2008/9/23  6:48

ブロークン・イングリッシュ  映画

昨年パリでイジルド・ルベスコという新世代の監督と接することができたことはたいへん刺激的だったが、アメリカからはゾエ・カサヴェテスという、これまた刺激的な監督が現れた。デジタルで家族と自由闊達に映画するイジルドとは対照的に、きわめてオーソドックスな手法でフィルムを使用しているが、とはいえそう簡単な話ではなさそうだ。なぜあんな色調にしたのか、見当もつかないシーンがいくつかある。しかもそれが異化効果を狙ったとはとても思われないのだ。内容についても(宣伝部女史によれば)「アラサー的に超イタい」らしく、オーバー40のおじさんにもそれは察してあまりあるものの、ここまでやれるなら文句なかろう、と納得なのであった。女優陣の名演は言うまでもなく、メルヴィル・プポーが『コント・ドゥ・ノエル』に続いて、フランス男らしいフランス男を見事に演じていた。
ただ、ひとつ苦言、というか、ハッパを持ってきてくれるプエルトリカンのおじさん、あれはゲイという設定ではないか。日本語字幕は男言葉だったが。仮にそうでなくてもそこらへんの工夫はしてもよかったのでは、と懸念された。
ともあれ、総じてまるでヴェテランの手堅い仕事のようにも見える(といってももちろんそこまでではないが)非常に好感の持てる快作であった。



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