2008/8/18  1:37

多胡運輸との関係は?ホクブトランスポート社に関する中間報告  土地開発公社51億円横領事件
■8月3日(日)早朝5時52分ごろ、首都高5号線下り車線で発生したタンクローリー横転炎上事故から2週間が経過しました。いまだに、事故の真相ははっきりしません。事故を起こしたのが多胡運輸であることは、4日に国交省がマスコミに発表しましたが、その後、謝罪の記者会見も行われる気配もなく、事故の詳しい経緯も闇のなかです。これは、安中市土地開発公社51億円巨額横領事件のときとよく似た状況です。

限られた情報下にもかかわらず、ネット上には、これまでにいろいろな書き込みがなされております。それによると、多胡運輸のタンクローリーは、8月3日未明に、東京都江東区にある出光興産株式会社の東日本物流センター東京油槽所(住所:〒136-0083 東京都江東区若洲13)でガソリン16キロリットルと軽油4キロリットルを積み、埼玉県内のガソリンスタンドに向かっていたようです。

8月4日、出光興産広報担当に問い合わせたら、@事故を起こしたのは弊社のカンバンローリーに間違いない、A事故を起こしたのは二次下請け運送会社(所謂、孫受け会社)、B出光としては今の所、対策を協議中なるも現時点では関連するコメントは謝罪を含め、一切発表していない、C謝罪コメント等は、昨今の親企業としての姿勢を厳しく問われる世論風潮等を考慮しつつ、断言は出来ないがこれから今後の弊社の対応姿勢を検討する、という内容だったというネット情報もあります。

また、8月4日に、出光の一次下請け(所謂、元請)のホクブトランスポート鰍ェ、報告書を出光興産に提出した、という情報もあります。従って、下請けの構図は、出光→ホクブトランスポート→多胡運輸だとする情報も飛び交っています。

■そこで、ホクブトランスポートを調査してみました。まず、ホームページを検索したところ、http://www.hokubu-unsou.co.jp/ をヒットしましたが、既に閉鎖されていました。それでも、粘り強く検索したところ、いくつかの関連データをダウンロードできました。(後述参照)

このほか、ネット上には、いろいろな情報が入り乱れています。主なものの要旨を挙げると、「北部は某政治家一族経営」「社長の愛人が事務員にいる!」「これは間違いなくリミ切り・手抜き整備・タコメーターなんかを組織ぐるみでいじっているな」「群馬県の政界が絡んでいると思われる。業者の責任追及がないのは、このためか?」「この運送会社、地方政治的にはいろいろ起こしているそうな。運送会社が、マスコミに取り上げられないのは、群馬の有力な政治家と関係があるからじゃないのか?」「ホクブもここに名前が挙がったとたんにサイト閉鎖してダンマリ決め込む気なんだな」「ホクブ社長の実弟は某政治家事務所で秘書しています。間違いなく政治の力が介入しているでしょうな」「某政治家が電話一本で報道規制から捜査まで一切をコントロールしちゃってるのかな」「デカイ事故は先生頼みですから。今も昔も先生の力は絶対です」「恐るべし・・・総理出身地!」「有力政治家とコネがあるからって、謝罪もなにもないのは許されるのか!?」「許されちゃうんです。それが政治力ってやつです。そのおかげで事故もなくなりません」などなど、仰天のコメントも並んでいます。

無論、これらの情報の真偽を確認する術はありませんが、ネット上を検索してみると、問題点はやはり「事故に関する謝罪会見が開かれないために、真相が分からない」という庶民のもどかしさだと思われます。事故がなぜ、どのように発生したのかわからないと、再発防止の対策も、責任の所在も分からないからです。

■というわけで、多胡運輸との関係については全く分かりませんが、ホクブトランスポート鰍ノついて、調査しました。その結果、いろいろな事実が判明しました。ホクブトランスポートのHPは現在アクセスできない状態ですが、当会が苦心してダウンロードした情報は次のとおりです。

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【同社社長の挨拶】
 弊社は昭和32年「高崎市北部運送有限会社」として誕生し、昭和44年「北部運送株式会社」と改め、現在に至っております。
 今日まで、社訓「信念こそ総ての完遂につながる」を旨とし、お客様から「信頼・信用」を得られるよう、経営理念である「安全・安心・安定」したサービスの提供に取り組んでまいりました。
 現在、経済のグーロバル化が進み物流統合やより一層の効率化が求められる中、弊社と致しましても新しい流れに対応すべく北部グループとして協力会社35社と共に総拠点数50を超える広域ネットワークを構築致しました。
 またお客様からの「信頼・信用」を得るのに不可欠な安全に対する取り組みについても、お客様からの多様なニーズに応えられる安全レベルを達成・維持すべく日々様々な活動に取り組んでおります。
 2004年2月にはISO9001:2000を本社並びに群馬支店にて認証取得し、サービス提供の品質向上を図るとともに、企業ブランドとしての「北部ブランド」の構築を目標として掲げ、今年度からは「北部ブランド」構築に向けての新プロジェクトもスタートさせており、お客様からの「北部ブランド」としての「信頼・信用」が得られる活動が出来ればと思っております。
 平成19年2月には創立50年の節目となりました。
 9月に社名も「ホクブトランスポート株式会社」に改称、今後も今までと変わらず「ホクブ」の愛称で危険物輸送の社会的使命に徹し、自らが先頭に立ちお客様からの要望に応えられる総合物流会社として更なる品質向上を目指し、全社員が一丸となり進んで参る所存であります。
 今後とも皆様の変わらぬご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

【ホクブトランスポートのデータ】
社名:ホクブトランスポート株式会社
本社所在地:〒370-0803 群馬県高崎市大橋町51番地
TEL:027-361-3977(代)
FAX:027-361-7697
MAIL:info@hkb-trp.com
創立:昭和32年2月
代表取締役社長:梅山立之(うめやま・たつゆき)
資本金:6千万円
従業員数:グループ総員数 1,100人超
車両台数:グループ総台数 1,000台超
営業所:
 関東事業本部:北関東エリア:群馬支店、栃木支店、長野営業所※
        南関東エリア:埼玉支店、北東京支店、千葉営業所※
 東北事業本部:仙台支店、小名浜営業所、青森営業所、八戸営業所
協力会社:47社(関東32社、東北10社、中部5社)
営業品目:一般貨物事業者運送事業
     事業者運送取扱事業
役員:代表取締役会長   梅山立夫
   代表取締役副会長  友野 亘
   代表取締役社長   梅山立之
   常務取締役     大森定七
   常務取締役     塩野入純也
   常務取締役     山本 哲
   常務取締役     正木一光
   取締役       後藤清久
   取締役       阿部義行
主要顧客先:アストモスエネルギー株式会社・出光興産株式会社
      伊藤忠エネクス株式会社・岩谷物流株式会社
      兼松ペトロ株式会社・三愛石油株式会社
      シナネン株式会社・大陽日酸株式会社
      橋本産業株式会社・マルハ産業株式会社
      丸紅ガスエナジー株式会社・丸紅エネルギー株式会社
      三井液化ガス株式会社 他 燃料油・液化石油ガス販売各社
取引銀行:群馬銀行・みずほ銀行・三井住友銀行・東和銀行・商工中金
     八十二銀行・足利銀行・りそな銀行
沿革:昭和32年 2月 高崎北部運送有限会社を創立
   昭和40年 2月 石油類及び液化ガスの輸送を開始
   昭和44年 7月 組織変更し、社名をホクブ運送株式会社に改称
   昭和45年 5月 仙台支店を宮城県多賀城市に開設
   昭和48年 4月 液化石油ガスバルク輸送を開始。(東北地区)
   昭和50年10月 青森営業所を青森県八戸市に開設。
   昭和56年 8月 群馬支店を群馬県佐波郡玉村町に開設
   昭和57年 4月 高圧ガス貯蔵所設置許可
   昭和58年 3月 青森営業所を三戸郡五戸町に移転
   昭和58年 4月 埼玉支店を埼玉県北葛飾郡杉戸町に開設
   昭和58年11月 小名浜営業所を福島県いわき市泉町に開設
   昭和60年 6月 青森出張所を青森県青森市に開設
   昭和61年 4月 千葉支店を千葉県市原市に開設
   昭和61年12月 埼玉支店を埼玉県春日部市に移転
   平成元年6月 仙台支店を宮城県黒川郡大衡村奥田に移転
   平成元年11月 長野支店を長野県小県郡東部町に開設
   平成2年12月 栃木支店を栃木県佐野市に開設
   平成4年11月 南信営業所を長野市塩尻市に開設
   平成5年1月 横浜営業所を神奈川県横浜市に開設
   平成6年3月 横浜営業所を厚木に移転、名称を神奈川営業所に変更
   平成6年7月 鹿島営業所を茨城県鹿島郡神栖町に開設
   平成6年9月 保有車両500台を突破
   平成8年7月 名古屋営業所を愛知県安城市に開設
   平成9年7月 関連会社サンヨーコーポレーションを設立
   平成10年8月 南信営業所を廃止
   平成12年4月 鹿島営業所を業務提携により譲渡
   平成12年5月 名古屋営業所を業務提携により譲渡
   平成12年8月 埼玉支店を埼玉県杉戸町へ移転
   平成12年10月 神奈川営業所を業務提携により譲渡
   平成14年4月 青森営業所を八戸営業所へ、青森出張所を青森営業所へ名称変更
   平成16年9月 北東京支店を埼玉県所沢市に開設
   平成17年10月 資本金を3千万円から6千万円に増資
   平成19年2月 創立50年
   平成19年9月 社名を「ホクブトランスポート株式会社」に改称
   平成20年3月 関東地区を南北エリアに分け、エリアマネジャーをおく
   平成20年3月 千葉支店を千葉営業所、長野支店を長野営業所へ名称変更
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■当会の緊急調査によると、ホクブトランスポート社は、かつて、K木材という群馬県のみならず関東でも有数の材木問屋の木材を輸送していたことで知られています。この材木問屋は、大物政治家の生家として著名ですが、現在は、同社会長宅から程近い大八木工業団地の一角に位置しています。

■さて、梅山会長宅から、高崎方面に向かい、第一病院のところで、渋川街道に出て、信越線の北高崎駅の手前の交差点を過ぎて直ぐに右側(西側)に、梅山会長が経営するホクブトランスポート株式会社の本社があります。2階建ての建物の1階がホクブトランスポート鰍ナ、2階が関連会社の三愛物産鰍ニサンアイサービス鰍ニなっています。ここは本社事務管理機能のみで、車両ターミナルではありません。自宅から本社まで2キロ余りなので、車だと5分程度です。
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というわけで、ホクブトランスポートは、過去に、北部運送と名乗っていた頃、大物政治家の生家の事業と接点がありましたが、現在もその関係が続いているのかどうか、また、同社と多胡運輸との元請、下請の関係が事実かどうかは、依然として確認できていません。

しかし、ホクブトランスポート鰍フ主要顧客先に出光興産がリストアップされているのは事実ですし、多胡運輸の駐車場には、昨日もアポロマークを付けたタンクローリーが多数並んでいました。
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それにしても、梅山会長宅も多胡運輸本社も、長野新幹線の高架の直ぐ脇に立地しているのは面白い共通点です。

■今回、事故を起こした多胡運輸のタンクローリーは、アポロマークを付けていたのは間違いないようです。また8月3日未明に発生した首都高の事故現場からみても、東京都江東区にある出光興産株式会社の東日本物流センター東京油槽所でガソリンと軽油を満載した可能性は高いと思われます。いずれにしても、多胡運輸の多胡茂美社長は事故の後処理で奔走して多忙なため、謝罪会見を開く暇がなさそうです。関係を噂されているホクトトランスポート社としても、ぜひ記者会見、あるいはホームページの再開などで、きちんとした形での事実関係を公表していただきたいものです。

当会では、引続き、多胡運輸に関わるいろいろな情報を収集し調査してゆきたいと考えております。今回の首都高炎上事故に関する情報、多胡運輸に関する情報など、どしどしお寄せ下さい。

【ひらく会・多胡運輸首都高炎上事故特別調査班】

※8月30日01:14 文中一部表現を変更しました。

2008/8/17  18:13

13年前の51億円横領事件、知られざる発覚前夜(その4)  安中市土地開発公社事件クロニクル
<平成7年5月29日〜6月9日逮捕まで>

■平成7年5月18日に安中市土地開発公社で発覚した借入残高の不一致は、史上最高額の横領着服事件の全容露見を告げる合図でした。そして6月3日の新聞報道、6月7日のタゴ逮捕に至ったわけですが、奇怪なことに市・公社もタゴも、そして群銀さえも、犯行は秘密口座を使った1990年4月16日から5年間だけのサギ行為であることを強調。それ以前の正規口座を利用した横領についてはなぜか誰も取り上げようとしませんでした。こうした疑問の数多くが未だに当事者の口から真相について語られないまま、現在に至っています。事件関係者の供述や陳述を突き合わせ、時間の流れをたどってみると、つじつまの合わない点がたくさんあることに賢明な皆さんは気付かれたと思います。今回は平成7年5月29日の不可解な1日からタゴ逮捕までを振り返ってみましょう。

▼5月29日(月)
 午前9時、公社のTH、TK、TDが建設部の縦覧室にタゴを呼び出して事情聴取。
 タゴの話を聞いたところ「29日にIと会えた。カネは別の口座に入っているので(ある所にストックしてあるので、とも言ったという)必ず穴埋めできる。当時安中支店の融資担当の代理をしていたIがカネを運用していた。I課長は高崎の自宅を処分し金利を作ると言っているが、差は1億円以内で、金利の不足分はオレが責任をもって支払う。TH係長やTK、TDには迷惑をかけない。Iは12時頃支店長と会うと言っていた。Iから銀行に電話を入れてもらい、支店長と相談したうえで、オレが今日の午後3時に安中支店長と会って話をつける。その結果を夕方までに報告する」などと言った。公社のTH係長は「3時に(タゴが)支店長に会う時は同席する」とタゴに言った。
 午後3時に社会教育課にタゴが退席したかを確認したところ、「3時から休みをもらった」と教育課の者が言ったので、THらは市役所のすぐ前にあるタゴの家を見に行った。ちょうどその時、タゴは車で出て行った。
 THらはその前に安中支店次長に「タゴが行ったら電話をくれ」と頼んでいたところ、4時20分頃、群銀Y次長から電話があり、「タゴが来ていない」とのことだった。慌ててTH係長とTKが群銀に行った。
 THらが安中叉店に「Iから電話があったか」と聞いたところ、「一切ない」と群銀が答えた。支店長Mが本店審査部調査後のIに確認したところ、Iは「(タゴとは)2月の結婚式以来会っていない」と言った。
 TH係長らはその後市役所に戻り、市長に報告し、銀行を市役所に呼んだ。
 午後5時にタゴから公社に電話があり、「TH係長はどうした?」とタゴが聞いたので「銀行に行った」と答えたところ、タゴは「じやあいい」と切った。その間、タゴは役所や自宅にも戻ってはいなかった。
 午後7時支店長Mと次長のSとYが市役所に来た。市長が指摘をし、群銀が答える形で話合いが行われた。市側・群銀側双方がテープを取りながら会談をした。再度、Iの件を話した。I本人に確認してくれと市側が要請した。
 「タゴ本人を呼んでこい」ということになったが本人が所在不明だった。午後6時頃、子供だけがタゴの家にいた。「お父さんもお母さんもいない」とのことだった。
 午後7時10分頃、再度本人を呼びに行ったところ、子供もいなかった。
 午後11時くらいまで、公社職員は帳簿等の調査をしながら、タゴの帰りを待っていた。
 午後11時頃、TH係長宅にタゴの妻から電話があり、「本人は出られない。本人は錯乱状態で初めて話を聞いた」と言ってきた。「今どこにいるんだ」とTHが聞くと「遠い所にいる」とタゴの妻が言うので「とにかく明日出て来い」とTHは言ったという。子供も一緒にいるとのことだった。午後11時30分にTHが市長に連絡した。
 その後、職員全員(市か公社かは不明)に連絡し、午前0時頃集合、タゴの身内にも連絡を取り、午前2時30分まで捜索したがタゴは見つからなかった。
【注1】この問題の経緯について、タゴの妻は次のように供述している。
 午後3時頃、店から目宅に帰った。20〜30分後にタゴが帰ってきた。妻は「どうしたの?」と聞くと、タゴは「代休をとって帰ってきた」と言ったが、とくに変わった様子もなく、その後2人で市内に買物に行き、午後4時頃自宅に戻った。妻は車から降りたが、タゴは「出かけてくる」と言い残して、どこかへ出かけた。
 午後6時頃、市役所の人が訪ねてきたが二男が対応に出るとすぐに帰った。妻は(市役所の人が)何かの用事で来てくれたのならタゴに連絡を取らなければと思い、タゴの持っている携帯に電話をかけたが通じなかった。電話番号が使われていないということだったので妻は何かの都合でタゴが(番号を)変更したのだと思った。
その筆少したってからタゴから雷話があり、「子供を頼む」と話してきた。「何かあったのか?」と妻が問うと、タゴは「じゃあ話し合おう。長野方面に行け。携帯電話を持っていけ」と言った。妻は二男を連れてタクシーで軽井沢に向かい、そこで別のタクシーで小諸方面に向かった。
 途中タゴから電話が入り、小諸駅で待ち合わせをして、先に妻が待っていた。1時間以上待つとタゴが来て、妻と二男が車に乗り、小諸市内のホテルに泊まった。子供を寝かせたあと、タゴが「群銀のカネを37億使い込み、昨日自殺しようと思った」などと妻に告白した。
【注2】また、公社のK局長によると、この日の午後7時に、安中支店の支店長と両次長を市役所に呼んだとき、市側の出席者は小川市長、須藤助役、青木収入、K局長、TH係長、TH、TDの7名だった。この時M支店長らは前と同じようなことを主張していた。
【注3】タゴはこの日の出来事について次のように供述している。
タゴは29日には公社TH係長と会っていない。「29日になってTH係長から問い詰められたとか、月曜日(29日)にも出かけて行って、支店長代理のIに会って穴埋め出来ると言った」などとTH係長の調書にあるそうだが、タゴはそういう話を29日にした記憶はない。29日にはタゴは午後大事で役所に居られなかったので帰った。そのあとTH係長らには会っていない。ただ31日に事件が発覚して市長に呼ばれた云々という時には、当然会っているが。
【注4】この日、タゴは時間休4時間を取って早退したことに勤怠簿上でなっている。

▼5月30日(火)
 朝、TH係長宅にタゴから電話があり、「今日は行けない。明日には帰るので、31日午後話をしたい」と言ってきた。
 午後1時30分、タゴは帰宅したらしく、タゴの懇意にしている知人が本人から事情聴取していた。知人の話では、タゴは小諸に行ったという話で、自殺を図ったと言い、タゴの左手首にキズバンが貼ってあった。(自殺用の)ホースを買ったそうで、共犯者はいないらしいということだった。
 タゴの妻は、この日タゴが帰ると、どうするかタゴと相談した。
【注】この日タゴは、役所では年休扱いとなっている。

▼5月31日(水)
 12時30分頃、タゴから「家に居る。弁護士とアポイントがとれた」と電話でTH係長のところに連絡が入った。
 午後3時30分になって、タゴが自宅にいることがわかり、午後3時すぎにTHとTKがタゴを自宅に迎えに行き、タゴを市役所の第一応接室に連れてきた。小川市長や須藤助役、青木収人役、大塚総務部長、大工原建設部長、加部局長、高橋弘安が集まってタゴ本人に事実確認した。
 「確認書」を作ってタゴに住所氏名を書かせて押印をさせた。そして市長が31日付をもって懲戒免職の処分を口頭で言い渡した。この確詔書をワープロで作るあいだに、小川市長はタゴに「警察に自首するように。警察に行く前にはこちらに連絡すること」と出頭を促した。タゴは「一日考えさせてください」と言った。
 午後6時頃、安中支店長Mと次長Sが市役所に来たが、この時、小川市長は公社のTH係長と共に対応した。
 夜、公社監事の坂東非常勤特別職員のところに小川市長が職員を通じて、6月1日午前6時30分に市役所に第二委員会室で至急の会議を開く旨連絡が入った。
 この日、タゴの妻は田中善信弁護士と穂積弁護士のところへ行った(午前中と考えられる)。
そして、夕方にもタゴと妻とタゴの弟が弁護士を訪れた。
 この時、弁護士は「市長に全部報告し、その上で処分をうけてそれから自首した方がいい」と話した。タゴは弁護士に事件の内容を言うと、弁護士は「これは大変だ。市の方の市長さんに報告しろ」と話したが、後になって、この時の段階では、タゴからの弁護依頼でなく、タゴに「そうした方がいいよ」というものであったと解説している。
 一方、群銀安中支店では、この日仕事が終わって帰る間際になって、支店長以下男子行員全員が集められ、支店長Mから「安中市土地開発公社のタゴが当支店から不正借入を行い、現在安中市役所で調査中なので、各自とも了解しておいて下さい」との話しがあった。
【注1】この日、市役所最後の日にタゴは年休扱いとされた。
【注2】この日、タゴは「かんら信金」を訪れ、定額預金2件それぞれ190万円と201万3638円を解約した。
 タゴは、平成2年7月20日にかんら信金から800万円の証書貸付(住宅ローン)を受け同年8月2日親戚の篠崎工務店(その後廃業)に800万円を振込んだ。このローンの返済でタゴは毎月8万円ずつ支払っていた。平成7年5月23日には、58回目の内入れとして8万円をかんら信金に支払った。この時の利息は1万3854円でローン残高は336万円あった。ところがタゴはその8日後の5月31日に、残高336万円と利息3608円をかんら信金に一括支払い、完済した。かんら信金側の記録ではこの日336万円を「回収」したことになっている。この点について、かんら信金は「一切ノーコメント」としている。

▼6月1日(木)
 タゴが弁護士のところを再び訪れ、弁護の依頼をした。タゴは「ぜひ自首をしたい」と弁護士に言ったところ、弁護士は「現金、骨董類は全部移動してはいけないよ」とタゴに言った。
 この日、午前9時30分から公社緊急役員会を開いた。この時、参加者は、タゴの不正について金額までは聞かされなかった。
午前10時30分から市議会全員協議会で事件の報告。午後2時頃、高崎市内の善如寺弁護士の事務所へ須藤助役、大工原建設部長、加部局長、高橋弘安係長、竹田清孝の5人で今後の事件対応を相談に行った。午後5時30分頃市役所に戻った。
 午後7時前にタゴの妻から高橋弘安係長に「明日の午後1時半に穂積弁護士と一緒に警察に行きます」と連絡が入ったので、高橋弘安は市長にこの旨を伝えた。
その後.市長、助役、収入役、総務部長、建設部長、秘書課長、加部局長、高橋弘安らで今後の対応について会議をし、とりあえず安中警察署長に相談しておいた方がいいだろうということになり、市長が直接安中署長に雷話で連絡した。市として事前に警察に調査依頼決定した。
 午後10時40分、高橋弘安係長は小川市長から「明日警察に行って、事前に署長に話しをするので、その結果でタゴに何時に警察へ出頭したらよいのか、市の方から連絡するからということを伝えてくれ」と指示を受け、高橋弘安は一人でタゴの自宅を訪れ20分ほどタゴと妻らと話した後、市役所に戻った。
 またこの日、市長から安中支店に本件について「刑事事件であることから、警察に申告する」と連絡があった。群銀でもサギの被害にあったものとして、タゴ本人の厳重処罰を求めて安中署に捜査依頼をすることになった。

▼6月2日(金)
 午前、小川市長が警察へ告発の相談に行った。
 一方、タゴはこの日午前中、弁護士が用事があったため、午後出頭するつもりだった。ところがこの日の朝、市長から警察に通報があり、その時「タゴさんが1時半に行くから」という通報だったことをタゴは逸早く知った。
 午後1時半、タゴが安中署に出頭した。調べに対しタゴは「総額35億円ぐらい公社の特別会計口座に振込んでもらい騙し取っている。これがバレて懲戒免職になったが、いろいろ考えた末、正直に話をして処罰を受けようと思って出頭した」と述べた。
タゴは弁護士から「現金その他骨董品全部動かしてはいけない」と言われていたので、「だから警察により、この日6月2日にタゴの自宅等にあった金品はすべて押収された」と、タゴは後日隠し金などはなく、「5月8日に引出したカネも殆ど使わず、自宅の金庫に1000万円くらい、自宅にある(タゴの)財布に200〜300万円くらい、合計1300万円くらい残っており、5月19日に妻に100万くれた位だ」と言っている。

▼6月3日(土)
 この日の朝刊2紙(上毛新聞、朝日新聞)に初めてタゴ事件が報じられ、一般市民が事件を知った。すでに、市役所内部で事件が発覚してから、17日が経過していた。

▼6月7日(水)
 タゴ逮捕。

【ひらく会情報部・この項おわり】

2008/8/17  18:10

13年前の51億円横領事件、知られざる発覚前夜(その3)  安中市土地開発公社事件クロニクル
<平成7年5月1日〜28日>

■平成7年5月18日に安中市土地開発公社内部で密かに発覚した史上空前の巨額横領詐欺事件。13年前のこの事件をたどるために、これまで平成7年3月と4月にかけて、市、公社、群銀そしてタゴの身辺に何が起きたのか、時系列的に見て来ました。今回はいよいよ、平成7年5月に公社内部で事件がどのように発覚し、関係者はどのように対応したのか、その様子を皆さんと共に検証してみたいと思います。

▼5月2日(火)
 タゴが、2時間休みをとり午後3時頃早退した。

▼5月8日(月)
 タゴが騙したカネの一部を払い戻しに群銀安中支店に行った。
 既に公社から異動した後なので、群銀が応じてくれるか心配しながら、タゴは12時25分に群銀を訪れたが、奥の応接室で、支店長Mと次長Sはいつものように対応した。
 タゴは払い戻したカネの使途を聞かれるのが一番嫌だったが、群銀からは市長選の話しなどが出ただけだった。タゴが払い戻したカネについて、支店長らは事業資金だと思い「新駅はいよいよ始まるのですか」などと言った。
 タゴは12時30分に現金1485万円を払戻した。機械からの出金時間は12時37分で1485万円のうち、機械からバラで一万円札85枚、更に機械が百万円の群銀の帯封もしくは日本銀行の帯封つきの札束4束(400万円)を出した。そして機械とは別に百万円の札束10束を更に束ねた大束1束(1000万円)を群銀が機械を使わず手で出した。
 この払戻しはタゴが直筆窓口に行き、公社理事印の押された払戻請求書を窓口にいた行員に出して請求したもので、S次長はこの様子を見ていて、タゴが公社のカネを引出しに来たものと思い、声をかけて応接室に通しお茶を出した。
 この時タゴは急いでいた様子で、ゆっくりとはせず、払戻しができたという連絡があるとすぐ窓口に行った。
タゴは、予め現金を入れるように行員に渡しておいた黒色で布製に見えるチェック付きのスポーツバッグ風の手提げを受け取り帰った。この時タゴは現金を数えて確認はしなかった。タゴが帰ったのは12時45分だった。
 この黒色の布製手提げは、タゴが現金を引き出すときいつも持参するものだった。なお、公社の預金ということで、払戻手数料は無料、また利息は非課税。

▼5月11日(木)又は12日(金)
 公社のSHとTKが県信の預金残高証明を取りに行ったら「普通の会社なら借入残高も必要だよ」と言われたが、公社定款になかったので、その場はそのまま帰った。

▼5月15日(金)
 群銀に行き、公社の預金残高証明をもらった際、借入金残高証明ももらえることを確認できた。

▼5月16日(火)
 群銀のY次長が、公社のTH係長に「公社の決算理事会があるから」ということで、貸出金の残高証明を頼まれた。5月24日の公社監査、30日の公社役員会に備えるための依頼だった。なお、TH係長は親戚に不幸があり、午後3時に早退した。

▼5月17日(水)
 群銀のYが借入残高証明を公社に持参した。借入残高は46億6596万円。この日公社のTH係長は忌引で休み、SHはカゼで午後早退、TKもTDも不在だったので、TAがこの書類を受け取り金庫に入れておいた。夕方、TKが戻り残高内容を知った。

▼5月18日(木)
 10時50分頃、公社TKがTH係長に借入残高証明の金額を打ち明ける。THは「コンピュータの打ち間違いだろうから、二人して銀行へ行ってくるべえ」とすぐに群銀に行った。この時T‘H係長は上司に報告せず、TKと二人で行った。
 11時10分頃、二人は安中支店の借入関係書類を持参し、群銀の応接室でS、Y、Kの3人に会い残高証明を出した。
 一方、群銀安中支店では、公社のTH係長から、次長Sが電話を受け、「銀行からもらった借入総額の残高証明と公社で把握している借入残高とが全く合わない」と連絡が入った。暫くして公社からTHとTKが支店に来たので次長のSとYが応対した。
 最初、公社TH係長が「銀行の残高証明が間違っているのではないか。明細があったら見せてほしい」と言ったので、支店S次長が借入明細を見せて、間違いないと説明した。TH係長が「金銭消費貸借契約証書を見せてほしい」というと、群銀は「このとおりある」と言って、袋の中に入っていた金証を見せた。「本人の字かどうかも分からない。いかにも付け加えているのではないか」とTH係長が言ったところ、支店長(?)が「本部の監査でも(タゴ)本人の筆跡に間違いない、ということで検査は済んでいる」と答えた。
 半期に1回利息を払う点について、公社が「総額が異なるのであれば平成7年3月31日に支払った利息では足りないのではないか」と質したところ、支店長(?)は「間違い無く頂いている。もうひとつ安中市土地開発公社理事長湯浅正次・特別会計口座番号058-969という口座がある」と答えた。
 公社TH(?)は「そんなはずはない」と言ったら、「平成2年4月16日開設の特別会計がある」と群銀が口座開設時に記入した普通預金印鑑票を見せてきた。「誰がつくったのか」と質問するとSが「タゴさんが作っております」と答えた。普通預金印鑑票はタゴの筆跡だった。公社が「特別会計口座にいくらあるのか」と聞くと、2億7500万円あった。「引き出し出来ないようにしてくれ」と頼み、過去の資料を(群銀)本部から取り寄せるなどして全部見せてほしいと群銀に依頼した公社の二人は、12時40分に市役所に戻った。群銀S次長がくれた借入明細書は、公社TH係長が「詳しく調べてみる」と言って、この時持ち帰った。
 午後1時近く、公社TH係長がK局長(都慨計画課長併任)のところに来て「課長、群銀の公社の借入残高証明書を取ったら、47億円もの借入をしていることになっていたので、コンピュータの打ち間違いと思い確認したら間違い無かった。どうもタゴがやったらしい」というような報告をした。
 とりあえず市長にも報告することにして、KとTH、TKは市長室に行ったが、外出中だった。その後外出から戻った市長に、THはKとTKと3人でこれまでに分かっている事を報告した(注:K局長はこの時同席せず「THが市長に連絡したらしい」と言っている)。
 市長の指示を受けて、とりあえず銀行にもう一度行って、それが事実かどうか確認してみようということになり、銀行に連絡して午後6時に行く事になった。TH係長は「市長も後から銀行に行く」とK局長に話し、先にTKと出かけ、K局長は遅れて行った。
 安中支店の応接室で、公社の3人は、群銀の支店長Mと次長SとYに会い、事の事実を聞いた。市長は安中市商工会青年部通常総会終了後、午後7時頃に姿を見せた。
 群銀は、預金取引履歴明細票の2枚だけを出してきた。払い出し伝票の原本を群銀が見せたので、公社の借入金台帳と照合した。公社は群銀にある金証も見た。この時、公社は(金証の)狭いスペースに書き込みがなされているので、明かにおかしい、と詳銀に指摘した。
 公社は、借入が31本あり、金額欄の数字の頭についているものが12本(注:本当は13本のはず)あったことを知り、その(特別会計口座開設)前の金証も原本が存在したことがわかった。群銀から「タゴの指示により、特別会計に振り分けた」と説明があったので、公社は「それはおかしい」と指摘。安中市
からの(そうした特別会計口座への振り分け)依頼書はないことも判明した。
 市長が到着して、支店長に説明を求めたところ「湯浅市長の特命で特別会計口座を作った」と支店長が説明した。「特命など聞いていない。特命の依頼書など無いはず。4月に派出所のTに公社の残高を書いた書類を渡したのに、なぜおかしいと言わなかったのか」と公社が群銀に言った。群銀側の資料は明細書が2枚、伝票も1組だったので19日昼までに、群銀は本部の資料も全部調査すると、言った。
 なお、社会教育係にいたタゴはこの日午後、3時間休みをとり、午後2時に早退していた。

▼5月19日(金)
 午後1時に、群銀(S次長?)から「全部(資料が)揃った」という連絡があったので公社は群銀に午後4時頃来庁するよう依頼した。
 午後4時頃、群銀のSとYの両次長が市役所を訪れ、小川市長、須藤助役、青木収入役、K、THが市役所第一応接室で応対した。「支店長は支店会議で来られない」と群銀が言うと、市長が「こんな重大な事件で支店長が来ないのはどう言う事だ」と怒ったりしていた。
 市長が「タゴが特別会計口座を作ったのはどんな理由からか」と聞くと、群銀(S次長?)は「タゴさんから『市長の特命を受けている』ということを言われたので作った」と話した。市長は「口座を作った時の市長は湯浅さんだが、そんなことはさせていないだろうし、引継ぎも受けていない。第一、オレだってそんなことは指示した覚えはない。特命したことを確認しているのか」という話をすると、両次長は「確認は取らなかったが、ちゃんとした印が押してあるし、正規な書類と判断して貸出をしている」と主張していた。
 尚、群銀S次長は、この日小川市長やK局長、TH係長が安中支店に来て、公社や市で把握している回議書と群銀の把握している借入明細書と比べて、群銀が受け取った金証の金額と、市や公社が保管している回議書に付いた金証の控えの金額とが違っていることが分かったと言っている。
 また、S次長は、この日安中支店に小川市長、K局長、TH係長が来た時に、「今後のことは、まず市側で詳しく調査して、タゴ本人も調べてみる」ということだったので、当初は市の調査に任せることにして、群銀はその対応を見守ることになったと言っている。
 また、この日の昼休みに、公社TH係長がカゼで休んでいた公社職員で4月にタゴの後任として異動してきたSHに、初めてタゴの不正の話をした。この後TH係長は、タゴの不正に関して、TK、TDだけと対処し、SHを加えることはしなかった。

▼5月19日(金)又は20日(土)
 タゴが帰宅後、妻に帯封のついたままの100万円1束を渡した。それまでタゴは妻に給料日の20日頃に毎月50万円〜100万円を渡していた。今回は、初めて生活費として帯封のついたままの札束を妻にやったと言う。

▼5月22日(月)
 市が公社調査。

▼5月23日(火)
 市が公社調査、この頃タゴが5月8日に1485万円を現金で特別会計口座から引出したことが市において判明した。

▼5月24日(水)
 午前中、公社の監査。午後3時頃(2時から3時という話もある)、公社TH係長が小川市長の指示で本庁舎2階の第一応接室にタゴを呼び、TH、TK、TDの3人で事情聴取をした。(注:タゴは勤務時間終了間際の午後5時頃と言っている)
 係長らが「残高は何だ」と聞くと、タゴは「これは違う。オレがやったのではない。不正の事実はあるが、こんなに多くない」と答えた。更に群銀のIが主犯というニュアンスで「当時、群銀の融資係長をしていたIさんとの関わりがあった。Iさんと話をしたいので二日間待って下さい」と言った。
 I係長の他にも関与していた人がいるのかについても追求されたタゴは「I係長の他にも一人群銀にいたがその人の名前はカンベンして下さい」などと弁解していた。このためTH係長らは二日間待つことにして、タゴに「その間に話をつけて、その結果を26日の夕方までに報告するように」と言っておいた。
(注:この時タゴは「群銀のIさんともう一人に頼まれてやった。この金額は違う、Iさんと話をしてくるので時間がほしい」と答え、自らIの他にも関与者がいると話したと言う。タゴ自身の供述によると「(この日、公社の)監査の日にTH係長に呼ばれて話をした。突然言われたので、咄嵯的にIさんと親しくしていたもんだから、ついIさんの名前を出してしまった。具体的には『Iさんがよく承知している話なんだ』と言った。『群銀のIさんが関係しているので、少し時間を下さい』と。しかし、この問題については銀行側にも関与者がいて、共犯者がいるとは言っていない。『私はよく内容を知っている人がいるから』というふうに話した」と平成8年2月の第8回刑事公判で、弁解がましく言っている。)
 タゴは、この日の事情聴取に先立ち「私は幾日か前から(公社の)TH、TK、TDの態度がよそよそしいなと感じていた」と後日供述している。
 尚、公社K局長は「THらが24日、26日にタゴを呼んで問い詰めたことを聞いているが、タゴがどんなことを言ったのか詳しいことは聞いていないので分からない」と言っている。

▼5月25日(木)
 タゴは、「25日も都市計画課のTH、TK、TDから事情聴取を受けた」と供述しているが、市作成の時系列表には、25日の出来事には何も言及していない。

▼5月26日(金)
 午後4時30分頃、公社のTH、TK、TDがタゴを第一応接室に呼んで話しの結果を問い詰めたところ「Iとは電話連絡が取れたが、相手も本店調査部の役職で電話では話をできず、Iも誰かに相談すると言っていた。Iが忙しいので会うことができなかった。(28日の)日曜日に会うアポイントが取れたので必ず話をつけて、月曜日の朝一番に報告します」とタゴが言った。市長の指示により、公社THらはタゴに「リミットは29日」と通告した。また群銀次長にIの件を話し、調査を依頼した。

▼5月27日(土)
 夕方6時頃、タゴが特別会計口座の積金通帳と払戻請求書を自宅の焼却炉で燃やした。この日は市役所
の閉庁日だった。タゴはいつものように、妻の喫茶店の開店時間午前10時〜午後3時迄、店に出て客の対応をしていた。
 (注:タゴの初期の自供によると、タゴは24〜25日頃、今回のサギ事件がバレそうだと感じたので、「いつも持ち歩いていた黒色手提げバッグの中に入れておいた特別会計口座の普通預金通帳1冊と公社理事長印が押されていた払戻請求書を自宅の焼却炉で燃やして処分した」という)
 タゴは、通帳と払戻書を燃やしたことについて、「これは証拠隠滅の時間稼ぎというよりは、私が自分自身で自分のカタをつけるつもりだったから、全てのものを燃やして妻や子供に迷惑がかからないようにしよう、という事だけだった。気が動転していたものだから、自分でもハッキリ云々という気持は無かった。その時はそこまで頭が回っていなかった。私が死ぬことでそれが明確になると思っていた」と、後に第8回公判で言い逃れをしている。

▼5月28日(日)
 この日もタゴは、昼間、店に出て普通に過ごした。午後9時過ぎに息子を車で高崎駅に送り、自宅に戻った。夜中に自殺を図った。遺書は30日にゴミと一緒に捨てた。

【ひらく会情報部・続く】

2008/8/17  18:06

13年前の51億円横領事件、知られざる発覚前夜(その2)  安中市土地開発公社事件クロニクル
<平成7年4月>

■平成7年5月18日に発覚した安中市土地開発公社51億円巨額横領事件(通称タゴ51億円事件)。15年間に着服した公金が約51億円。安中市の当時の予算が約160億円だったから、タゴはなんとその3分の1を懐に入れたことになります。「市役所の七不思議」と言われた世紀の横領男を公務員として重用した関係者がキモを冷やしたこの事件は、発覚から13年が経過しました。この間、当会は事件の真相解明をテーマに掲げて活動してきました。そしてこれからも引き続いて事件の真相究明と責任の明確化を目指していきます。そのためには、13年前にいったい何か起きたのか、その事実を知ることからすべては始まる、と当会は考えています。今回は平成7年4月に焦点を当てます。

▼4月1日(土)
 市役所は閉庁日。タゴの異動の発令日。タゴが教育委員会社会教育課社会教育係長に転任。入れ替わりに、SHが公社職員(安中市都市計画課併任)として任命された。

▼4月3日(月)
 タゴに異動の辞令が交付された。群銀の安中支店長Mが、餞別を届けにタゴ自宅を訪れた。ちなみにタゴはこのときのお礼を兼ねて4月中旬に群銀安中支店に挨拶に行った。

▼4月4日(火)
 この日付で群銀本店公務部長名の書面「公社向け融資・基金シェア調査について」が各支店長宛に送られた。安中支店のS次長は公務部から「市役所の担当役席に調査させるように」と言われた。
 この調査は安中市土地開発公社が群銀や他の金融機関から借り入れた総額のうち、群銀からの融資金額がどのくらいの割合を占めるのかを調べるものだ。
 この調査に基づいて、各市町村から指定を受けた群銀の各支店から、各自治体の税金関係の収納、歳費の取り扱い等のために各市町村役所内の派出所に派遣している群銀行員の人数の増減や手数料の見直しをするという。
当時(平成7年2月)、群馬県内の公社等に対する群銀の貸出金合計額は約523億円だった。このうち安中市土地開発公社には45億3900万円で、金体のなんと約8.7%に及んでいた。人口比で県人口の約2.4%に過ぎない安中市にしては、その貸出額は突出していた。

▼4月5日(水)
 この日群銀のTMが通常業務を終えて午後3時以降に安中支店に戻った後、S次長がTMに本店公務部の書面を手渡し、調査を命じた。
 書面の内容は、平成7年3月末時点での公社に対する融資額、および市町村に対する財政調整基金等の積立額が、他の金融機関に対して群銀がどの程度シェアを占めているのか、という内容だった。本店公務部への報告期限は4月13日となっていた。

▼4月6日(木)
 群銀派出所のTMはこの日の午後、公社の事務局次長兼都市計画課係長のTHのところに行き、「参考資料にしますので」と「平成7年3月末現在の公社の安中支店に対する借入額と併せて、農協とか信金の借入残高も教えていただければお願いします」と言った。
するとTH係長は「個別の金融機関の借入額は教えられません。(群銀)安中支店の残高はコンピュータで調べれば分かるんじゃないですか」と答えた。
 そこで群銀のTMは「それでは他の金融機関も含めて総体の残高を教えて下さい」と言ったところ、THは「休み明けには回答します」と答えた。
 [注]安中市が群馬県警に提出した時系列表によると、何故か4月12日(水)または19日(水)に群銀安中市派出所のTMが公社を訪れ、公社のTKに対し「公社の融資残高を教えてほしい」と言ったが、上司のTH係長がいないので、TKは「翌日来て下さい」と答えた。翌日TH係長が「群銀は借入残高を承知しているのになぜ聴くのか」と言ったところ、群銀TMは「いろいろの調べに使いたい。できれば他行分も教えて下さい」と答えた。
 THは「他行分の明細は教えられないが、公社全体の総額と群銀のものは教えても良い」と言って、公社の借入金総額約19億円と、群銀の約10億1700万円の借人分を書面で、その日のうちに公社TKが群銀派出所に届けた。そのときは銀行から何も連絡はなかった――となっている。
 一方、公社のTH係長は、4月15日(土)か16日(日)に群銀TMが公社に来たときは不在で、翌日来たTMに会って話したという。

▼4月9日(日)
 県会議員選挙投票日。新人の岡田義弘候補(現・安中市長)が、現職の中島博範候補(前・安中市長)を破って当選した。

▼4月10日(月)
 午前中、公社係長THが群銀派出所を訪れた。THは公社から群銀宛ての平成7年3月31日現在の借入残高を記載した書面を持ってきた。
 その書面には平成7年3月31日現在の公社借入残高は、約1914百万円、うち、群銀からの借入金総額は約1017百万円とあった。
 群銀のTMは、公社への安中支店の融資額が平成7年3月31日現在で、47億6569万6000円となっていることを支店内の端末で照会して事前に知っており、公社からの回答書の「約1017百万円」とは約37億円の差があることに気付いた。
 しかしTMは市役所で回答した金額は平成6年分という解釈でいたので、その金額を気にも留めずに支店に持ち帰り、融資係のK支店長代理に参考資料ということで直接手渡した。Kも回答書を見て、これは平成6年分のことだろうと、特に調査等することもなく終わったという。

▼4月中旬
 タゴがひとりで群銀に異動の挨拶に訪れた。この時タゴは群銀のS次長に「新しい人では分からないことかあるので、市長から引き続き公社の仕事を手伝ってくれるように頼まれている」などと言った。
また同じ頃、群銀安中支店の者がタゴの安中市教育委員会係長への昇任視いとして、ワインをあげたことに対するお礼を言いにタゴ自身が支店に現れたこともあった。

▼4月11日(火)
 群銀派出所のTMが、回答のお礼にと都市計画課(=安中市土地開発公社)を訪れたが、K局長もTH係長も不在だった。

▼4月12日(水)
 公社TH係長が群銀TMに電話をかけた。TMは、先日の礼と併せて、公社の群銀からの借入残高が平成6年分かどうか尋ねたところ、公社THは、「安中支店の分も、他の金融機関を含めての残高もいずれも平成7年3月31日現在の総借入残高です」と回答した。
 群銀TMは、市役所内部の事務手続き上のことで、群銀には分からない事務手続き上の相違から、やはり平成6年分であろうと解釈した。TMは本店公務部に対して回答書をこの日付で内部メールで送付した。
 この日公社のTKとSHが、公社役員に報酬を届けた(現金らしい)。この日公社では、公社変更登記申請書を作成した。

▼4月13日(木)
TKとSHが公社変更登記申請書を法務局安中出張所に持参し、登記した。

▼4月14日(金)
 午前9時45分から11時まで、さざんかタウン下磯部抽選会を市役所第3会議室で開催した。この日法務局へ公社理事のH市民部長分の登記申請書を取りに行った。

▼4月18日(火)
 公社で下磯部区画選定、分譲契約での相談コーナー開設のための文章作成と伺いを作成した。

▼4月19日(水)
 公社のSHが、4月26日予定の下磯部の選定会の相談コーナー開催の件で、群銀、東和、信組、かんら、労金、JAに挨拶することになったが、初めてなので公社のTH係長、TK主任と三人で行った。三人は午前10時頃まで公社で書類の整理等やり、そのあと公社の乗用車で出発した。
 まず労金安中支店でTKだけが行き、SHとTH係長はクルマで持っていた。労金とは公社はほとんど取引亦なかったため、TKだけが挨拶に行った。
 次に東和銀行安中支店の応接室に三人で入り、応対に出た同店次長と名刺交換。TH係長がSHを「タゴの後任」として紹介した。持参した「さざんかタウン下磯部の分譲にともなう依頼文と、市長の債務保証の関係の書類」を渡したりして、約30分くらいいた。
 三人はそのあと群報安中支店に行った。応接室に入り、応対に出たK支店長代理、S次長と名刺交換。TH係長がSHを「タゴの後任」として紹介した。約1時間くらいで群銀を出て、丁度昼なので三人で公社に戻った。
(注:群銀のS次長は、公社の三人がタゴの転勤で挨拶に来たが、「すぐに帰ったように記憶している」「このときは挨拶程度で、とくにタゴのことについて話は出なかったと思う」と述べている。)
 昼食後、午後1時頃から再び出発。TH係長は午後3時から用事があるため、TKやSHとは別のクルマで銀行に挨拶に向かった。午後の順番は最初にJA、次が県信組で、それぞれTH係長がSHを「タゴの後任」として紹介した。
 県信のあと、THは午後3時から用事があると言って別れ、SHとTKの二人でかんら信金安中支店に挨拶に行き、一連の挨拶まわりが終了した。SHはこの他には挨拶に回ったことはないと言っている。
 この日公社では、さざんかタウン下磯部契約予定の5月19日の相談コーナーでNTTと東電にも挨拶した。
 なお4月1日付で教育委員会社会教育課に異動後、この日タゴは初めて時間休2時間をとり、午後3時早退した。

▼4月20日(木)
 公社のTKとSHが県へ出張した。

▼4月23日(日)
 安中市長選挙投票日。現職小川勝寿候補が、新人吉田洋候補を僅差でかわし再選された。

▼4月24日(月)
 午後、公社のTH係長とSHが県へ出張した。

▼4月26日(水)
 さざんかタウン下磯部区画選定会を開いた。受付は午前9時45分〜10時30分だった。

▼4月全般
 タゴは4月中に、2回にわたって4つの伊万里焼の皿を購入して、計1000万円を支払ったが、支払先は不明とされている。

【ひらく会情報部・続く】

2008/8/17  18:02

13年前の51億円横領事件、知られざる発覚前夜(その1)  安中市土地開発公社事件クロニクル
<平成7年3月の出来事>

■平成7年5月18日に安中市土地開発公社内部で密かに発覚した史上空前の巨額横領詐欺事件。安中市民がそのことを知ったのは同年6月3日朝の新聞記事でした。あれから13年が経過しようとしています。この間、当会はあらゆる手段で真相解明に向けて情報収集と分析作業を続けてきました。そして今後とも引き続き真相解明の努力を続けて行きます。そのためには、13年前にいったいなにが起きたのか。その事実を知ることから、すべては始まる、と考えています。時計の針を13年前に戻してタイムスリップ。まずは平成7年3月から。

▼2月下旬か3月初め
 群馬銀行安中支店の清水次長が、それまで噂程度の情報として承知していた「信越線の安中駅と磯部駅の中間に新しい駅を県と市の合同で建設する」ことに関して、タゴから県と合意できたことを聞いた。
 上毛新聞2月5日にこの計画が載った。この直後、Sはタゴに「新駅南地区開発のことが新聞にでましたがどうですか」と聞いた。タゴはSに「この計画の代替用地を一部取得することになった。資金を借りることになる。金額は正式に決定していなので判らない。市長選の争点になるだろうし、反対運動もあるので、この用地取得は市長の特命でやっている」と返事をした。

▼3月9日(木)か、それ以前
 3月末の融資の具体的な下話がタゴから群銀(群馬銀行)にあった。群銀はいつものように午前中来たタゴを、いつも通り応接室に通してSが応対した。このときSはタゴに年度内に残っている事業計画のことをきいた。なぜなら群銀では3月中に貸出金残高予想報告書を5日、中旬、25日の3回に分けて本部に報告する事になっており、残る平成6年度内に貸し出しがあるかどうか確認しなければならなかった。

▼3月9日(木)
 タゴが午前10時54分に正規口座から2万1400円、特別会計口座から1521万6300円を現金で引き出した。

▼3月20日(月)
 タゴが午前中に群銀安中支店を訪れた。群銀SとTが応対した。タゴは店のフロアから応接室に入り、席に着くと世間話をした。Sはタゴが前からゴルフ好きなのを知っており、過去2回ゴルフに招待したことがあった。
 そこでSが「今度26日の日曜日にゴルフに行きませんか」と誘うと、タゴは「その日はもう市長とゴルフに行く約束になっているから」と断った。群銀Sがタゴを誘ったのは融資契約をしてくれる上客だからだった。そのうちタゴが、「前に話した信越線新駅南地区の開発事業に資金を借りたい。予定金額は2億5千万円位。他の金融機関もかなり金利が下がっているので、群銀も検討して下さい」と言った。Sは「判りました。本店と協議して一両日中に回答しますから」と伝えた。
 このとき、タゴは利息計算を取りに安中支店を訪れた。これはTが作成した公社利息明細という手書きの書面の写しで、今まで群銀から公社への融資に関して、貸出日、現在残高、レート(金利)、利息額を一覧表にしたもの。この表の作成は平成6年9月の決算期にタゴから『前任者にも作ってもらったので』と依頼されていた。Tが作成後、幾日もたたないうちにタゴが来て応接室で渡した。Tが、赤丸マーク分の返済期日が3月で、一覧表のすべての金利を払ってもらうこと等をタゴに伝えた。タゴは表を受け取り、支払方法等について「後で回答します」と言って帰った。
 なお、この時タゴは特別会計口座から1380万円を引き出して持ち帰った。
 タゴは安中支店に10分くらいいた。タゴが帰った後、Sは支店長の松井に報告後、電話で本店公務部に、『公社ヘの融資金額が2億5000万円くらいで長期貸付』と伝え、なるべく金利を安くするよう依頼した。これは群銀と県内の各土地開発公社との協定金利(長期プライムレート適用、この当時約4.7%)を破ることになるので、本店としては許可したくない事であり、本店は、「金利が下がっており、協定金利で交渉してもらいたい」と回答してきた。Sは「他行の金利も下がっていることから、何とか4%で承認してもらいたい」と公務部に頼み、ようやく了解を得た。
 公務郎の了解がでた後、Sはすぐに電話でタゴに「4%でお願いします」と伝えると、タゴもこれを了解した。Sはこれで群銀での融資が確実になったものと判断し、借り入れ申し込みを待った。

▼3月22日(水)
 タゴが公社で群銀Tからもらった利息計算書の写しをゴミ箱に捨てた。

▼3月23日(木)
 公社でタゴが竹田清孝と一緒に借り入れまたは契約延長に伴う起案文を作り、決裁を受けることになった。タゴとTKは隣り合って座っており、タゴの方から「変更は俺がやらあ。今回の借り入れはTKさん頼むよ」というふうな言い方で、TKに起案分を作る内容を振り分ける指示をした。
 この時、借り入れとして事業資金調達のため新幹線新安中駅北側南側駐車場用地購入資金等の利息返済のため961万2000円、中宿水口線、観梅公園用地購入資金等の利息返済のため436万2000円、古城団地内の宅地買収資金6588万円、さざんかタウン下磯部住宅団地の植栽工事費等3281万8000円があり、今までの借り入れ分の返済期日が来ているもののうちで、支払いができずに契約の延長が必要なものとして、群銀に12件、かんら信金(現・しののめ信金)に2件があった。
群銀分は、観梅公園園路用地取得費2件9092万2000円、同委託料3件2468万円、観梅公園・都市計画道(中宿・水口線)用地費・造成費・委託料の支払利息7件3345万5000円、合計1億4905万7000円。ただし実際にタゴが契約延長したのは4件。タゴがTKと一緒に作った起案分は単なるセレモニーだった。
 かんら信金分は、平成3年9月5日借り入れの5936万1000円と、同年10月31日借り入れの102万4000円、合計6038万5000円を平成12年3月31日まで先送りするもの。

▼3月24日(金)
 午前9時5分、公社の異動内示があり、区画整理係主査のMHが幹線対策課へ、タゴが教育委員会社会教育課へ、共に係長昇格となった旨、市幹部から公社の加部局長に連絡があった。K局長はその後本人に内示を伝えた。この時、既にタゴは100%近い確率で、異動になるだろうと思っていた。タゴの内示は、すぐに市役所内の群銀安中支店の派出所のTMから、S次長に連絡された。
 公社理事長がタゴとTKの作成した起案伺いを決裁した。これを受けて、タゴが961万2000円の正規の借入申込書を作成した。しかし、K局長は、この日理事長印を押印した記憶がなかった。タゴは2億5961万2000円の不正の借入申込書も作成した。
 午後1時30分に都市計画委員会の会議が予定されていたが、中止となった。

▼3月25日(土)又は26日(日)
 群銀安中支店長のMが、タゴが係長に昇進して安中市教育委員会に異動する事になったのを知り、タゴの自宅にワインの詰め合わせか何かを持って、お祝いに行った。

▼3月27日(月)
 タゴが午後、群銀を訪れ「融資の件だが、正式に公社の決裁がおりたので、2億5961万2000円の手続きを進めて下さい」と借入申込書を差し出した。借入申込書の利率は4.0%とあった(公社控は3.9%)。これは安中支店のS次長やM支店長が本店と交渉してタゴに通知していた数字と一致している。借入申込書の各七の項目「本件借入金額は安中市の当公社あて平成6年度借り入れ分の債務保証額の範囲内であるには、平成6年9月末の融資の際、公社負債総額を支店Kがタゴにきいたところ「秘密だから」と教えてもらえなかったため、Kはそれなら「負債の総額までもが債務保証の範囲内であることを申込書に明記してもらい、この理事長決裁を受けてもらうことで再確認してもらおう」と考え、その後タゴに申し入れて実行してもらっていた。
 タゴはこの時、「前に話した新安中駅南地区の開発の件です」と言って群銀に借入申込書を渡した。この内容は1枚の申込書に2億5961万2000円と436万2000円の二つの資金融資額が記されていた。タゴが「2億5961万2000円は用地取得費で436万2000円は事務費です」とS次長に説明した。Sは、この事務費は過去の借入金の利息返済の費用を含むさまざま経費と理解していた。
 S次長は異動内示後に支店に来たタゴに「昨年は自治大学に行って勉強して早速の昇任ですね。今回は本当におめでとうございます」とタゴが市職員から選択されて平成6年10月から12月まで自治大学に行き勉強してきたことを知っていたので、そのことを踏まえて挨拶した。
 タゴはSの言葉に対し返礼を言ってから「教育委員会に異動になったが、市長から『公社の仕事をすべて知り尽くしているので、タゴ君が抜けると大変だから、当分の間兼務をなさい』と言われたので、まだしばらくはよろしく」と言った。
 タゴが差し出した借入申込書は、S次長が受け取ってKに渡され、Kが理事長印や内容を確認して手続きを進めた。タゴは申込書を提出するとすぐ群銀をでた。タゴは10分くらいしか支店にいなかった。また、Kはタゴに金銭消費貸借契約書の未記入のもの2枚を群銀の茶色の封筒に入れて渡した。
 支店のKはタゴから受け取った借入申込書をもとに本店審査部に、この融資をしてよいか否かの決裁をとるため、貸出申込書を作成した。その際、貸出申込書に記載すべき回答として、K自身すでにタゴから聞いて承知していたが、念のためS次長に『公有地取得事業』の具体的な名称を聞いてみたところ『信越線新安中駅周辺区域取得』とSが答えた。KはS次長がタゴから直接聞いた事業名称を教えてくれたと判断し、申請書にそのまま記載した。
 なお、この日、タゴは10時18分にも正規口座から5600円、1万3500円の2件払い戻していた。

▼3月28日(火)
 午前、タゴは安中支店で合計4回分の融資契約の延長依頼手続きをした。これはそれまでの群銀からの33回の借入のうち、この3月末に期限の来るものの延長契約の話をするため、タゴが安中支店を訪れたもの。タゴは群銀に「4口分は期限を変更し、他の4口分は返済する」と言ったので、群銀はタゴに変更契約書の未記入のもの4枚を渡した(29日に渡したという供述もある)。
 また、この日タゴはXからどうしても金を貸してほしいと頼まれ、公社特別会計口座から1340万円を引き下ろし、群銀駐車場で待ちかまえていたXにそのうち1000万円を渡した。
 タゴはこの日午後、時間休3時間をとり早退した。

▼3月29日(水)
 タゴが午後0時30分頃、自分の机でレターケース内の金証(金銭消費貸借契約証書)用紙に金額2億5961万2000円を記入し、理事長印を押して偽造しクリアケースに入れる。
 この日は午前10時30分から11時50分まで、市役所第一委員会室で南地区代表委員会を開いた。この委員会は、安中南地区まちづくり推進委員会第4回代表委員会のことで、公社の区画整理係が担当している。K局長は昼休みに、南地区代表委員会で支給された弁当を自席で食べた。
 安中支店融資担当のKが貸出条件変更申請書という表題の今までしていた融資の期限の延長契約をしてよいか否かを本店審査部に上げる稟議書を作成した。このため貸出申請書(稟議書)の申請日を3月29日とした。本店への申請が29日になったのは、3月31日に返済期限の到来するこれまでの融資分のうち、どれを延長して、どれを返済してもらえるかについて、タゴから申し出が29日まで遅れたため。結局S次長は、8本返済期日が到来しているもののうち、4本を返済してもらうことにした。
 つまり、この日タゴは群銀に返済期日の変更を申し出た。安中支店のS次長は、変更契約証書をタゴに渡した場面は覚えていないと後日供述した。

▼3月30日(木)
 タゴが変更契約書6枚に偽造した金証を混ぜ、秘書課係長Yから市長公印を貰った。本来の金証は封筒に入れて、公社事務局のゴミ箱に捨てた。

▼3月31日(金)
タゴが午前10時8分に群銀安中支店で正規口座から16万7400円と1万2600円を払戻した。
何かの正規な経費の払戻しらしいが、S次長はこの時タゴに面会していない。
安中支店のKは、午後3時に支店表出入口のシャッターが閉まった後、イライラしながらタゴの来店を待っていた。午後3時30分頃タゴが訪れ裏口から支店に入った。
SとKがタゴを応接室に通し、タゴが次々とバッグから取り出す書類をKが受け取った(S次長はタゴが訪れた時、何かの用で席を外し、戻ったところタゴが来ていることを伝えられて応接室にあとから行ったという供述もある)。
額面2億5961万2000円の金証、額面436万2000円の金証、4枚の変更契約証書、正規通帳1冊、特別会計口座通帳1冊、払戻請求書3枚。Kはこれらを受け取ると融資後方事務担当のAに全て渡し、これらの印鑑照合等の作業をさせた。
Kはその間、預金入金票を何枚か用意して応接室に戻り、タゴに渡して「今回はどのように振り分けますか」と、公社で2つ持っている各口座への振り分け金額を尋ねた。
タゴは特別会計口座の通帳を示し「2億5000万円をこれに」もう一方の正規通帳を示し「961万2000円、436万2000円をこれに入れて下さい」と言った。
これら手続をKが進めて、終了後は支払い済みの融資契約の証書4枚、新規の融資の計算書2枚、変更契約の計算書4枚、支払い利息分の計算書33枚位、支払い済みの融資契約の計算書4枚をタゴに渡した。この時、16時1分に436万2000円、15時59分に2億5961万2000円の貸付金の処理がされた。
 融資金は、16時10分、正規口座に961万2000円と436万2000円、16時9分に特別会計口座に2億5000万円が入金された。さらに公社に対する融資金の元金と利息返済分として16時14分に正規口座から3674万8000円、16時15分に特別会計口座から8888万7241円、16時15分に正規口座から1935万7578円の合計1億4499万2819円が払い戻され、群銀が受領した。この合計額の中には、今回の融資の1口分の利息2万8450円と478円が含まれている。この金額を除けばKが作成してタゴに渡した手書きの一覧表と一致する。
 次に返済日になっても支払いできないものの期日を延ばす変更契約の分として、8574万9000円、4億97万3000円、1967万円、1971万3000円の合計5億2610万5000円があった。元金と利息分の返済には、今回の融資金額では間に合わない分が正規口座から払い戻されていた。この日安中市の収入役から公社の正規通帳に3783万2778円に合わない分が正規口座から払い戻されていた。この日安中市の収入役から公社の正規通帳に3783万2778円が振り込まれており、タゴはこれにより預金残高が増えているのを承知でこのような払戻をした。
 こうして特別会計口座から8888万7241円が返済のために払い戻されていたが、同時にこの口座に2億5000万円が振り込まれ、タゴのものになったのであった。

【ひらく会情報部・続く】

2008/8/14  1:56

県トラック協会の会議に多胡運輸が「事故の後処理に追われ」欠席  土地開発公社51億円横領事件
■8月3日(日)早朝に発生した首都高タンクローリー炎上事故から早くも10日が経過しました。大事故を起こした多胡運輸の動静について、8月13日付けの毎日新聞と東京新聞の地方版はそれぞれ次のように報じています。

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首都高池袋線のタンクローリー炎上:トラック協が会議 /群馬

 東京都板橋区の首都高速道路で3日に起きたトレーラーの横転・炎上事故を受け、県トラック協会のタンクトラック部会(宮下明憲部会長)は12日、前橋市内で緊急会議を開いた。部会員44社中40社48人が出席し、関東運輸局群馬運輸支局の担当者から指導を受けた。また事故を起こした高崎市内の業者から謝罪のメッセージが寄せられた。
 協会の三浦文雄会長は「県内の業者が起こした事故で責任を感じないわけにいかない」としたうえで「燃料高騰などで、ややもすると安全より経営に意識が行くが、こういうときこそ事故を起こしてはいけない」と指摘した。群馬運輸支局の担当者は、事故を受けて国土交通省が出した通達を踏まえ「うちの会社は大丈夫、という過信は禁物」などと指導した。
 事故を起こした運転手が勤務する運送業者は欠席し、「会員の皆さんに多大なご迷惑をかけた。出席して謝罪すべきだが(事故の)後処理に追われている」とのメッセージが読み上げられた。
 同協会は今後、部会員44社を対象に聞き取り調査を行い、危険物の種類や教育状況などを確認する。【毎日新聞群馬版】

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群馬県トラック協会、安全決議を採択:首都高炎上事故を受け

 東京都板橋区の首都高速5号線下りで8月3日に起きたタンクローリーの横転炎上事故を受け、群馬県トラック協会(前橋市)のタンクトラック部会は8月12日、事故の再発防止や安全対策の徹底に関する決議を採択した。
 決議では、カーブやトンネルなどでの原則や慎重なハンドル操作を呼びかけたほか、タイヤの脱輪が原因の事故が発生していることも踏まえ、出発時の車輌点検を徹底するよう求めた。さらに、運送事業者が運転手の過労防止に務めることも盛り込まれた。
 同協会は「石油などの危険物を搭載したタンクローリーの事故は、周囲に甚大な被害を与える可能性が高い。迅速な輸送と安全運転の両立は必須条件になる」としている。【東京新聞群馬版】
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■トラック協会というのは、政府から支給される燃料補助金をプールして多額の政治献金をしていることで知られていますが、全国各地に支部があり、社団法人群馬県トラック協会(群馬県前橋市野中町595、電話027-261-0244)もそのひとつです。同会は1955年12月26日に法人資格を取得、現在では、県内のトラック運送事業社1,000余社が会員だそうです。事業目的は「貨物自動車運送事業の適正な運営及び公正な競争を確保し、事業の健全な発達を促進して、公共の福祉に寄与すると共に、業界の向上発展を図ること」とされ、活動内容は「1:会員相互の連絡協調及び関係機関との連絡。 2:貨物自動車運送事業に関する指導並びに統計の作成、資料の蒐集その他の調査及び研究。 3:貨物自動車運送事業に関する意見の公表及び国会、行政庁等への申出。」とされています。会長の三浦文雄氏は三富運送株式会社(群馬県多野郡吉井町池1043-2、電話027-320-3815)の代表者でもあります。

■上記情報内容によれば、8月12日(火)に前橋市内で開かれた同協会のタンクトラック部会の緊急会議には、ほとんどの部会員が出席しましたが、多胡運輸は欠席し、「会員の皆さんに多大なご迷惑をかけた。出席して謝罪すべきだが(事故の)後処理に追われている」という謝罪メッセージだけが読み上げられました。

■多胡運輸のいう「事故の後処理」とは一体どのようなものかは分かりませんが、謝罪の記者会見が優先するのではないでしょうか。すでに事故発生から10日経過しました。まずはじめに、事故の発生原因や、運行管理など事故の背景などを調査し、きちんと記者会見を行う必要があると思いますが、多胡運輸にとって、それよりももっともっと大切な『事故の後処理』とはいったいなんでしょう? 首都高始まって以来、最悪の炎上事故の推移について引続き注視していきたいと思います。

【ひらく会情報部】

2008/8/9  12:37

多胡運輸タンクローリー炎上現場から安中市51億円事件を考える  土地開発公社51億円横領事件
■安中市土地開発公社51億円事件では、いまだに警察発表でも14億円あまり、当会の試算では20億円前後のカネが使途不明で闇に葬られたままです。地方自治体を舞台にした横領では史上最高額の事件の単独実行犯とされた当時安中市都市計画課兼務で同公社職員タゴ邦夫の実弟が、当時小さな運輸会社を経営していました。その会社、多胡運輸が引き起こした、我が国首都圏の経済や首都圏民の生活に甚大な損害を与えているタンクローリー炎上事件では、マスコミが会社名を報じようとせず、報じても「高崎に本社のある運輸会社」程度の扱いであることに違和感を抱いている人は当会だけではないと思います。

この事故は8月3日(日)早朝に発生しましたが、翌月曜日午後2時に国交省の実務トップの春田事務次官にマスコミ幹事社がインタビューをしています。内閣改造で谷垣新大臣の着任についての感想に続いて、週末に発生した東京ビッグサイトのエスカレーター事故と首都高でのタンクローリーの横転事故について見解を聞かれた次官は、タンクローリーの事故について次のように答えました。
「これも昨日3日の午前5時52分頃、首都高速道路の5号線の下りの所でタンクローリーが横転しまして側壁に衝突をして炎上したということです。衝突をして炎上した車両は多胡運輸という群馬県の高崎の方にある運送会社の車両でした。運転者は車外に避難したということではありますが、腰椎を骨折する重傷を負っているということです。事故により火災が発生をしまして首都高の5号線の下りの当該熊野町のところですけれども、ちょうど1階、2階といわゆる一つの所に上下に重なった形で構造物がある所でして、下り線ですので2階建ての下層部の方で実は横転をし、火災が発生しました。この下層部の方は遮音壁が損傷を受け、舗装路面の損傷も生じています。これは火災の関係と、直接ぶつかった関係と両方あると思います。その上が5号線の上りです。ここは下から炎が巻き上がった状況で、中央環状線との合流部の前後の橋梁桁の部分的な熱変形が生じているということで、それに伴い、路面が沈下し、最大60センチメートルから70センチメートル程度の路面沈下が見られるということです。それから、2階建ての上層部の橋脚の上層梁の部分が、火災によって被りコンクリートの剥落が生じ損傷が見られるとともに、遮音壁についても損傷が見られます。それから、騒音を吸収するために橋梁の下の面に設置をしている裏面吸音板が損傷を受けています。以上が道路の関係の被害ですが、合わせて近隣のマンションの外壁に損傷が生じたという状況です。現時点では復旧の見通しはまだ立っていません。本日の午前10時から、消防・警察の現場検証が入り、その後、首都高速道路会社が被災の構造物の詳細な調査を実施し、復旧計画を立案し、復旧作業に入ると聞いています。まだ、事故原因等の詳細は、そういった状況でもありまして明らかになっていません。今後の捜査の推移の中で、事故原因についても明らかになることだと考えています」
この時点ですでに国交省はマスコミに、事故を起こした会社名が「多胡運輸」であることを公表しています。ところが、マスコミは多胡運輸という名前をなかなか報じようとしていません。

■ところで、次官の発表によると、タンクローリーが横転して側壁に衝突して炎上した結果、「上下に重なった形の構造物の下層部の方は遮音壁が損傷を受け、舗装路面の損傷も生じており、火災と衝突の両方が原因。その上層部の6号線上りの部分は、下から炎が巻き上がった状況で、中央環状線との合流部の前後の橋梁桁の部分的な熱変形が生じている。それに伴い、路面が沈下し、最大60センチメートルから70センチメートル程度の路面沈下が見られる。それから、2階建ての上層部の橋脚の上層梁の部分が、火災によって被りコンクリートの剥落が生じ損傷が見られるとともに、遮音壁についても損傷が見られる。それから、騒音を吸収するために橋梁の下の面に設置をしている裏面吸音板が損傷を受けている。あわせて近隣のマンションの外壁に損傷が生じた」ということです。そこで当会では、8月7日(木)午後6時半頃、現場を訪れて事故の様子を確認しました。

池袋駅から東武東上線にのり3つ目の大山駅で下車し、地下通路をくぐり抜けて東の方向に10分ほど歩くと、山手通りとの立体交差があります。山手通りの上には二層になった首都高がそびえていますが、この辺には異常が見当たりません。熊野町はそこから南方向のため、左の坂道を上って山手通りにあがり、歩道を南方向に10分ほど歩くと黒焦げになった橋脚が見えました。ニュースで見たように、直ぐ脇のマンションがありました。歩道脇にオレンジ色のコーンが並べてあり、ガードマンが立っていました。マンションを見上げると、道路に面した6階から10階の外壁の色が変わっていました。熱で劣化した外壁の一部が歩道に落ちて歩行者や自転車に当らないように、注意していることが分かりました。
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■暗くなってきたので明瞭な写真ではありませんが、1層目の首都高5号線下り車線側には橋脚3本の間にわたってネットがかけられており、内部が観察できません。しかし、火災の凄さを物語るかのように、中央の橋脚の上部には、炎が巻き上がった箇所が黒焦げになっており、コンクリートが剥がれ落ちて鉄筋のようなものが浮いて見えます。また、1層目(下り車線)の道路を支える桁の外側もコンクリートが剥がれ、オレンジ色の塗装がむき出しになっている箇所があります。丁度タンクローリーが横転して火災を起こした路面の下部に取り付けられている吸音版も横2列ほど全部剥がれ落ちていました。上部の2層目(上り車線)の照明灯は消えており、ここも損傷を受けているようです。
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マンションは「プリオール熊野町」という10階建てのマンションですが、ちょうど付近で事故現場を見上げていた老夫婦に声をかけると「このマンションの裏に住んでいるが、最初はマンションの火事だとおもった」ということです。「物凄い煙と炎と、駆けつけた何十台もの消防車で、騒然とした状況だった」そうで、「いったいどうやって復旧するのだろうか。事故を起こした会社の責任はどうなるのか」と前代未聞の大事故にため息をついていました。

■現場を確認してから、そのまま少し南にいくとまもなく、国道254号線の川越街道との交差点に出ました。ここを左折して東方向に川越街道沿いに歩くと、下り方向は大渋滞を起こしています。5号線の上り口の案内表示はいずれも「閉鎖中」とあり、2層目の照明灯は点灯していましたが、車輌は一台も通っておらず、全部地上を走らざるを得ないため、大渋滞を引き起こしていることが分かります。川越街道をそのまま進むとまもなく、首都高の2層目と1層目が一体となりました。多胡運輸のタンクローリーは都内の出光興産の給油ステーションでガソリン14キロリットル、軽油6キロリットルを満載し、東池袋方面から埼玉方面に向かって、首都高5号線の下り線を走行し、山手通りの手前で、首都高上り線の下に潜り込むように右に下りながらカーブしている箇所で、スピードを出しすぎていたためか、曲がりきれずに側壁に衝突し、丁度カーブが終わったあたりで横転して、漏れ出したガソリンや軽油に引火して、大火災を発生したものです。
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事故発生後、連日こうした大渋滞が発生し続けており、首都圏の社会経済に及ぼす損害は計り知れませんが、いまだに多胡運輸や出光興産の記者会見はなく、マスコミも事故を報じようとせず、8日からはじまった北京五輪一色で、多胡運輸が起こした事故に起因する大渋滞については、もはや関心がないようです。

8月8日に、首都高速道路会社が、片側通行が可能かどうか25トン車を使ってテストをしたようですが、鋼鉄は熱影響で極端に強度が低下するため、一見頑丈そうでも、機械的強度がどの程度劣化しているのかは、実際に、熱影響を受けた部分を取り出して、機械試験を行なわない限りわかりません。首都高の閉鎖により1日当たり億単位の損害が出ていると思われるため、復旧対策を早急に講ずる必要がありますが、安全性の確認には充分時間をかけなければなりません。

■事故を起こした多胡運輸の社長の実兄は、安中市職員として安中市土地開発公社を舞台に15年間も安中市の金庫番として長期配置され、51億円あまりの公金を、親族、同僚、上司、出入り業者、政治家、暴力団らにばら撒き続けた張本人です。自らも家族とともに豪遊したにもかかわらず、実兄が14年の懲役刑で千葉刑務所に服役しただけで(それも5年ほどで仮釈放)、その他の関係者は誰も責任をとっておりません。群馬銀行が安中市を相手取っておこした貸金返還請求訴訟で103年間にわたり、毎年2千万円ずつ返済するという常識を超えた和解が成立し、公金で知りぬぐいさせられている安中市民が、土地開発公社の役員や上司を相手取り、損害賠償請求の訴訟を起こしましたが、土地開発公社の損害であっても、安中市役所には損害がないとする安中市の主張を裁判所が認めて、無責任行政を追認したのですから、この事件の闇がどれほど深いのかが、容易に想像できます。

このため当会では、今回の多胡運輸が起こした大事故について強い関心を持っています。大事故発生から現在に至る推移を慎重に監視していますが、案の定というか、不可思議なことに、国や東京都、群馬県など行政の対応は、事故の発生責任を追及するどころか、大渋滞による損失さえも取りあげようとしません。そして一向に記者会見を開こうとしない多胡運輸社長で元職員の実弟は、安中公社51億円事件の真相を全く語ろうとしない政治家や役所OBらの姿勢を彷彿とさせます。仕事を多胡運輸に与えていた発注先の会社や、運んでいた石油元売の出光興産などへのマスコミの取材攻勢も、いまのところ全くなされた形跡がありません。北京五輪が始まり、このままウヤムヤにされそうです。

■当会は、これまで13年間、安中市で起きた世にも不思議な巨額横領事件の真相解明を追及してきており、横領事件の主犯格だった元職員の親族への金の流れを追及し続けた過程で、今回奇しくも発生した多胡運輸による首都高大事故の真相究明と責任の所在、行政・マスコミによる事故対処の軽重の度合いについても、重大な関心を持って取り組んでまいります。

【ひらく会事務局・多胡運輸首都高炎上事故特別調査班】

2008/8/6  2:42

多胡運輸燃ゆ! 公社事件で焼け太り、悪銭身に付かず?  土地開発公社51億円横領事件
■8月3日(日)昼のNHKニュースを見た視聴者は、首都高で紅蓮の炎をあげて燃えるタンクローリーに、一瞬テロ事件かと思ったことでしょう。そして、化学消火剤に腰までつかりながら必死で消火作業にあたる消防士の姿に胸を打たれたと思います。この前代未聞のタンクローリー炎上事故は、3日早朝の午前5時50分ごろ、都内板橋区熊野町の主意等高速道路5号線下り車線で発生しました。

ガソリンと軽油を満載したタンクローリーが横転し、側壁に衝突して炎上したものです。激しく炎上するタンクローリーから立ち上る炎は、現場の真上を通る5号線上り車線を激しく加熱し、消防士が必死で化学消火剤を散布しましたが、路面は大きくゆがみました。さらに、激しい火炎により、橋脚にも損傷が出ている模様。さらに首都高に隣接するマンションの外壁も高熱に曝されて焼けました。

■東京消防庁の消防車など約80台が消火に当たりましたが、火災は3時間半にわたり、周辺一帯を焦がし尽くしました。東京消防庁によると、トレーラーの45歳の男性運転手は自力で車外に避難したが、全身打撲で病院に搬送されたそうです。警視庁高速隊の調べでは、現場は5号線下りから右カーブした箇所で、タンクローリーがカーブを曲がりきれずに横転したとみて、運転手から事情を聴いている、と報じられていました。また、事故の影響で、首都高は5号線上下線、中央環状線内回り、外回りで通行止めとなりました。首都高速道路会社によると、復旧には最短で数週間、最長で数カ月かかる見通しということです。

しかし、通常なら運転手の氏名や所属先の運送会社名がすぐ報じられるのに、マスコミはまったく報じようとしませんでした。変だな、と思っていたところ、昨日の晩のニュースを聞いて合点がいきました。

■このタンクローリー炎上事故で、関東運輸局が運送会社の立入監査をしたと報じられたからです。国土交通省関東運輸局は事故の翌々日の8月5日に、タンクローリーを所有する群馬・高崎市の運送会社の立入監査を行いました。このとき、立入監査を受けた運送会社名が、高崎市の「多胡運輸(たごうんゆ)」だとはじめて判明したからです。

関東運輸局の監査官が貨物自動車運送事業法に基づき、多胡運輸の本社(支店もあるの?)営業部などに立ち入り、法令違反がなかったかどうか調べているそうです。監査では、運転手に対して、安全確保についての指導教育が十分に行われていたかどうか、運転手の勤務状況が過労だったかなどを重点的に調べることにしていると、報じられました。

■多胡運輸の社長は、当会が13年来取り組んでいる安中市土地開発公社51億円巨額詐欺横領事件で単独犯とされた安中市職員のタゴの実弟であることは、安中市民は誰でも知っています。

公社51億円事件では、警察の捜査の結果、14億数千万円が使途不明金として残され、安中市と群銀との和解により、毎年クリスマスの日に2千万円ずつ安中市が公金から群銀に103年かけて支払うことになっており、これまで、すでに9回支払っており、今年のクリスマスに10回目を支払うことになっています。和解条項によると10回目の支払後に、群銀と安中市が協議して、今後どうするかを決める約束になっており、かつて元職員のタゴと一緒に公社の監事や理事として公共用地の先行取得をやっていた現市長が、群馬銀行と既に下話をしているものと見られています。

■警察の捜査結果では、絵画などの骨董品に10億円〜12億円支払ったとするタゴの供述を鵜呑みにしていますが、当会は実際に骨董品を売った古物商に確認したところ、実際にはせいぜい3〜4億円程度だったという情報を得ました。したがって、使途不明金は20億円以上あると推測しております。

タゴの実弟は、当時学習塾を経営していた政治家らと一緒に、不動産会社を設立していたことが分かっています。実兄の元職員タゴが土地開発公社で安中市内の土地情報を一手に握っていたことから、その情報をもとに、土地ころがしを企てた可能性があると、当時安中市民の多くが思っていました。なぜなら、元職員のタゴからは、配偶者や親族に、横領金が相当流れていることが、警察の捜査資料からも明らかだからです。また、当時小型車を数台所有して細々と運輸業も営んでいた実弟が、事件の発覚前から急激に業務拡大し、その後、大型のタンクローリー10数台をはじめ、トラックを多数所有するまでに至ったのですが、その業務拡大の起爆剤になった資金の出所について、安中市民の間では51億円事件との関係を取りざたす声がしきりに聞こえていたことは事実です。

■今回の前代未聞の事件が、よもや多胡運輸所有のタンクローリーだったとは思いもよりませんでしたが、前代未聞の安中市土地開発公社51億円事件の発覚から13年3ヶ月経過し、実行犯で単独犯行とされた元職員タゴが千葉刑務所で刑期を終えるまで(実際には既に仮出所済み)、あと1年を残すこの時期に、使途不明金の有りかを知る立場の実弟が経営する会社で、このような大事故が発生したことに、深い因縁を感じざるを得ません。

当会に寄せられたこれまでの情報によれば、巨額の使途不明金は一部が、親族、政治家、市役所OB、暴力団、出入り業者などの懐に消えているようですが、残りの大部分は高崎市の某税理士が管理しているということです。この情報は既に高崎税務署に伝えてありますが、守秘義務とやらで、結果は教えてくれません。また、元職員のタゴは既に仮出所して、首都圏にマンションを買って、そこで人目を避けて暮らしているようですが、ここ数年、群馬県内で目撃情報があります。タゴの配偶者は、一時高崎市内のアパートに住んでいましたが、その後関西方面に引っ越したという情報があります。タゴとは離婚しないと明言していたので、今は一緒に住んでいるのかもしれません。そして、タゴの実弟は、事件後、安中市から出て、隣の高崎市八幡町に転居し、その後、現在の箕郷町の新幹線高架の直ぐそばに移ったと見られます。

■地方自治体では空前絶後の51億円巨額詐欺横領事件に深く関わった親族が経営する運送会社が起こした今回の前代未聞の巨額物損事件。51億円事件の真相解明に関わってきた当会として、両事件の間には13年という歳月を経てもなお、何か共通したものを感じざるを得ません。

公金で51億円事件の尻拭いをさせられている安中市民の感情としては、今回の事故で、警視庁高速隊が本件を単なる交通事故として処理するのではなく、また、関東運輸局が運送会社の立入監査をするだけでなく、51億円事件の使途不明金が多胡運輸にどのように還流されていたのかについても、しっかりと捜査してほしいと痛切に願うものです。

■しかし、51億円事件が、たったひとりの元職員だけの仕業として、真相がうやむやにされたことから、役所や司直に過大な期待をすることは、禁物だという気持ちもあります。51億円事件の捜査の撒く引きには、大きな力が警察や検察に加えられたことを安中市民はよく知っているからです。

それにしても、もともと、安中市土地開発公社51億円事件の被害者は安中市民だけでした。その後、平成18年3月に無理やり合併で一緒にされた松井田町の人たちにも、元職員の豪遊の尻拭いが及びましたが、被害人口はこれまで6万人余りでした。ところが今回の炎上事故は、首都高を利用する首都圏民をはじめ、全国的規模で被害を及ぼす可能性があります。その被害人口は計り知れません。

引続き、多胡運輸とタンクローリー事故の推移について、ウォッチしていきたいと考えております。皆様からのたくさんのご意見をぜひお聞かせ下さい。

【市政をひらく安中市民の会事務局】

2008/8/4  10:35

ヤマダ電機本社ビル工事残土問題と株式会社ヨシイ  困ったちゃん安中市政
■7月11日に高崎駅東口にオープンしたヤマダ電機本社ビル建設工事で発生した残土は、土地所有者で建設工事を請け負った清水建設を通じて、株式会社ヨシイという得体の知れない地元の高崎市寺尾町にある業者が処理を請け負い、高崎駅から約10キロほど西にある安中市岩野谷地区の東野殿の神沢牧場が、群馬県農業公社から金を借りて入手した土地に搬入し、高さ10m以上に盛土作業をしていたところ、昨年5月23日に発生した崩落事故により、おびただしい量の土砂が、周辺の谷間や、下流の水田などに流入して、いまだに放置されたままになっています。

 残土流出事故責任について、残土排出元のヤマダ電機は、「残土処理は工事を一括請け負っている請負先の清水建設でないとわからない」として、「清水建設に詳細を取り合わせてくれ」と主張し、本件には責任がないことを強調しました。

 残土排出工事を請け負った清水建設は、「残土を処分地に搬入後の埋土作業には関与しておらず、神沢牧場から造成作業を請け負った株式会社ヨシイの責任だ」として、シランプリ。

 残土流出土地所有者で農業委員でもある神沢牧場主と親しい安中市長は、「農地法手続き上、残土流出させても報告義務はない」などと法律を捻じ曲げた解釈を平然と言い放っております。

 また、農地法の許認可権を持つ群馬県農政部は、事故を放置したまま改善命令を出そうとしません。不思議なことに、大量の土砂が流れ込んだ隣接土地所有者の朝日新聞グループの日刊スポーツ社も沈黙を続けたままです。

■ズサンな盛土工事を行った株式会社ヨシイに、責任の所在について次の内容の公開質問状を出しましたが、完全に無視されたままです。

**********
平成20年2月25日
郵便番号370-0865 高崎市寺尾町1236 代表取締役 篠原秀和 様
件名:安中市野殿字大真弓入の畑地の埋土大規模流出事故について(公開質問状)
 ・・(前略)・・地元の字大真弓入で、牧場関係者が農地一時転用手続きにより、畑地基盤整備のための埋土作業を一昨年来、行なっていたところ、昨年5月下旬の大雨で、推定1万数千立米もの大量の土砂が流出し、日刊スポーツなどが所有する周辺や下流の土地を埋めるなどの被害が出ました(添付現場写真参照)。
 行政資料を取り寄せて調査したところ、この埋土作業は、貴社が施工していることが判明しました。このことについて、下記事項にご回答下さるようお願い申し上げます。なお、回答は3月14日(金)必着でお願いします。
  記
1.残土9500立米については、高崎市石原町3430の東京農業大学第二高等学校の校舎新築工事に関する土工事によって発生した根伐り残土ということですが、これは事実でしょうか。
2.事実とすれば、同校から、どのような経緯で残土処分を請け負ったのですか。
3.残土35000立米については、高崎市栄町1-1の潟с}ダ電機の本社新築工事に関する槌工事によって発生した根伐り残土ということですが、これは事実でしょうか。
4.事実とすれば、同社から、どのような経緯で残土処分を請け負ったのですか。
5.埋土作業では、最新の注意を払ったはずでしょうが、大規模な土砂の流出を招いた原因は、どこにあるとお考えですか。
6.このことについて、牧場関係者、行政、あるいは隣接地権者から何か苦情なり、指導なり、要請がありましたか。あった場合、どこから、どのような内容の苦情なり、指導なり、要請を受けましたか。また、それに対して、どのような対応を取っていますか。
以上
**********

■この株式会社ヨシイについて各方面から情報を頂きました。同社の所在地は高崎市寺尾町にあり、高崎市から吉井町に抜ける中山峠のところの葬儀場の日典ラサ中山の近くにあります。株式会社ヨシイは、以前「南部建設」と称して、吉井町の多胡碑のある奥の山を削って、採石した石を売っていたことがありましたが、何十億円かの負債を出して、破産しました。いまでも、吉井町の奥の山の上には採石用のベルトコンベアが放置されたままになっています。負債を出して破産したことになっていますが、実際には、隠し金がバレないように偽装倒産させたという情報もあります。いわゆる、踏み倒しとマネーロンダリングです。

 このため、地元の土建業界では知る人ぞ知る会社ですが、なぜか大手ゼネコンの清水建設が下請けに使っています。もっとも、直接下請けに出さずに、東京本社の近くの品川にある大崎建設という会社を経由しています。きっと、いわく付きだということを知っていたに違いありません。ヤマダ電機も当然調べればわかったはずですが、清水建設が起用したことにしておくのが一番無難です。

 ヨシイは、「南部建設」当時から、高崎市の斎場にあがってゆく信号のあたりに、コンテナを積んだ簡易事務所で営業していましたが、現在は黄色い立派な事務所を作りました。現在、サンコー72ゴルフ場の工事を大々的に施工していますが、昨年後半から農大二高の校舎新築工事も清水建設の下請けで残土処理を手がけました。ダンプカーやユンボなど土砂運搬や造成用の重機もかなり保有しているようです。

 高崎市から吉井町に向かって車を走らせると「ヨシイ」と書いた重機を目にします。中山峠を上り、サンコーゴルフ場入口を過ぎると、南陽台入口の信号がありますが、その先の道路拡張工事のうち、ちょうど吉井の物産センターの前の工事を請け負っているのが株式会社ヨシイです。

 清水建設やヤマダ電機が起用した会社だからきちんとした会社だろうと、安中市や群馬県は思っているようですが、とんでもありません。責任の所在について質した公開質問状を完全に無視し続ける態度がそのころを明らかにしています。

 なお、引続きヨシイ、ヤマダ電機、清水建設などの情報について、このブログにおよせください。

【岩野谷の水と緑を守る会】

2008/7/7  2:14

ヤマダ電機・・・LABI高崎7月11日オープンの光と影  困ったちゃん安中市政
■ヤマダ電機の「高崎本社ビル」(仮称)が高崎駅の東口に、まもなく完成しようとしています。地上12階、地下2階建ての本社ビルは、地下1階〜地上4階までの2万800平方メートル(約6300坪)の広大な売り場をLABIとして2008年7月11日にオープン予定です。

地上5階スペースには、飲食を含むテナントを誘致し、県内だけでなく周辺の埼玉、長野、新潟の各県からの集客も見込んでいます。6〜9階は駐車場で最大975台(店舗分857台、本社オフィス分118台)を収容。10〜12階は本社オフィスとして前橋から本社機能を移転し、スピーディな商談を可能としています。

また、屋内外に計2300平方メートルのイベントスペースを設置する事で、屋外は野外コンサートを行うほか地域団体への貸し出しを行い社会貢献にもつなげ、店内イベントスペースは、様々な催し物やキャンペーンイベントなどを行えるようになっています。新幹線高崎駅直結というアクセスの良さもあり、店舗の営業時間は10時〜23時までを予定しており、群馬県だけでなく周辺の埼玉、長野、新潟の各県からの集客も見込んでいます。

ところで、本社ビル建設に際して、地下部分の掘削で生じた残土8万㎥のうち、半分近い3万5000㎥が、安中市の岩野谷の東野殿地区に搬入されていることは、意外に知られていません。

■この大量の残土は、昨年の4月1日から、7月15日にかけて、高崎駅東口の現場から搬出されましたが、東野殿地区の農地には、5月22日まで搬入されました。

ヤマダ電機の高崎駅前本店建設工事は土工事を含む一切を清水建設株式会社が受注しました。清水建設の1次下請業者が大崎建設株式会社(港区芝浦1-9-7)で、土工事を担当した2次下請の1つが、高崎市寺尾町1236にある有限会社ヨシイ(代表者・篠原秀和)です。

有限会社ヨシイが清水建設の2次下請として、本件残土処分地を選定し、同時に当該農地所有者契約して、残土を搬入して埋立て、農地の造成を行いました。

また、この農地には、東京農大第二高等学校の校舎新築工事で発生した土砂1万231㎥も搬入される計画でした。さらに、この残土を受け入れた東野殿の牧場主がどこかから調達した2848㎥の土砂をあわせて、トータル4万8079㎥もの大量の残土を運び込み、谷を埋め立てる計画でした。しかし、実際には、どれくらい運び込まれたのか、行政が情報開示を拒んでおり、不明です。

合計5万㎥近い残土は、斜度30度の法面で谷を埋め立てて盛土され、本来であれば何の心配もないはずでした。ところが、ヤマダ電機の残土をほとんど持ち込んで盛土作業も95%ほど完了しようとしたそのときでした。たいへんな事態が持ち上がったのです。

■昨年5月23日午後6時30分ごろ、大した雨量でもないのに、突然、膨大な残土が流出したのです。流れ出た土砂は、隣接の日刊スポーツがゴルフ場用地として買い占めた土地になだれ込み、されに、下流の水田にも被害を及ぼしました。

この大規模な残土流出事故が発生したにもかかわらず、その経緯について全く地元住民に知らされないまま、流出した土砂も除去されずに放置されていることに疑問を抱いた当会では、さっそく、安中市や群馬県、それに残土を出したヤマダ電機と農大二高に、情報開示を求めました。

その結果、安中市からは農業委員会も環境課も「残土流出に関して全く情報が存在しない」などと、呆れた回答がありました。また、農地転用許可を出した群馬県では、渋々20ページほどの情報を出してきました。

また、ヤマダ電機は、法務担当の常務執行役員から、文書で経過報告と対策について詳しい回答を寄せてきました。しかし、肝心の残土工事については「請負先の清水建設でないとわからない」として、清水建設に詳細を取り合わせるよう連絡がありました。
農大二高からは事務係から電話での回答がありました。その内容は「現地調査の結果、農大二高の残土は流失現場には搬入されていないことが判明。流出事故とは無関係。また、工事は清水建設に下請けに出した。孫請のヨシイに聞いてみて欲しい。あるいは、清水建設に質問状を送って欲しい。データは全部、清水建設に調べさせた結果だ」という趣旨で、書面での回答は拒否すると言われました。

■そこで、ヤマダ電機の本社ビル新築工事を担当する清水建設の建設所長に質問状をぶつけてみたところ、「平成19年5月23日に発生した残土流出については、当工事から搬出した残土が関係するとの報告が搬出業者からあり、現地を確認した。その結果、流出の原因は根伐残土の搬入方法によるものではなく、残土を有効利用した畑地基盤整備のための埋土作業に起因するものと確認した。残土を当該処分地に搬入した後の埋土作業については、当該土地所有者から有限会社ヨシイが造成作業を請け負っており、当方としては、その管理に関して意見を言う立場にないし、個々の工事についても、回答しかねる。また本件に関しては、平成19年5月29日に土地所有者および有限会社ヨシイが地元説明会を実施し、同年6月20日には残土流出箇所について復旧作業を完了し、地権者、県、市への報告も行なっているとの連絡を受けており、関係者の間で円満に完結されたものと理解している」として、こちらの質問への回答を拒否してきました。

高崎市寺尾町の有限会社ヨシイにも、残土流出の原因や背景について質問しましたが、未だに何の返事もありません。

したがって、これまでに判明した情報は、群馬県から開示された情報と、ヤマダ電機から回答のあった情報のみです。

■ヤマダ電機の見解では「この残土流出発生後、翌24日に牧場主から有限会社ヨシイ経由で連絡を受けた清水建設が現状を確認し、牧場主と有限会社ヨシイが、同日中に隣接地権者の日刊スポーツ、群馬県農政局及び関東農政局に報告し、安中市農業委員会は現地を確認した。同月26日には牧場主と有限会社ヨシイが主催して地元説明会を開催し、下流の住民や水田耕作者ら20名ほど出席があったとされている。29日には隣接地権者の日刊スポーツを交えて、復旧計画を検討し、6月20日には同計画に沿って復旧作業は完了した。6月25日には、安中市環境課から清水建設が搬入土の安全性の確認も受け、28日に同課に土の成分分折表を提出し、受理され、土壌に問題のないことが確認されている」ということです。

しかし、安中市環境課は、当会の情報開示請求に対して「この流出事故に関する情報は存在しない」と回答してきました。明らかに、何かを隠そうとしています。

■農地転用で大規模な埋立工事をしようとした牧場主は、これまでも得たいの知れない残土を付近の畑に大量に持ち込み、不審に思った地元住民が群馬県のサンパイ110番に通報しましたが、驚いたことに、サンパイ110番に派遣されていた群馬県警のスタッフは、直ぐに対応するどころか、危険を冒して調査して通報した地元住民に対して、終始迷惑顔でした。

この事故では大量の残土が処分のために、このような場所に持ち込まれ、ズサンな埋土作業により、周辺の自然環境や営農環境に多大な影響を及ぼす結果を招きましたが、ヤマダ電機は「具体的にどのような『影響』があるのか不明であり、その『影響』を生ぜしめたのが残上の搬入自体なのか、埋土作業なのか、土砂流出なのかも判然としないが、その種の『影響』が生じているとの報告を受けていない」と回答しており、明らかに正しい情報が伝わっていないようです。

■ヤマダ電機は「一般論として、工事によって生じた残土の処理の法的責任は、基本的には、工事施工業者にある。今回の『影響』が、建設工事自体の問題に起因するのであれば建設工事の施工業者が、残土処分地の造成に問題があったのであれば造成作業を行っている業者がこれに当たる。前述のとおり、弊社は、当該土地所有者と有限会社ヨシイとの造成作業については、なんら関与するものではなく、関与すべき立場にない。確かに、注文者が、請負人に土の処分に関し特に注文・指図し、その注文指図につき注文者に帰責性がある場合には、注文者は第三者に対する民法上の損害賠償責任を負う場合もある。しかし、今回、弊社は、有限会社ヨシイに対し、土の処分に関し特に注文・指図を出しておらず、上記損害賠償責任を負わない」と、法的な解釈を交えて回答してきました。安中市や清水建設、その孫請のヨシイとは段違いに釈明のやり方に長けています。

■請負関係について、ヤマダ電機は「請負契約においては,請負人は注文者から独立した地位にある。1次下請、2次下請に対して、質問の指示を行う地位にあるのは、元請の清水建設株式会社であり、弊社ではない。清水建設株式会社は、弊社が発注した建設工事に関して、第1次・第2次の下請業者を選定するに当たって、法定の資格の有無の確認をしている。また、残土の処分に関し、法令等遵守するよう指示はもちろん、現実に指示に従った処分がされているかについて実地調査を行い確認をしている」として、残土流出による原状回復については「原状回復が『土砂流出以前の状況に完全に復旧する』という意味であれば、確かにそのような原状回復はなされていない。しかし、現在行われた復旧作業は、地権者である日刊スポーツとの合意の下になされ、すでに完了している。また、土壌の成分についても問題はないことが確認されている。なお、土砂流出に対する原状回復の責任は、第一義的には本件残土処分地の所有者にあり、本件土砂流出の原因が造成作業にあるならば、造成工事を行った有限会社ヨシイが責任を負う場合もある。いずれにしても弊社に責任はないと考える」という回答です。

ヤマダ電機の見解によれば、責任は牧場主にあり、造成作業が不具合であった場合には、ヨシイに責任があるということです。しかし、牧場主もヨシイもいまだに責任をとった形跡がありません。

■そこで、群馬県から開示された資料を精査してみました。しかし、肝心なところが黒塗りされています。実際に搬入された残土量とその発生源について、特定できないようになっています。なぜ、そんなに牧場主をかばおうとするのでしょうか。

**********
【西部農政の回議用紙】
農地法違反転用(登録番号655−1)
起案者:西部農業事務所農業振興課農政G 主任 一倉
起案年月日:平成19年6月26日
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、グループ員山田
件名:一時転用許可目的に履行について
(伺い)このことについて、次案のとおり通知してよいでしょうか。
決裁年月日:19.6.25
公印押印:18.6.25
施行年月日:19,6,25

(第1案)
西農第655−1号 平成19年6月  日
■■■■様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 貴殿からの、平成18年8月7日付け農地法(以下「法」という。)第4条第1項の規定に基づく許可申請書(以下「申請書」という。)により、平成18年9月19日付西農指令第668−43号にて許可しましたが、その後、平成19年5月23日許可地において崩落事故が発生しました。
 このため現地確認等実施した結果、許可申請どおり施行されたのか不明な点が認められました。
 よって、今後周辺のうちへの影響や周辺の土地利用者への安全性が懸念されますので、土砂流出防水及び安全確保のための対策を講じるなど必要な措置をした上で、転用目的の確実な事項をお願いします。
 記
土地の所在・地番・地目・面積:
 土地の所在/地番/地目(登記簿・現況)/面積
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
(担当:農政グループ)

(第2案)
西農第655−1号 平成19年6月  日
地域農政支援課長 様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 このことについて、別添のとおり申請者あて通知しました。
※第1案を添付、あわせて事業計画所の提出を依頼。
(担当:農政グループ)
添付:事業計画書様式
   建設残土等のフローシート様式
   残土証明書様式

【神沢牧場への土砂流出に関する指導】
発議者:主任 一倉真紀子 (H19.6.26 )
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、農政グループ山田
■■■■に対する一時転用目的履行の指導について
 平成19年6月25日(月)安中市役所において、同日開催された安中市農業委員会諮問会議終了後、■■■■に対して、平成18年9月19日付け(農地法第4条第1項の規定に基づく)一時転用許可となった案件について、現在の伏況確認と転用目的の確実な履行を指導しました。
 当該許可案件の申請者は、■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■です。■■■■は同氏の父親であり法人の役員です。申請地は、一時転用による事業完了後法人の牧草地として使用予定であることから、今回、■■■に対して別添通知を手交するとともにロ頭により指導しました。
 日時:平成19年6月25日(月)16:OO〜16:30 安中市農業委員会において
 出席者:安中市農業委員会 会長  中島武司
     同            佐藤局長
     西部農業事務所農業振興課 冨沢次長
     同        農政G 一倉
冨沢次長:本来、申請人でいらっしゃる■■さんとお話すべきであったが、■■■■■■■■■■■■■■農業委員会諮問会議が開催される本日、このような席を設けていただいた。5月23日の崩落事故から約1ケ月が経過したが、今後本格的な梅雨となり2次災害の発生も心配されるため、現在の伏況確認と農地法第4条により一時転用許可となった転用目的どおりの施行がされているか確認したい。ついては、本日通知による転用目的の確実な履行をお願いすると共に今後の計画等を確認させていただきたい。
■■■■:崩落後、施行し直して斜度を繊やかにした。やはり当初は斜度がきつかった。
一倉:申請書では、法面の勾配は1:1,8となっていますが、更に緩やか繊切かな傾斜にしたということで、具体的な数字ではどのくらいになったか。
■■■■:専門家でないから判らない。現地をみれば判る。崩落により日刊の土地まで土砂が流出してしまったが、日刊の了解を得たうえで、いずれ取得する予定で、現在施行している。
一倉:日刊の土地は大臣許可であるため、全体の計画変更が必要であり、部分的に■■■■が取得するのは不可能であるが?
■■■■:日刊の土地は土砂をならしただけ。使用はしない。
一倉:それは、日刊の土地に流出した土砂を除去するのは2次災害の危険があるため、整地するにとどめて、申請地については当初より斜度を緩やかに整地し直し、使用するのは申請地だけということか。
■■■■:そうだ。しかし、いずれ日刊の土地も取得する。それは、日刊も了承済み。大臣許可の計画変更は全体計画でない限り認められないことは自分も日刊も承知している。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■日刊では計画変更すべく、現在全体計画を作成していると聞く。計画はほぼ完成したようだが、今後大臣許可となるにはこの先2〜3年はかかるだろう。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■自分が取得予定の土地はその計画の一部分。
一倉:日刊の土地に流出した分、埋立するための土が当初計画では不足するように思うが。
■■■■:不足分は安中市内の須藤病院の建設残土を搬入する。この施工もヤマダ電機と農大二校と同じ清水建設が請負い、泣シイが下請けし土砂を搬入する計画。既に話はついている。
一倉:当初計画には須藤病院からの建設残土の搬入は計画されてないため、何らかの計画変更申請が必要になると思われる。安中市農業委員会を通じて回答したい。
冨沢次長:今後の安全対策を講じたうえでの計画を伺いたい。
■■■■;今後は、急激な土砂の搬入はしない。充分に転圧したうえで施行し、水抜きも設置した。
冨沢次長:緑化フェアに対する対策はあるか。
■■■■:工事は、梅雨から夏にかけて休む。緑化フェア期間中も同様。今後の予定は、ます計画どおり2年間で工事完了する。転用目的は牧草地であったため崩落を免れた部分には牧草を育成するため、既に開墾し施肥した。一部コスモスの育成をする。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■南側の斜面はふれあいの里へ賞し出すが、緑化フェア終了後牧草地に戻す。(崩落して再度埋立を行った箇所には、)斜面にコスモスを植えたい。とりあえず転用目的どおり牧草地として使用するのは、申請地のみ。しかし、日刊の計画変更が許可となったら取得して広範囲にわたりコスモスを植えたい。
富沢次長:今後も土砂流出防止や安全対策を充分講じたうえで、くれぐれも転用目的の確実な実行をお願いしたい。
一倉:なお、建設残土搬入に関して別添様式を作成のうえ農業委員会へ提出してほしい。様式は残土発生元の工事別に作成してもらいたい。
■■■■:須藤病院についても作成する。
一倉:特に様式の定めはないが、今後の回復計画について、平面図、縦断図、横断図等に説明を加えて具体的に示してほしい。
富沢次長:提出は7月末までにお願いしたい。
※6/29支援課上原さん:追加で土が必要となった理由を具体的に示すこと。当初より緩やかにした具体的な斜度で盛った場合、計画地における必要土砂量は、これ位と。須藤病院の工期を確認した上で、事業計画作成すること。

【神沢牧場主あてと思われる書状】
西農第655−1号 平成19年6月25日
■■■■様
  西部県民局西部農業事務所長 藤巻 宣弘(農業振興課)
一時転用許可にかかる転用目的の履行について
 貴殿からの、平成18年8月7日付け農地法(以下「法」という。)第4条第1項の規定に基づく許可申請書(以下「申請書」という。)により、平成18年9月19日付西農指令第668−43号にて許可しましたが、その後、平成19年5月23日許可地において崩落事故が発生しました。
 このため現地確認等実施した結果、許可申請どおり施行されたのか不明な点が認められました。
 よって、今後周辺のうちへの影響や周辺の土地利用者への安全性が懸念されますので、土砂流出防水及び安全確保のための対策を講じるなど必要な措置をした上で、転用目的の確実な事項をお願いします。
 記
土地の所在・地番・地目・面積:
 土地の所在/地番/地目(登記簿・現況)/面積
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市野殿字大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
(担当:農政グループ)
<添付>
事業計画書:事業期間18年11月16日〜20年11月15日と鉛筆書きで指示してある。事業の内容として、土砂等の発生場所は、農二新築工事、ヤマダ電機、■■■■(農業用施設及び通路用地とあるので、須藤病院ではなさそう)と鉛筆書き。埋立等面積は黒塗りで不明だが、3筆とある。埋立等土量は全体で農二(9500)+ヤマダ(35000)+農二(表土731)と鉛筆書き。
建設残土等のフローシート:元請に清水建設と鉛筆書き、下請等に泣シイと鉛筆書き、搬入先は黒塗りだが神沢牧場と思われる。
残土証明書:工事元請業者は清水建設、工事場所は農二、工事名は農二新築工事、工事発注者名は農二、工事元請業者名は清水建設、受注者は泣シイと鉛筆書き。

【神沢牧場から安中市農業委員会経由、西部農政に提出された事業計画書】
発議者:主任 一倉 (H19.9.27)
合議者:所長藤巻、課長新木、次長富沢、農政GL佐藤、農政グループ山田
■■■■の事業計画書の提出について
 平成19年9月26日(水)安中市農業霊長会を経由して、■■■■から事業計画書が別添のとおり提出されました。
【経緯】
 事業計画書は、建設歿土を農地へ搬入し転用する際は、転用許可申請書に添付することが義務づけられているため、本来ならば既に提出されるべきものでしたが、末提出でした。
 そのため、平成19年6月25日に安中市農業委員会において、転用目的履行の依頼を■■■にする際、事業計画畢の提出も依頼していました。(提出期限7月末日)
 しかし、その後提出されましたが、市農業委員会による度重なる補正指導等があり、ようやく今回、知事あてに提出されました。
【確認事項】
1 残土搬入量(単位:立米)
  搬入量(結果):ヤマダ電機■■■、農大二高■■■(耕土)、■■■■ ■■■(H18.9.19 西農669−319■■■■による発生残土)→合計49,200→▲2,500(H19.2.23崩落事故)→46,700(H19.9.27現在)
  搬入量(計画):ヤマダ電機35,000、農大二高19,231、■■■■2,848→合計48,079→▲1,379.6不足→46,700(H19.9.27現在)
★H19.5.23の崩落事故後、二次災害および周辺農地に被害のないよう修復した。
★崩落事故により流出したため、当初必要としていた量には満たないが、支障はないため、今後も計画変更は行わす、追加で残土を搬入することはない。
2 今後の予定
★9月現在、コスモス祭りのため工事中断中。工事再開後は、所有地にストックしてある農大二校で発生した耕土を表面に搬入し、終了する。
★斜面に当初計画していたミカン栽培は、気候が不適当との普及員の助言により断念。全てコスモス植樹へ。
★H19.8に法面に大量施肥した堆肥が雨により付近へ流出し、河川の汚染等の被害をもたらしたことについて、神澤氏は、「流出を免れた堆肥については重機で充分に転圧して流出しないようにし、法面には今後施肥を行わない。」と念書を提出した。

【事業計画書】
事業者:(住所)■■■■■■■■■■■(氏名)■■■■電話■■■■■■■
現場責任者:(住所)高崎市寺尾町1236(氏名)■■■■電話027-323-8455
事業期間:18年9月19日〜20年11月15日
土地選定理由:耕作地を広げる為
事業の内容:
 土砂等の発生場所:
  場所:高崎市栄町1-1
  工事名:(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事
  工事発注者:(住所)前橋市日吉町4丁目40番地の11
        (氏名)潟с}ダ電機代表取締役山田昇 電話027-233-5522
  工事請負者:(住所)高崎市栄町1-1
        (氏名)清水建設滑ヨ東支店 建設所長■■■■電話027-310-3188
 埋立等の内容:
  埋立等面積:農地含めた事業面積9,926u
  埋立等土量及び運搬車輌台数:全体■■■■㎥(1日当たり)■■台×10t車(■■■㎥)×■■日
  作業時間:午前7時30分〜午後18時30分
  使用機械の種類・台数:バックホー(0.7立米)×3台、押ブルドーザ×2台
 計画図:(半面図及び縦横断面図を添付のこと)(注)現況地盤高(周辺地を含む)、計画地盤高、覆土の厚さ等を明示すること。
その他:19.9.26安中市農委佐藤局長確認、■■■■■■■事業期間は農二の工事の都合により許可日から開始。(注)過去2年間に垣立等を行ったことがある場合は、その場所、面積、期間、許可番号等を記載すること。

【建設残土等のフローシート】
元請:(住所)高崎市栄町1-1清水建設株式会社関東支店(氏名)(仮称)ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所所長■■■■(電話)027-310-3188
残土等の発生場所:建設工事等名:(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事
         建設工事等場所:群馬県高崎市栄町1-1
         残土発生の工事方法:山留内総掘
         工事発注者名:株式会社ヤマダ電機代表取締役山田昇
         住所:前橋市日吉町4丁目40番地の11
         連絡先:027-233-5522
下請等:(住所)東京都港区芝浦1-9-7大崎建設
    (氏名)大崎精一郎
    (電話)03-5444-4521
孫請等:(住所)高崎市寺尾町1236泣シイ
    (氏名)篠原秀和
    (電話)027-323-6455
搬入先:(住所)■■■■■■■■■■■■■■
    (氏名)■■■■
    (電話)■■■■■■■
記入事項については、問い合わせることがあるので、正確に記入してください。

【残土証明書】
  年  月  日
群馬県知事様
  工事元請業者 住所 群馬県高崎市栄町1-1
         住所 清水建設滑ヨ東支店
         氏名 (仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所建設所長■■■■
 下記工事の残土は、廃棄物の処理及び清掃に房する法律(昭和45年法律第137号)第2条第3項に規定する産業廃棄物ではありません。
  記
1.工事場所(残土発生場所) 群馬県高崎市栄町1-1
2.工事名 (仮称)株式会社ヤマダ電気本社ビル新築工事
3.工期  自  H19年4月 1日
      至  H19年7月15日(搬出工期)
4.発生土量 80,000㎥
5.工事発注者名 株式会社ヤマダ電機  TEL027−233−5522
6.工事元請業者名 清水建設滑ヨ東支店(仮称)株式会社ヤマダ電機本社ビル新築工事建設所 TEL027−310−3188
7.受注者(残土処理業者) 有限会社ヨシイ TEL028−323−8455
(西部農業事務所19.9.26収受)

【事業計画書】
事業者:(住所)■■■■■■■■■■■(氏名)■■■■電話■■■■■■■
現場責任者:(住所)高崎市寺尾町1236(氏名)■■■■電話027-323-8455
事業期間:18年9月19日〜20年11月15日
土地選定理由:現状傾斜地になっている為、盛土して耕作地を広げる
事業の内容:
 土砂等の発生場所:
  場所:群馬県高崎市石原町3432番地
  工事名:学校法人東京農業大学第二高等学校新校舎新築工事
  工事発注者:(住所)群馬県高崎市石原町3430番地
        (氏名)松本兼太郎 電話027-323-1483
  工事請負者:(住所)群馬県高崎市石原町3430番地
        (氏名)工事長■■■■電話027-330-5521
 埋立等の内容:
  埋立等面積:農地含めた事業面積9,926u
  埋立等土量及び運搬車輌台数:全体■■■■㎥(1日当たり)■台×10t車(■■㎥)×■■日
  作業時間:午前7時30分〜午後17時30分
  使用機械の種類・台数:バックホー(0.7立米)×1台、押ブルドーザ×1台
 計画図:(半面図及び縦横断面図を添付のこと)(注)現況地盤高(周辺地を含む)、計画地盤高、覆土の厚さ等を明示すること。
その他:19.9.26安中市佐藤局長、農二の工事は事業完了に伴い業者が解散したため残土証明とれず(注)過去2年間に垣立等を行ったことがある場合は、その場所、面積、期間、許可番号等を記載すること。

【建設残土等のフローシート】
元請:(住所)高崎市石原町3430番地(氏名)清水建設褐Q馬営業所作業工場長■■■■(電話)027-330-5521
残土等の発生場所:建設工事等名:学校法人東京農業大学第二高等学校新校舎新築工事
         建設工事等場所:高崎市石原町3430番地
         残土発生の工事方法:―
         工事発注者名:学校長松本兼太郎
         住所:高崎市石原町3430番地
         連絡先:027-323-1483
下請等:(住所)東京都港区芝浦1-9-7椛蜊闌嚼ン
    (氏名)大崎精一郎
    (電話)03-5444-4521
孫請等:(住所)高崎市寺尾町1236泣シイ
    (氏名)篠原秀和
    (電話)027-323-6455
搬入先:(住所)■■■■■■■■■■■■■■
    (氏名)■■■■
    (電話)■■■■■■■
記入事項については、問い合わせることがあるので、正確に記入してください。

【残土証明書】
添付なし

【工程表(月間)】
工事名:■■■■■■■■■
工事場所:安中市野殿(大谷)
平成19年4月
 土砂搬入:平成19年4月2日(月)から4月30日(月)※4月8日(日)を除く毎日
 土砂整形:平成19年4月2日(月)から4月30日(月)※毎日
平成19年5月
 土砂搬入:平成19年5月1日(火)から5月24日(木)※5月3,4,5日を除く毎日
 土砂整形:平成19年5月1日(火)から5月31日(木)※5月25日(金)を除く毎日
平成19年6月
 土砂整形:平成19年6月1日(金)から6月30日(土)※6月3,10,17,24日を除く毎日
平成19年7月
 土砂整形:平成19年7月2日(月)から7月28日(土)※7月8,15,22日を除く毎日

【土量計算メモ】
※平成19年5月23目の崩落による土砂放出量は、概ね2,560㎥
※崩落した場所への盛土はこれ以上を行わず、許可期間内で耕作土を搬入して完了する予定です。
耕作土は農大二校より自己所有地に搬入済みの残土を使用します。
搬入量 ヤマダ■■■■、農二■■■■(耕土)、■■■■ ■■■■(18.9.19西濃669-319)→合計49,200→19.5.23流出▲2,500→46,700
必要量(申請より) 埋47,348.3 耕土731.3→合計48,079.6

9/26 安中市確認 現在コスモス祭の為工事中断。再開後は、農二で発生した耕土を表面に搬入し終了。斜面に当初計画していたミカン栽培は、普及員の気候に不適との指導により断念。全てコスモス植樹へ。

【神沢牧場?から西部農政あての書案】
平成19年  月  日(日付けの記入がない)
西部県民局西部農業事務所 所長 藤巻宣弘 様(農業振興課)
  ■■■■■■■■ ■■■■(神沢牧場主?)
   法面の堆肥について
法面に散布した堆肥は、撹絆し、重機で転圧を行い、流出しないようにいたします。法面にはこれ以上、堆肥は散布いたしません。今後、田畑に堆肥を散布する場合は充分注意し、ご指示のとおり適正量の散布といたします。
**********

■このように、群馬県は牧場主に対して一応指導をした経緯がありますが、プライバシー保護を理由に、肝心なデータを黒塗りしています。安中市農業委員会や、安中市環境課にいたっては、情報が不存在だとして、全て情報を隠しています。なぜ、安中市は牧場主をそんなに庇うのでしょうか?

そのナゾを解くヒントが、牧場主が平成18年8月7日に安中市に提出した農地転用許可申請書にあります。この申請書には、「賛同書」という次の書類がわざわざ添付されています。
**********
賛同書   平成18年8月3日
群馬県知事殿
安中市農業委員会殿
   区長 赤見秀夫(印)
この度、■■■■氏が一時転用申請した下記土地は、別紙復元後の計画記載の如く「岩野谷ふれあいの里」が地域の活性化を目的として遊休農地を活用を図るものです。「岩野谷ふれあいの里」の活動は岩野谷地区の活性化を目的とする観点から、区としても協賛するものであり、よって本農地法申請に賛同するものです。
農地法申請土地の表示
 土地の所在(市町村・大字・字)/地番/地目(台帳・現況)/面積(u)/備考
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
 安中市・野殿・大間弓入/■■■■/畑・畑/■■■■
【復元後の計画】
本申請地隣接地は「岩野谷ふれあいの里」の活動地域となっているところです。
「岩野谷ふれあいの里」とは岩野谷地区の遊休農地を解消的し、以って地区の活性化を図ることを目的としているもので、野殿・大谷地区の居住者が主たる役員となり別紙添付の規約を以って活動して,いるものです。
本件申請人並びにその家族は「岩野谷ふれあいの里」の主たる活動者の一人であり、「岩野谷ふれあいの里」が活動している下記活動は、申請人並びに申請人家族が所有する土地で行なわれており、本申請地はこの活動土地の隣接地です。
「岩野谷ふれあいの里」の活動としては平成17年3月には植樹祭(会員80名参加・植樹内容・さくら350本・クルメつつじ800本・山もみじ100本・ゆず30本・杏10本)、同年9月には第3回コスモス祭り(会員50名参加)、同年9月にはジャガイモ採取体験会・平茸汁試食会(会員40名・客50名参加)、平成18年6月にはコスモス植(会員30名参加)の活動を行なっており、同年9月には第4回コスモス祭開催予定です。
本申請地も復元後は、上記活動場所の隣接地である事から、現在の活動土地と一体として活用・使用する予定です。
その使用予定として上部平地には牧草を植え、申請人が畜産業として飼育している牛の餌とします。又、斜面地にミカン100本・プラム150本を植樹し、これを収穫して「岩野谷ふれあいの里」の会員並びに参加者に自ら収穫して貰うなどし、又、申請人が収穫した果実はジャムなどに加工し参加者に振る舞ったり販売をしていく予定です。
基本的に申請人は、復元後の計画後の本土地の利用は「岩野谷ふれあいの鬼」の会員の方々と協議・協力し「岩野谷ふれあいの里」の活動に資するために使用するつもりです。
この活動は区の賛同も頂いており、これを証するため区長の賛同書を本申請書に添付いたします。
**********

■驚きました。この岩野谷5区の赤見区長は、岩野谷地区の代表区長ですが、住民に相談せずに全て物事を決めてしまう性癖のある御仁です。サイボウの廃棄物処分場計画でも、地元住民の意見を聞かず、裏では勝手に市役所宛に同意書を乱発していました。そのため、住民の知らぬ間に、役所と業者との間で何でも手続きが進んでしまうのです。今回は、特定の人物に対して、これほどまでに便宜を図り、大規模な農地の改変に諸手を上げて賛同しています。その結果、残土流出事故を発生したわけですが、その責任を取るつもりはまるでありません。

岩野谷地区では、廃棄物処分場を巡り、「悪の枢軸」と呼ばれるネットワークがありました。業者、業者に肩入れする区長、そして区長の同意書を金科玉条とする安中市長です。これは、最近ますますあからさまに機能しているようです。

ちなみにこの牧場主は、安中市の農業委員なのですから、安中市の「悪の枢軸」ネットワークの奥深さは容易に想像できると思います。

ヤマダ電機のLABI高崎オープンの陰に、このような事件があったことを忘れてはなりません。

【岩野谷の水と緑を守る会】



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