2008/7/25  20:18

日本は排出権取引でアジアのハブになれるのだろうか?1  分類なし

梅雨明けとともに、強烈な暑さです。
気象庁の梅雨明け宣言が出たのは、確か今年は一週間前だったけど、我が家は二週間前に既に勝手に梅雨明け宣言していました。

梅雨明け宣言とともに、私の頭の中も、勝手に夏休みに突入してしまっていた。
(ちなみに、私の友人には「ええええ????私の頭の場合は、一年中春よぉ〜〜〜」と宣言している人もいる。)

暑いのに、難しいことなんか考えたくない。
いわんや お金は冬に貯めて夏に使いたい貞子としては、資産形成なんて考えたくなくなる。

「ひとり頭だけ夏休み突入宣言」をしようとしていたら、仕事が入ってしまった。

というか、排出権取引についての仕事を唐突に自分から買って出てしまった。

なぜ買って出たのか?と自分でもとても不思議だったけど、やっぱり「排出権取引」というものが私にとっては「謎」だったからなんだろう。「謎」だったけど「興味」があった。

頭が夏休みにはいっていても、自分が全く不得手な新しい世界について調べることは、とっても楽しい。

昨日の朝から俄然 排出権取引について猛勉強を始めている。

いままで排出権取引については、ほとんど無関心だった私。
京都議定書についてもロイター記事は飛ばし読みしていた私。
日本は省エネルギーでは世界の先端を走っているのに、京都議定書では日本はかなり無理なCO2削減の努力目標を自ら掲げてしまったらしいと小耳に挟んでいた。
その結果、2012年には、日本政府は、もしかしたら数兆円規模のペナルティー金をロシアに支払わなければいけないような状況に陥っているらしいという話を小耳に挟んでいた。
この数兆円規模のペナルティーは、当然わたし達の税金から支払われることになるから、
「そんな馬鹿な・・・」とまた思っていた。
京都議定書とか排出権なんてものは、「もう、どうでもいい。勝手にやって・・」と私は思っていたのだ。

けれども、最近取材同行の先々で、「排出権取引」にとても真摯に長年取り組んでいる人、あるいは、情熱を持ってとても前向きに取り組んでいる人に会う機会が多かった。

前向きに取り組んでいる人々の熱意や情熱が伝わってくると、「どうでもよい派」の私までもが、もうちょっと大真面目に排出権取引について、謙虚に学んでみようと思い直し始めたのだ。
「間違った思い込み」で京都議定書や排出権取引を眺めていてはいけないと反省した。

私の頭の中はもう既に夏休みに入っていたけど、自分が知らなかったことを改めて調べてみると、やっぱり「へぇ〜〜〜〜〜〜」と改めて感心したり、改めて「私って 勝手な思い込みで排出権取引を色眼鏡で見ていたけど、いろいろと誤解して間違えていたんだな〜〜〜」と反省しているところである。

まだまだ調べている途中なので、まだ、はっきりとした結論は出ていないのだけど、排出権取引というのは、日本にとっても世界にとっても、長い目で見たら、世のため人のためになるということが、なんとなく理解でき始めている。

もはや石油あるいは天然ガス価格は、新エネルギー開発が進まなければ、長期トレンドでは、大幅な石油の需要拡大を背景にして、価格上場傾向をたどってしまうだろう。

そこへ登場したのが排出権取引であると考えられないだろうか?

排出権で、私が一番興味を持ったのが、排出権取引が活発になればなるほど、新エネルギー開発が進むという点だった。
排出権取引が活発になれば、代替エネルギー分野でのベンチャー企業家達を、民間人の手で創造・育成できるということだ。
新エネルギーというニッチな分野で、しかも、本来は日本人が一番得意とするはずの分野で、イノベーションが生まれそうだということだ。
さらに、上手くゆけば、排出権はエネルギー分野での中央政府の補助金革命(排出権が売れるようになったら、政府からの補助金が要らなくなる!)に繋がりそうだという点だ。
もしかしたら、排出権は、近い将来、農業補助金にもとって代われるかもしれない。

俄然、興味がわいてきてしまった。

そもそも、日本は最近では風力発電ではスペインに追い越されてしまったようだし、太陽電池生産でも、日本のシャープは、ドイツの新興メーカー、Qセルズに世界第一位の座を去年明け渡してしまった。
新エネルギー開発でも、EUに追い越されてしまっている日本・・・。

そもそも排出権取引というのは、環境に対する規制が生み出した存在だ。
環境に対する規制がなかったら、排出権というものは、この世には存在しなくなる。
元来、決まりとか規制が大好きな生真面目な国民だった日本が、新エネルギー開発や排出権取引においてまでも、EUに後塵を拝してしまったのは、とても残念だ。

やっぱり電力が日本の場合は自由化されていなかったのが、新エネルギー開発や排出権取引でEUに先を越されてしまった一番大きな原因になっているのではないだろうか・・・。

EUの場合は、電力会社という産業そのものは自由化されている。EUでは、電力会社の活動そのものを様々な束縛から解放して自由化しながら、電力会社という産業を「CO2の排出枠」という全く新しい大きな規制で縛ったのだ。
するとどうなるのか?
電力会社は自分でも発電もするけど、かたや、安い電力の提供者(その他の企業や個人の発電事業者)からも、電力会社は安い電力を買うことが自由になる。
EUでは、夏場の電力需要がピークに達したときなどは、地元の安い石炭を燃やして電力を安く売る発電事業者から、電力会社は安価な電力を購入することができるのである。
けれども、安い石炭で燃やしてつくった電力を安い値段で購入した電力会社は、排出権をも購入しなければならなくなる。電力会社から排出権を買ってもらっているのは、域内の風力や太陽電池などの新エネルギーのベンチャー企業家たちだ。

さらに、ドイツでは、ベンチャーたちが太陽電池で発電した電気を、電力会社が市場価格に比べ3倍程度の価格で買い取る仕組み(規制)を2004年に導入したりしている。
新エネルギーの育成には、どうしても、こういった「政府の強い後押し:全く新しい規制」が必要な場合が多いのだ。
けれども、こういった新エネルギーの開発援助や排出権取引は、長い目で見たら、化石燃料、特に石油や天然ガスの価格を長期的に押し下げてくれそうだ。本当の意味でのエネルギー自給率の向上だ。本当の意味でのエネルギー安全保障だ。

ちなみに、ドイツのエネルギー事情は、石炭には恵まれているけど、石油エネルギーには乏しいという特殊な事情がある。しかもドイツ国内の石炭は、ほとんどが泥炭だ。泥炭は価格はすこぶる安いけど、燃やすと、SOXやNOXといった不快な「硫黄や窒素の酸化物」が大量に出てしまう。

スペインが風力発電に秀でているのは、やっぱり風が強いからなのだろうか?地中海からの風がスペインには大量に流れ込むのだろうか・・・。

排出権取引市場では、EUが完全に先行している。
EUは、電力会社が自由化されているので、域内での排出権取引市場が整備しやすかったようだ。

以上 覚書程度の思いつきの走り書き。

【追記】本文で記し忘れましたが、ドイツは、ベンチャーたちが太陽電池で発電した電気を、電力会社が市場価格に比べ3倍程度の価格で買い取る仕組み(規制)を導入した結果、ドイツの電気料金は、世界一高かった日本の電気料金を一時的に抜いてしまってはいるようです。
確かドイツの場合は、原子力発電の開発は停止していたと記憶していますが(どうだったかな?)、まだ詳細については調べていません。興味のある方は、グーぐるで調べてみてください。



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