2007/12/15 8:57
公的年金の運用は危ないか?へのお答え。(もう一度張りなおす) 分類なし
どういう訳か(たぶんPCの不調)で、昨夜新しくアップしたブログ記事がTOP画面に出ないので、もう一度Try。
大西 宏さんからトラックバック年金の運用が危ない?脅かさないでね大前さん を頂いて、『(公的)年金の運用について評価をする知識を持ちあわしていませんが、サブプライム問題の間接的な影響はあっても、直撃を受けることはないのじゃないかと感じるのですが、どうなんでしょうか。』とのお問い合わせがあったので、ちょっとだけマニアックになるかと思いますが、取り急ぎ、ご返事。
ここ数年だけで、『公的年金の運用のあり方』がメディアで取り扱われるたびに、古くは、私たちの収めた国民年金や厚生年金が各種保養所や箱物に化けていたことが明かになると、それまで公的年金を運用していた公的年金運用機関である殊法人『年金福祉事業団』は、表向きは解散しました。そして、名前だけ新しく特殊法人『年金資金運用基金』と変えていました。そして、旧『年金福祉事業団』の職員は、新しい特殊法人『年金資金運用基金』へと横滑り。当時の『年金資金運用基金』の運用する金額は、総額180兆円前後だったと記憶しています。
平成17年度に、『年金資金運用基金』は、財投債(国債もどき、偽国債)への運用資金が多すぎるという批判を浴びてました。表向きは財投債の多くを売却する形で、年金資金の運用総額を減らして、旧『年金資金運用基金』は解散しました。旧『年金資金運用基金』は、今の新『年金積立金管理運用独立行政法人』という、一般の国民がさらに記憶し難い名前に衣替し、そのまま独立法人(特殊法人)の職員は横滑りしたと思います。
平成17年度に誕生した新『年金積立金管理運用』が運用している金額は、およそ120兆円程度ですね。(このうち、まだ財投債で29兆円ほど運用しているようですから、実際にこの年金機関が運用している公的年金総額は、総額で91兆円程度です。)
私は、そもそも論が大好きなので、どうしても、『そもそも』論から記してしまいますが、(実は、私は3年以上前にブログ開設して一番最初に取り上げたのが、当時の名前が『年金資金運用基金』だった頃の旧公的年金運用の特殊法人でした・・・)
1、そもそも日本には、公的年金の債務が少なくとも540兆円あり、多く見積もれば1,000兆円あります(こちらは富田先生の2001年の試算)。最近では、野口悠紀夫先生などが、『公的年金の債務はおよそ800兆円ある!』とぶち上げましたが、これらの数字の試算に、数百兆円規模の違い(幅)があるのは、ひとえに、会計上の計算の仕方の違いです。
2、そして、私も一回勘違いしたことがあるのですが、この『公的年金の債務800兆円以上?』という金額は、今の日本国債の発行残高とは全く別物なのです。
今の日本国家の債務は、国債発行残高およそ800兆円前後以外にも、『隠れ借金』としての『公的年金債務800兆円』が存在するのです。(これらの債務を合計して、地方の債務も含めると、日本国全体の公的債務は、かるく2,000兆円になるとの黒い噂は、1990年代後半からの日本の金融村では、かなり有名な話。そして、どうやらこの黒い噂は真実らしいと、当時統計や財政本とにらめっこしていた私が実感したのは数年前。)
3、だったら、なぜ、「『年金積立金管理運用特殊法人』、未だに、120兆円あまりの運用資金が保有しうるのか?」という素朴な疑問が生まれると思います。これら120兆円資金は、実のところ、平たく言えば、『目くらまし的』迷路のような特別会計処理を使っています。結局のところは、「『年金積立金管理運用の120兆円』とは、日本国が国債や国債もどきの財投債を発行して掻き集めたお金120兆円」です。そして、この120兆円は、再び、大半を国債や財投債で運用されていると言い切れます。
4、だったら、『そんな公的年金運用機関は廃止してしまえば良いのではないか!』との発想も当然生まれるでしょうし、その発想&批判は極めて『正当なもの』です。
5、しかしながら、一つの特殊法人や独立行政法人を廃止に持ってゆくことが、抵抗勢力(主に天下り先確保しか頭に無い霞ヶ関の長老達)が強すぎて(鉄面皮すぎて)、どれだけ不可能に近かったかは、『小泉構造改革もどき』で骨の髄まで思い知らされました。そして、こういった報道は、今や大手マスメディアも、なんとはなしに去年の秋ごろから、報道に熱心ではなくなっています。たぶん、報道管制のようなものがしかれていると思います。
6、それでも、大西さんご指摘のように、平成17年や平成18年は、誰が資金運用しても儲かっていた時代ですから、『年金積立金管理運用』は運用成績も、そこそこ、良好でした。日に日に年金不安が強まっている中で、『平成17年度に8兆7千億円の運用益、18年度は3兆6千億円の運用益』と発表されると、ごくごく一部のマクロ経済や財政慣れしている人を除けば、たいていの素直でピュアな国民は、『あぁ、やっぱり公的年金の財源は大丈夫じゃないのかしら????』と錯覚しまうのです。
すると、「あぁ、『年金積立金管理運用』って特殊法人は、存続しても良いのではないか・・・」との世論形成には、かなり役立ちますし、それが霞ヶ関の狙いの一番の狙いです。
7、一方、たてていの人々が、今年は、特にこの春あたりから、たいした利益が上げられないどころか、かえって損をしてしまう時期になりましたので、まぁ、安全運用を第一に考えるべき『年金積立金管理運用』の運用成績も悪化するのも、当然だとは思います。
8、そもそも、年金基金などの巨大ファンドの世界は、運用総額が巨額になりすぎると、運用成績が落ちます。良好な運用成績を上げ続けられるファンド(投資信託も含みます!)の規模は、具体的には、1兆円規模以内までと専門家は指摘します。これ以上の大規模ファンドになると、たとえ年金基金でも、自国内の国債長期保有の運用以外では、それほど良好な運用成績を上げ続けるのは、まず不可能です。
9、なぜなら、たとえば、『年金積立金管理運用』の120兆円の資金の1%でも、そのつど最適なポートフォリオに組み替えようとマーケットに乗り出すと、1.2兆円の資金が動くわけですから、当然、マーケットは一時的に暴騰して、その後急落します。すると、『年金積立金管理運用』はマーケットでは高値掴みして、その直後に損を計上してしまうからです。
10、こういったファンドの常識からすれば、公的年金そのものの運用資金が巨大なればなるほど、自国内の国債だけで運用せざるを得ません。公的年金資金は国債中心に長期保有し続けるしか選択肢はほとんど無いですから、安全第一の巨大な公的年金資金がそのほとんどを国債や財投債の長期保有で運用するのは、『理』にはかなっています。
いろいろ賛否両論あるでしょうが、『年金積立金管理運用』が120兆円の運用資金のうち、80兆円以上を国債や財投債で運用していることは、『道理』にはかなっているのです。
11、しかしながら、この120兆円の公的年金運用資金の原資は、私たちの国民年金や厚生年金の掛け金では全く無いのです。私たちが収めた年金の掛け金のほとんどは、もう既に今現在年金をもらっている高齢者に、『焼け石に水』のごとく即座に支払われています。、それでも国の無駄使いが止まらなくって、国は国債を発行し続けているといった状態なのが現実です。
いったん、国債発行によって国家が得た大量の資金が、特別会計処理という迷路を通過して、あたかも、「『年金積立金管理運用』が、私たちが納めた公的年金の掛け金を、有効に運用している」がごとくの錯覚を与えるような報道や政府広報は、かなり由々しき状態です。
12、国債や財投債で掻き集めたお金120兆円で、そのほとんどを国債や財投債で運用して、ほんのわずかだけ国内株式や海外投資で運用して、誰でも増やせる時代に儲けて、誰でも損をする時代に損を出しているといった『年金積立金管理運用』という名の独立法人は、本当に必要かと言えば、未だに、@公的年金を信頼している人々や信頼したい人々にとっては、りっぱな『精神安定剤』の機能を果たしています。さらには、A一番ここが重要なのですが、天下り先を死守しようとしている霞ヶ関の長老にとっては、絶対譲ることの出来ない既得権の一つです。以上2点から『年金積立金管理運用』は必要です。
13、ただ、中立的な国債管理政策の考えから言えば、『21世紀の公的年金は撤退不可能なので維持してゆくしかない』という絶望的な状態ですし、日本国の国債発行残高は数年後から再び急速に増えてゆくわけですから、今後はもっともっと絶望的な状態になってゆきます。一つでもよいから、こういった日本国債を表向きだけでも安定購入して、長期保有してくれる機関は、たとえ、公的年金機関といえども、『飛ばし』『裏帳簿』といえども、現実問題として、必要なのかも知れません。(どうなんだろうか???)
実際、今後は、団塊の世代が続々と定年退職し始める2011年後ごろ、急速に膨れ上がるだろう新規国債発行額を、『年金積立金管理運用』が他の日本株式や海外株式や海外債券を売り飛ばしてでも、新規発行の国債を買い支えなければならない時代が必ず訪れると思います。
14、けれども、話は元に戻りますが、そもそも、突き詰めれば、『年金積立金管理運用』は、国債や財投債発行で掻き集めた120兆円で、ほとんどを国債と財投債で運用しているわけです、これこそが、お笑いみたいな話なのです。会計処理としては、明らかに『赤裸々な飛ばし』であり、『国家ぐるみの裏帳簿』になります。
実は、私はこの事実に数年前から気が付いて、よくよく考えると、実は夜も眠れそうもなくなるので、実は平素では、あまり考えないようにしています。
15、今までの経緯からしますと、再び、近い将来、周期的に公的年金運用機関バッシングが強まると思いますし、たぶん、また日本の公的年金運用機関は、名前だけ変えて、もっと記憶しにくい名前の特殊法人が再び誕生すると思います。そして職員だけが横滑り。
16、ですからこそ、公的年金からの若者の脱退権をそれなりに認める法律の立法化と、なにがしかの、日本国内では、『ネット証券を使った積み立てによるマイ年金』へのシフトと、民間による『401K的なもの』の整備が急がれるのです。
17、将来、最後の最後には、霞ヶ関も、公的年金運用機関の新しい源氏名を思いつくことが出来なくなって、『昔の名前で出ています♪年金事業団』などの名前に変身していたら、たとえ不景気で、年金給付額が三分の一程度に切り下げられていても、ちょっとだけ楽しくなるのではないかなどと、私などはひそかにヨコシマな期待をしています。
18、結論から言えば、公的年金の運用はかなり危ないです。(もう危険水域には、10年以上前に達しています。)
【追記】一部読みやすいように手直ししました。我がPCが不調のため、どうしてもこの『がんの告知』的な毒素を含む、この最新の我がブログ記事がTOP画面に出てくれませんし、一部のブログにはTBも送れないみたいです。(T T)
【追記2】一部読みやすいように手直ししました。
【追記3】私のブログの単純な操作ミス(8月13日の『日本の3大メガバンクはSIV救済基金に協力するか?』の日付の年を、単純ミスで。2036年にしてしまったため、ブログのソフトがジャミングしていたようです。)のため、しばらくこの最新のブログ記事『公的年金の運用は大丈夫か?』がトップ画面に登場しませんでした。愛読者の方々にはご迷惑をおかけしました。深くお詫びします。
【追記4】こういった公的年金制度についての 八方塞りの状況をそれなりに改善する具体的な手法については、コメント欄でもざっくり記していますので、なにとぞ、ご熟読していただいたら とても幸いです。
大西 宏さんからトラックバック年金の運用が危ない?脅かさないでね大前さん を頂いて、『(公的)年金の運用について評価をする知識を持ちあわしていませんが、サブプライム問題の間接的な影響はあっても、直撃を受けることはないのじゃないかと感じるのですが、どうなんでしょうか。』とのお問い合わせがあったので、ちょっとだけマニアックになるかと思いますが、取り急ぎ、ご返事。
ここ数年だけで、『公的年金の運用のあり方』がメディアで取り扱われるたびに、古くは、私たちの収めた国民年金や厚生年金が各種保養所や箱物に化けていたことが明かになると、それまで公的年金を運用していた公的年金運用機関である殊法人『年金福祉事業団』は、表向きは解散しました。そして、名前だけ新しく特殊法人『年金資金運用基金』と変えていました。そして、旧『年金福祉事業団』の職員は、新しい特殊法人『年金資金運用基金』へと横滑り。当時の『年金資金運用基金』の運用する金額は、総額180兆円前後だったと記憶しています。
平成17年度に、『年金資金運用基金』は、財投債(国債もどき、偽国債)への運用資金が多すぎるという批判を浴びてました。表向きは財投債の多くを売却する形で、年金資金の運用総額を減らして、旧『年金資金運用基金』は解散しました。旧『年金資金運用基金』は、今の新『年金積立金管理運用独立行政法人』という、一般の国民がさらに記憶し難い名前に衣替し、そのまま独立法人(特殊法人)の職員は横滑りしたと思います。
平成17年度に誕生した新『年金積立金管理運用』が運用している金額は、およそ120兆円程度ですね。(このうち、まだ財投債で29兆円ほど運用しているようですから、実際にこの年金機関が運用している公的年金総額は、総額で91兆円程度です。)
私は、そもそも論が大好きなので、どうしても、『そもそも』論から記してしまいますが、(実は、私は3年以上前にブログ開設して一番最初に取り上げたのが、当時の名前が『年金資金運用基金』だった頃の旧公的年金運用の特殊法人でした・・・)
1、そもそも日本には、公的年金の債務が少なくとも540兆円あり、多く見積もれば1,000兆円あります(こちらは富田先生の2001年の試算)。最近では、野口悠紀夫先生などが、『公的年金の債務はおよそ800兆円ある!』とぶち上げましたが、これらの数字の試算に、数百兆円規模の違い(幅)があるのは、ひとえに、会計上の計算の仕方の違いです。
2、そして、私も一回勘違いしたことがあるのですが、この『公的年金の債務800兆円以上?』という金額は、今の日本国債の発行残高とは全く別物なのです。
今の日本国家の債務は、国債発行残高およそ800兆円前後以外にも、『隠れ借金』としての『公的年金債務800兆円』が存在するのです。(これらの債務を合計して、地方の債務も含めると、日本国全体の公的債務は、かるく2,000兆円になるとの黒い噂は、1990年代後半からの日本の金融村では、かなり有名な話。そして、どうやらこの黒い噂は真実らしいと、当時統計や財政本とにらめっこしていた私が実感したのは数年前。)
3、だったら、なぜ、「『年金積立金管理運用特殊法人』、未だに、120兆円あまりの運用資金が保有しうるのか?」という素朴な疑問が生まれると思います。これら120兆円資金は、実のところ、平たく言えば、『目くらまし的』迷路のような特別会計処理を使っています。結局のところは、「『年金積立金管理運用の120兆円』とは、日本国が国債や国債もどきの財投債を発行して掻き集めたお金120兆円」です。そして、この120兆円は、再び、大半を国債や財投債で運用されていると言い切れます。
4、だったら、『そんな公的年金運用機関は廃止してしまえば良いのではないか!』との発想も当然生まれるでしょうし、その発想&批判は極めて『正当なもの』です。
5、しかしながら、一つの特殊法人や独立行政法人を廃止に持ってゆくことが、抵抗勢力(主に天下り先確保しか頭に無い霞ヶ関の長老達)が強すぎて(鉄面皮すぎて)、どれだけ不可能に近かったかは、『小泉構造改革もどき』で骨の髄まで思い知らされました。そして、こういった報道は、今や大手マスメディアも、なんとはなしに去年の秋ごろから、報道に熱心ではなくなっています。たぶん、報道管制のようなものがしかれていると思います。
6、それでも、大西さんご指摘のように、平成17年や平成18年は、誰が資金運用しても儲かっていた時代ですから、『年金積立金管理運用』は運用成績も、そこそこ、良好でした。日に日に年金不安が強まっている中で、『平成17年度に8兆7千億円の運用益、18年度は3兆6千億円の運用益』と発表されると、ごくごく一部のマクロ経済や財政慣れしている人を除けば、たいていの素直でピュアな国民は、『あぁ、やっぱり公的年金の財源は大丈夫じゃないのかしら????』と錯覚しまうのです。
すると、「あぁ、『年金積立金管理運用』って特殊法人は、存続しても良いのではないか・・・」との世論形成には、かなり役立ちますし、それが霞ヶ関の狙いの一番の狙いです。
7、一方、たてていの人々が、今年は、特にこの春あたりから、たいした利益が上げられないどころか、かえって損をしてしまう時期になりましたので、まぁ、安全運用を第一に考えるべき『年金積立金管理運用』の運用成績も悪化するのも、当然だとは思います。
8、そもそも、年金基金などの巨大ファンドの世界は、運用総額が巨額になりすぎると、運用成績が落ちます。良好な運用成績を上げ続けられるファンド(投資信託も含みます!)の規模は、具体的には、1兆円規模以内までと専門家は指摘します。これ以上の大規模ファンドになると、たとえ年金基金でも、自国内の国債長期保有の運用以外では、それほど良好な運用成績を上げ続けるのは、まず不可能です。
9、なぜなら、たとえば、『年金積立金管理運用』の120兆円の資金の1%でも、そのつど最適なポートフォリオに組み替えようとマーケットに乗り出すと、1.2兆円の資金が動くわけですから、当然、マーケットは一時的に暴騰して、その後急落します。すると、『年金積立金管理運用』はマーケットでは高値掴みして、その直後に損を計上してしまうからです。
10、こういったファンドの常識からすれば、公的年金そのものの運用資金が巨大なればなるほど、自国内の国債だけで運用せざるを得ません。公的年金資金は国債中心に長期保有し続けるしか選択肢はほとんど無いですから、安全第一の巨大な公的年金資金がそのほとんどを国債や財投債の長期保有で運用するのは、『理』にはかなっています。
いろいろ賛否両論あるでしょうが、『年金積立金管理運用』が120兆円の運用資金のうち、80兆円以上を国債や財投債で運用していることは、『道理』にはかなっているのです。
11、しかしながら、この120兆円の公的年金運用資金の原資は、私たちの国民年金や厚生年金の掛け金では全く無いのです。私たちが収めた年金の掛け金のほとんどは、もう既に今現在年金をもらっている高齢者に、『焼け石に水』のごとく即座に支払われています。、それでも国の無駄使いが止まらなくって、国は国債を発行し続けているといった状態なのが現実です。
いったん、国債発行によって国家が得た大量の資金が、特別会計処理という迷路を通過して、あたかも、「『年金積立金管理運用』が、私たちが納めた公的年金の掛け金を、有効に運用している」がごとくの錯覚を与えるような報道や政府広報は、かなり由々しき状態です。
12、国債や財投債で掻き集めたお金120兆円で、そのほとんどを国債や財投債で運用して、ほんのわずかだけ国内株式や海外投資で運用して、誰でも増やせる時代に儲けて、誰でも損をする時代に損を出しているといった『年金積立金管理運用』という名の独立法人は、本当に必要かと言えば、未だに、@公的年金を信頼している人々や信頼したい人々にとっては、りっぱな『精神安定剤』の機能を果たしています。さらには、A一番ここが重要なのですが、天下り先を死守しようとしている霞ヶ関の長老にとっては、絶対譲ることの出来ない既得権の一つです。以上2点から『年金積立金管理運用』は必要です。
13、ただ、中立的な国債管理政策の考えから言えば、『21世紀の公的年金は撤退不可能なので維持してゆくしかない』という絶望的な状態ですし、日本国の国債発行残高は数年後から再び急速に増えてゆくわけですから、今後はもっともっと絶望的な状態になってゆきます。一つでもよいから、こういった日本国債を表向きだけでも安定購入して、長期保有してくれる機関は、たとえ、公的年金機関といえども、『飛ばし』『裏帳簿』といえども、現実問題として、必要なのかも知れません。(どうなんだろうか???)
実際、今後は、団塊の世代が続々と定年退職し始める2011年後ごろ、急速に膨れ上がるだろう新規国債発行額を、『年金積立金管理運用』が他の日本株式や海外株式や海外債券を売り飛ばしてでも、新規発行の国債を買い支えなければならない時代が必ず訪れると思います。
14、けれども、話は元に戻りますが、そもそも、突き詰めれば、『年金積立金管理運用』は、国債や財投債発行で掻き集めた120兆円で、ほとんどを国債と財投債で運用しているわけです、これこそが、お笑いみたいな話なのです。会計処理としては、明らかに『赤裸々な飛ばし』であり、『国家ぐるみの裏帳簿』になります。
実は、私はこの事実に数年前から気が付いて、よくよく考えると、実は夜も眠れそうもなくなるので、実は平素では、あまり考えないようにしています。
15、今までの経緯からしますと、再び、近い将来、周期的に公的年金運用機関バッシングが強まると思いますし、たぶん、また日本の公的年金運用機関は、名前だけ変えて、もっと記憶しにくい名前の特殊法人が再び誕生すると思います。そして職員だけが横滑り。
16、ですからこそ、公的年金からの若者の脱退権をそれなりに認める法律の立法化と、なにがしかの、日本国内では、『ネット証券を使った積み立てによるマイ年金』へのシフトと、民間による『401K的なもの』の整備が急がれるのです。
17、将来、最後の最後には、霞ヶ関も、公的年金運用機関の新しい源氏名を思いつくことが出来なくなって、『昔の名前で出ています♪年金事業団』などの名前に変身していたら、たとえ不景気で、年金給付額が三分の一程度に切り下げられていても、ちょっとだけ楽しくなるのではないかなどと、私などはひそかにヨコシマな期待をしています。
18、結論から言えば、公的年金の運用はかなり危ないです。(もう危険水域には、10年以上前に達しています。)
【追記】一部読みやすいように手直ししました。我がPCが不調のため、どうしてもこの『がんの告知』的な毒素を含む、この最新の我がブログ記事がTOP画面に出てくれませんし、一部のブログにはTBも送れないみたいです。(T T)
【追記2】一部読みやすいように手直ししました。
【追記3】私のブログの単純な操作ミス(8月13日の『日本の3大メガバンクはSIV救済基金に協力するか?』の日付の年を、単純ミスで。2036年にしてしまったため、ブログのソフトがジャミングしていたようです。)のため、しばらくこの最新のブログ記事『公的年金の運用は大丈夫か?』がトップ画面に登場しませんでした。愛読者の方々にはご迷惑をおかけしました。深くお詫びします。
【追記4】こういった公的年金制度についての 八方塞りの状況をそれなりに改善する具体的な手法については、コメント欄でもざっくり記していますので、なにとぞ、ご熟読していただいたら とても幸いです。
2007/12/18 12:33
投稿者:けいじ
2007/12/17 22:59
投稿者:貞子ちゃん
tonnyさん 気を見るのも良いけど、森も見てください。
もし分けないけど、あなたのコメントにレスする気力と親切心は 今の私には無いですね。(将来も無いとは言い切れませんが・・・・)
過去3年分の私のブログの年金 福祉についての、さまざまなキーワードを検索して、こういった関連の私の過去記事をすべて読破していただいたら、あなたのすべての誤解は解けると思います。お手数ですが、なにとぞ宜しくお願いします。
今のあなたは一回りも二周りも成長できると思います。あなたの健闘を祈ります。
もし分けないけど、あなたのコメントにレスする気力と親切心は 今の私には無いですね。(将来も無いとは言い切れませんが・・・・)
過去3年分の私のブログの年金 福祉についての、さまざまなキーワードを検索して、こういった関連の私の過去記事をすべて読破していただいたら、あなたのすべての誤解は解けると思います。お手数ですが、なにとぞ宜しくお願いします。
今のあなたは一回りも二周りも成長できると思います。あなたの健闘を祈ります。
2007/12/17 22:49
投稿者:tonny
http://dbdc.seesaa.net/
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あと、「公的年金不要論者」との言は、私の方こそ早計でした。謹んでお詫び申し上げますm(__)m
文面から木村某氏の影響を色濃く受けていると感じたものですから。なお木村氏は金融はプロかもしれませんが、年金についてはトンデモです。こちらが抗議のトラバを送っても一切受け付けないし。木村氏こそ、貞子さんの言う「絵に描いた餅を夢見て現状を批判する『何もしない完ぺき主義者』」の典型例です。
文面から木村某氏の影響を色濃く受けていると感じたものですから。なお木村氏は金融はプロかもしれませんが、年金についてはトンデモです。こちらが抗議のトラバを送っても一切受け付けないし。木村氏こそ、貞子さんの言う「絵に描いた餅を夢見て現状を批判する『何もしない完ぺき主義者』」の典型例です。
2007/12/17 22:42
投稿者:tonny
http://dbdc.seesaa.net/
http://dbdc.seesaa.net/
早速のお返事ありがとうございます。
賦課方式への反論として「賦課方式は少子高齢化に脆い。一方、税方式や積立方式なら世代間の不公平は起こらない」と言われますが、はっきり言って嘘です(笑)。税収こそ人口構成に左右される究極の賦課方式ですし、経済成長率もまた然り。積立方式の世界では、高度成長時代に資産運用が出来た者とバブル崩壊後の低金利時代に資産運用せざるを得ない者とは「中立的」なのだそうですが、んなアホなと言いたいですね(汗)。賦課方式だろうが積立方式だろうが、少子高齢化の影響は避けられないと考えています。
公的年金は社会保障なのですから、所得再配分のための制度に特化すれば良いと考えます。ここで言う社会保障とは「平均以上の階層は金額的に割を食う」という意味ですが(汗)。積立方式は企業年金や個人年金の範疇であって、公的年金が民間(私的年金)の領分にしゃしゃり出る必要はないと考えております。
↑というナイーブな意見で恐縮ですが、今週末のNHKの特番で述べる予定です。発言機会があればですが(汗)。
賦課方式への反論として「賦課方式は少子高齢化に脆い。一方、税方式や積立方式なら世代間の不公平は起こらない」と言われますが、はっきり言って嘘です(笑)。税収こそ人口構成に左右される究極の賦課方式ですし、経済成長率もまた然り。積立方式の世界では、高度成長時代に資産運用が出来た者とバブル崩壊後の低金利時代に資産運用せざるを得ない者とは「中立的」なのだそうですが、んなアホなと言いたいですね(汗)。賦課方式だろうが積立方式だろうが、少子高齢化の影響は避けられないと考えています。
公的年金は社会保障なのですから、所得再配分のための制度に特化すれば良いと考えます。ここで言う社会保障とは「平均以上の階層は金額的に割を食う」という意味ですが(汗)。積立方式は企業年金や個人年金の範疇であって、公的年金が民間(私的年金)の領分にしゃしゃり出る必要はないと考えております。
↑というナイーブな意見で恐縮ですが、今週末のNHKの特番で述べる予定です。発言機会があればですが(汗)。
2007/12/17 21:21
投稿者:貞子ちゃん
それから、ちなみにですね、『公的年金が不要と言い切る』とは、私は一言も言ってません。
年金制度については、わたしがここ10年ほど悩みに悩んで、さらに幾度もブログで取り上げてきた話題ですので、このように一部ログ記事を読んだだけで、『公的年金不要論』者に勘違いされると、私もかなり悲しいですね。
絵に描いた餅を夢見て、現状を批判するような『何もしない完ぺき主義者』に、少なくとも私はそこまでは落ちぶれていません。
年金制度については、わたしがここ10年ほど悩みに悩んで、さらに幾度もブログで取り上げてきた話題ですので、このように一部ログ記事を読んだだけで、『公的年金不要論』者に勘違いされると、私もかなり悲しいですね。
絵に描いた餅を夢見て、現状を批判するような『何もしない完ぺき主義者』に、少なくとも私はそこまでは落ちぶれていません。
2007/12/17 21:12
投稿者:貞子ちゃん
Tonnyさん 鋭いコメントありがとうございます。
ご指摘のように、現行の賦課方式(世代間の助けあい)の公的年を、積み立て方式で計算するのは、確かに邪道です。
その点については、賦課方式と積み立て方式についてのブログは、去年まで幾度もこのブログで記したので、今回割愛してしまいました。
ただ、賦課方式の長所さを強調すると、この賦課方式の長所を強調する若者が新しく出現するするたびに、ここ10年間御用学者や霞ヶ関が一番逆手に取ってきたために、今の年金改革が遅れに遅れてしまった最大の原因なのです。このあたりは若い方々には知っていただきたい。
『一時的なやさしさ』で『一生、人を支援し続けられる』などをいうのは、よほどの人格ある王様が出現しないかぎり、まず不可能なんです。夢物語の絵空事です。そして、王様にも当たりはずれがあったからこそ、市民社会が誕生したのです。
一時的な経済的な支援を人に配るなら、一生その人を自分が破産しするまで支援する覚悟が無ければ、支援するのは罪なことではあります。この賦課方式は、人口減少化時代、日本が移民を大量に受け入れられない限り、とても罪作りなリスキーな制度なのです。この制度が破綻したとき 一番苦しむのは、高齢者と社会的弱者なのだから、この賦課方式の制度を今現在支持している人々が一番苦しむのだから、ほっとけと言われれば、それまでです。、今現在の賦課方式では かなり罪作りな結果が起きると思います。(インフレになって、給付額の購買力を減らすのか?インフレは起きないけど、デフレの中で、給付額の金額を大幅に引き下げるのか???増税してデフレを起こすのか????)
結局 下の『よさぼうずさんへのレス』のような形で制度そのものの設計を変えてゆくのが 私個人はベストだと思っています。(でも、誰がするのでしょうね)
さらに、このブログでも幾度も記しておりますが、制度的には、年金も生活保護も障害者福祉も母子家庭手当ても、すべてのSfetyNetに一本化して、ベーシックインカムを導入したほうが良いですが・・・でも、誰がするんでしょうね・・・。
2007/12/17 20:27
投稿者:tonny
http://dbdc.seesaa.net/
http://dbdc.seesaa.net/
> 貞子さま
そもそも年金債務が800兆円だの1200兆円だのというのは、あくまでも積立方式で算定した仮定です。実際は賦課方式なため積立金を形成するだけの余地はあります(もっとも2004年改正で徐々に取り崩すこととなりましたが)。
政府への不信は結構ですが、それをもって公的年金が不要と言い切るのは早計です。確定拠出年金にしたって、貞子さんのような金融のプロなら資産も容易く増やせましょうが、皆が皆そうではないのです。
そもそも年金債務が800兆円だの1200兆円だのというのは、あくまでも積立方式で算定した仮定です。実際は賦課方式なため積立金を形成するだけの余地はあります(もっとも2004年改正で徐々に取り崩すこととなりましたが)。
政府への不信は結構ですが、それをもって公的年金が不要と言い切るのは早計です。確定拠出年金にしたって、貞子さんのような金融のプロなら資産も容易く増やせましょうが、皆が皆そうではないのです。
2007/12/16 13:21
投稿者:貞子ちゃん
よさぼうずさん はじめまして!
一日のアクセス件数が1500以内だった頃の去年までは、この手の内容のブログ記事をよく更新したのですが、アクセス件数が増えると、私だって、この手のブログ記事を更新しずらくなります。
年金制度を未だに信じている人々に、がん告知宣告をするような、くさい物にふたを閉めている人々に、くさい物のふたを開けてしまったような、後味の悪さが私にも残ります。
だた解決策はあるのですよね。
ここまで国債の発行量を増やしてしまったら、とにかく国債管理政策をアメリカ並み以上に徹底すればよいのです。非市場性国債(マーケットに決して放出されない国債)を大規模導入をする法律の立法化して、この日市場性国債を、包み隠すことなく、新しく巨大年金運用基金(700兆円から1000兆円単位の大規模年金機関を誕生させるのです)に保有されれば、なんとかなると私個人は思うのですが・・・・この手の話は学者先生もしませんし、野口悠紀夫先生も気が付いてないし、ましてやマスコミも気が付かないし、財務省も非市場性国債の研究には熱心じゃない。
財務省も今やスペシャリスト集団では全く無く、普通のジェネラリスト集団ですから、こ手の21世紀型の新打開策には気が付いていないのかもしれませんね。困ったものです。
一日のアクセス件数が1500以内だった頃の去年までは、この手の内容のブログ記事をよく更新したのですが、アクセス件数が増えると、私だって、この手のブログ記事を更新しずらくなります。
年金制度を未だに信じている人々に、がん告知宣告をするような、くさい物にふたを閉めている人々に、くさい物のふたを開けてしまったような、後味の悪さが私にも残ります。
だた解決策はあるのですよね。
ここまで国債の発行量を増やしてしまったら、とにかく国債管理政策をアメリカ並み以上に徹底すればよいのです。非市場性国債(マーケットに決して放出されない国債)を大規模導入をする法律の立法化して、この日市場性国債を、包み隠すことなく、新しく巨大年金運用基金(700兆円から1000兆円単位の大規模年金機関を誕生させるのです)に保有されれば、なんとかなると私個人は思うのですが・・・・この手の話は学者先生もしませんし、野口悠紀夫先生も気が付いてないし、ましてやマスコミも気が付かないし、財務省も非市場性国債の研究には熱心じゃない。
財務省も今やスペシャリスト集団では全く無く、普通のジェネラリスト集団ですから、こ手の21世紀型の新打開策には気が付いていないのかもしれませんね。困ったものです。
2007/12/16 9:11
投稿者:よさぼうず
年金問題は本当に不可解ですね。貞子さんのこの記事を読んでもシンジラレナーイ、信じたくないという気持ちが強くて頭に入りませんでした。もっと勉強しなくては。また教えて下さい。














国民年金基金という制度について質問があります。
http://www.npfa.or.jp/
将来の受け取り年金額が決まっていて、保険料も一生変わらない年金です。想定利回りは1.75%です。(35歳加入の場合、65歳以降終身3万円受け取りで、完全掛捨て型保険料月額14,100円)
「低金利のときには長期の固定金利商品は避ける」という運用のセオリーに照らし合わせれば、今加入するのは躊躇してしまいます。
インフレになれば損をしデフレが続けば得する商品でしょうか?受け取るのは30年以上先ですが。
ただ、全額所得控除になるという点だけが魅力です。
個人的には確定拠出型にしようと思っているのですが。
http://www.hyakugo.co.jp/service/p_kakuitei.html
みなさまのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。