2007/8/8  0:57

超えられぬ壁  その日暮らし

男は視覚で恋をする、という言葉があるように男の恋愛においては視覚情報が重要な役割を果たしております。

そんな中、好きな子のことを考えてのオナニーってのはオナニー界の中でもかなり特殊なケースです。

通常のオナニーではエロ本やエロビなどの触媒を使用します。しかし好きな子のことを考えてのオナニー、便宜上SKOとでも略しますがSKOでは視覚情報は使えません。まぁ顔写真くらいはあるかもしれませんが犯罪行為に手を染めていない限りおっぱい写真を所持していることなどまずないでしょう。

そしてこの時、男はある一つの壁に遭遇するのです。


―自分が好きな子を汚してもいいのだろうか―


もしおっぱい写真などを持っているならこんなことを考えはしないでしょう。迷うことなく部屋の扉をシャットアウツ。その時、右手は音速を、超える。

しかし写真など持っていない、脳内彼女を作り出さなければならないという状況では一つの矛盾が浮かび上がってくるのです。それは二律背反。

脳内彼女ってのは現実の彼女とは似て非なるのもの。仮に全裸になったとしてもそれはあくまでも想像上の全裸にすぎず現実の全裸ではありません。犯罪行為に手を染めていない限り彼女の全裸など見たことはないはずですから、おそらくそのおっぱいは麻美ゆまか片瀬まこに酷似していることでしょう。僕だったら天海麗ですかね。

勿論、外見だけじゃなくて内面も全く異なります。いや、仮に恋愛関係にあったとしても恋人の内面を完全に把握できるはずなどありませんからね。

つまりこの時点での脳内彼女というのは、外見的にも内面的にも自らの理想というフィルターを通して作り出された架空の存在にすぎません。

そして理想の度合いが強ければ強いほど脳内彼女の聖女レベルは上昇します。

男というものは好きな子を聖なるものとして崇める傾向があります。あたかも原理主義者が崇める聖母や経典と同じように。

実際に彼女が聖女かどうかは別の話。自分が好きな子は聖女であって欲しい、というそれは儚い願望に過ぎません。こんな路地裏のゴミ溜めみたいに薄汚れた世の中でもあの子だけは―みたいな。それこそまさしくペガサス幻想。

つまり、好きな子の子宮口に精液をぶち撒けたいという衝動と、聖なる者を汚してはならないという願望。それらは共に誰かから与えられたものではなく本能から生じたものであるが故に思い悩むのです。この複雑な男心、おわかりですか。男心は繊細なんです。

まぁその時彼女はどこぞの馬の骨とファックをかましているのでしょうけどね。現実なんてそんなもんです。

この間もこんなことがあったのです。

いつものようにビデオ屋に赴き迷うことなくアダルトオンリーを示す暖簾を潜り、吟味を始めた僕の視線がとある一点で止まりました。

とあるエロビなんですけどその娘が昔、好きだった子にそっくりなんですよ。具体的に誰、というのは個人情報の観点からも明らかにしませんがこれがまぁできることなら紹介したいくらいにそっくりなんですよ。

いやちょっと待て。ひょっとしたら単なるパケ写詐欺かもしれない。ていうかこの世でエロビのパッケージと羽賀研二ほど信用できないものはない、というのは常識です。期待と不安に流行る心を抑えつつ、おそるおそる手に取り裏面を確認します。

そこに写っていたのはまぎれもなく恋に恋焦がれ恋に泣いた在りし日の彼女。

いや別人であるのは間違いありません。よく見れば目の大きさが微妙に違うし輪郭も少し角ばってる気がするし全体の雰囲気も違います。何より本人だとすれば熟女モノにカテゴリーされるはずの年齢なのだからこんなロリ系の棚に並んでるはずがありません。

しかし見れば見るほどに瓜二つ。同時に当時の想いがフラッシュバック。


―自分が好きな子を汚してもいいのだろうか―


そう考えて一体、何度涙で枕を濡らしたことだろうか。

確かにね、何度も思いましたよ。彼女のマンコにブチ込みたいと。そしてその度に思うのです。ダメだ、彼女を汚してはダメなんだと。

もっとも当時マンコという単語及びその存在は知っていましたが実際にその形状を実地研修はおろか資料ですら見たことがありませんでしたから、具体的なプランは一切提示できませんでした。

しかし今はどうでしょう。

マンコの詳細な戦力分析及びマンコ周辺部の地形データもダウンロード済みです。クリトリス丘陵に前線を置きそこから小陰唇塹壕沿いに進軍、包囲を固めた後全戦力を持って膣渓谷に突撃、と戦術プランも提示できます。今の僕ならあの時の僕を超えられる。


気付いた時には部屋の扉をシャットアウツ。見慣れたアリスJAPANのオープニングが流れる画面の後に現れたのはまぎれもなく記憶の中に残る彼女そのもの。

「おお、これは…」

見る間に硬度を増す悪魔将軍。これは久々のヒット作だ。即時臨戦態勢。


しかし、そう思ったのも束の間、あのフレーズが蘇ってきたのです。


―昔好きだった子を汚してもいいのだろうか―


今なら越えられる、そう勢い込んでみたものの一度考えてしまったものを頭から消すって事は容易ではありません。頭ではわかっているのです。昔、好きだったあの子と今目の前で極太バイブをブチ込んでいるこの子は別人である、と。しかし―

そうこうしている間に悪魔将軍も硬度0ボディですよ。これではキン肉ドライバーも通じません。

あれからどれだけの月日が流れたというのでしょう。既に断片でしかなかった記憶だというのに、未だに記憶の影に縛られているなんて思いもしませんでした。まぁ仕方がないので一緒に借りてきた西野翔でマッスルスパークしておきました。このロリ具合が何とも言えん。


確かに男は視覚で恋をする。そして視覚情報に縛られるが故に想い、悩み、苦しむのです。いや、それくらいに男は繊細だって話ですよ。


実際の彼女ですか?とっくの昔に結婚してヤられまくってますけど。現実なんてそんなもんです。



2008/2/10  8:38


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2008/1/25  19:47


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