。
女性アーティストとは思えないパワフルな手法ながら、
その家が持つ空間・記憶までをも記録しようとする
繊細さも併せ持つところが魅力。
訳あって1年で取り壊されてしまった そのコンクリートの
”ハウス”ですが、
この世から姿を完全に消してしまうことで、
かえって英国の人々の記憶に留まることとなった・・・
という点もまた、面白いです。
■マーティン・クリード「ライトが点いたり消えたり」
最近、英国立美術館テート・ブリテンにて、
毎時30秒おきにランナーが館内を走るという
「作品」を発表し、一躍時の人となった感のある彼。
今回の展示は、
何もない美術館の一室で、5秒おきに
ライトが点いたり消えたりする、というだけの
「作品」。
いずれの作品も、美術館の有り様
(あるいは、美術館という物に対して
人が当たり前に抱く期待)を
綺麗さっぱり裏切ってみせる作品でもあり、
印象的。
全く、やりたい放題にも程があるよ。
でもユーモラスで、憎めないんだよね。
ご興味ある方は、こちらの映像をどうぞ
http://link.brightcove.com/services/link/bcpid1184614595/bctid1640130829
■スティーヴ・マックイーン 「無表情」
映像アート系は元々守備範囲外なんだけど
コレは結構ツボだった。
元々はバスター・キートンの映画にインスパイアされて
生まれた作品らしいんだけど、
直立不動のマックィーン自身に向って
丸太小屋の壁が倒れ掛かってくる映像
(すんでのところで、彼の身体は、
壁に穿たれた正方形の窓を通過するので、
事なきを得るのだが)が
角度を変え、繰り返し投写される。
自身に幾度となく降りかかる災難(倒れてくる壁)に対し、
微動だにせず、あくまで無表情で立ち向かうことで
勝利のイコンと化した被写体の有り様が面白い。
■ヴォルフガング・ティルマンス 「君を忘れたくない」
コンセプチュアル一本やりで
少々食傷気味のところへ、絵画的なインパクトを
くれた、ドイツ人写真家、ヴォルフガング・ティルマンス。
正直、有難かったです(笑)。
女性の脇のショットあり、
母乳を飛ばしている(!)ショットありで
観客の度肝を抜きつつも、
風景、生物、天文学的イメージ、抽象など、
幅広いビジュアルイメージを駆使し、
彼独自の小宇宙を作り出すことに成功している。
なんと、あのペットショップ・ボーイズのPVも
手がけてるって辺りが意外ですが。
見てみたーい!!!
■番外編:サスキア・オルドウォーバース
ターナー賞の歩み展のチケットを入手すると
自動的に見ることが出来る 別展、
若手作家支援プロジェクト
MAM Project 007 サスキア・オルドウォーバース展。
実はこれが、本展を完全に喰ってしまうぐらいの
大評判となっています。
精緻なミニチュアを1、2年という長い時間をかけて
撮影した ショートフィルムなのですが、
無機質で異常なまでに美しい映像に加え、
実際のニュースに基づいて作られた、
虚構の世界(ナレーション)が、凄まじいインパクト。
「わかんない」星人の心にも、
絶対届く強さを持ってます。
機会があれば、是非。
一応、スチールだけ載っけておくけど・・・
やっぱり実際の映像見ないと!ですよ。
駆け足になりましたが、展覧会レポでした。ぽち。
2008/7/8 13:51
投稿者:もりを
2008/7/8 12:17
投稿者:サマー
わからないわからないわからない、、、
牛は観たいような観たくないような。
美術館内のランナーは、これもアートなんかい!?
苦手系のアートですが、もりをちゃんのレポでちょっとお勉強できた気分になれます。これからも楽しみにしてるよ〜
牛は観たいような観たくないような。
美術館内のランナーは、これもアートなんかい!?
苦手系のアートですが、もりをちゃんのレポでちょっとお勉強できた気分になれます。これからも楽しみにしてるよ〜









笑った!<わからないわからないエンドレス
いやでも、私も頭の中いつもいつもクェスチョンマークが一杯だよ〜。
牛はねぇ、個人的には1回見たら十分かなぁ。。。理由は単純、たとえば、ある一つの事柄があって、その事柄を伝えるためには何十何百と方法があると思うんだけど、その方法が自分にあわない、響かない場合もあって、当然という それだけ。だから、私はダミアン・ハーストは1回見れば十分。
でも作品のインパクトって意味では群を抜いてたことは確か。
ランナーはねぇ(笑)、ホントだよねぇ〜、ふざけんな〜だぁね。私も最初は正直、なんじゃこりゃと思ったんだけど、これ映像でみたらホントにもう凄い速さで走ってて、相当笑えた。美術館というお上品な空間で、一日ユックリ歩き回ることがいかに疲れるか、いっそ走ってみたら どないやろうと、最初はそんな発想だったみたい。。。って、やっぱり ふざけるなって感じだよね(爆)でもなんか憎めない。。
嗚呼そうだ、うっかり書き忘れてたけど、インド人作家のアニッシュ・カプーア(だったかな?)も良かったです!真っ白な壁の前に、黒い円形パネルがぶらさがってるだけなんだけど、遠くからみたら、まさにブラックホールというか、吸い込まれそうな感じで。こういう作家さんって 西洋では生まれないんだろうなぁと(偏見)。とにかく、静かに目だってました!