2008/5/10  4:06

Dr McEwenのセミナー  痛みの研究/研究室

いつもどこかで何らかのセミナーが開催されている。当然、関係する内容のセミナーがあれば出席する。

昨日はDr Davis 痛みの研究で主にfMRIを用いた仕事をやっている。今日はロックフェラー大学のDr McEwen、神経と女性ホルモンのestrogenの関係を長年やっている。いずれもその道ではBig nameだ。Dr McEwenは北米神経科学会で何度か顔を見たことがある。私が以前所属した大学研究室のDrもそこへ留学していた。英語を母国語としない留学生を多く受け入れているDrの英語はやたら聞きやすい。

昨日のセミナーは簡単に言えば痛み刺激を加えた時,脳のどの部分が活性化(興奮)するかについて。特に慢性疼痛ではどうなっているのか?この研究のもっとも有用なポイントは人間を使ってreal timeで検索できることがあげられる。設備がいるのでなかなか簡単にできる研究ではないが、痛みの中枢伝導経路を解明にはずいぶん貢献した。一時、日本でも各所ではやりになっていたが、今はどうなんやろ?

今日のセミナーはかなりおもしろかった。私もestrogenと神経の関係について研究しているのでDr McEwenの論文はどっさり読んだ。

中でも光る成果は『神経細胞のdendrite(樹状突起)のSpineのdensityはestrogen処置によって増加する』というもの。
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(spineとdendriteを示す写真。spineが多い程、より多くの情報を受け取ることができる。)

そしてそのメカニズムとしてそのspineは同部に存在するNMDA受容体活性によって制御されているetc 。様々な機構を解明してきたがやはり『Estrogenはspine densityの増加に関与する』というデータが律速である。

今日のセミナーでもうつモデルでは海馬の神経細胞のdendrite(樹状突起)が減少しているというデータを供覧していた。うつ状態では記憶に関する機能が低下するとか、そういうオチになるのだろうか。このグループ、なかなかおもしろいのはさほど複雑な手法(技術的に)を用いず,主に免疫組織化学を駆使した解剖学的研究でここまで実績をあげてきたことだと思う。

大事なのは『何をやるか』である。『どんな技術があるか?』ではない。と思う。(勿論、技術は重要である)

早くも金曜日。おそれていた週末である。別に週末が嫌な訳でないしむしろ嬉しい、が、週末は時間の経過の早すぎることを実感できるので、なんかおそろしい?



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