2006/3/13  18:10

翻訳:米国の経常赤字が世界的な資金移転を引き起す可能性  分類なし
「U.S. current account deficit may trigger shift in global savings」
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翻訳;米国の経常赤字が世界的な資金移転を引き起す可能性

米国の経常収支赤字は2005年、$8000億ドルを超えた。最近、就任したベン・バーナンキ FRB議長は、昨年春の講演にて米国の赤字水準は収入、資産価値、金利、為替レートおよび世界各国のその他の要素により「受け身に」決定されていると述べた。
過去のパターンを見ると、それは事実でかもしれないが、しかしそれが今度も続くという保証はどこにもない。
世界の主要地域の現状を観察する事は、今後の展開の手掛りとなるかもしれない。人々がそれほど節約せず、さらに消費を増やす傾向のある米国では、国民の貯蓄率が昨年、マイナス領域に下落した。


連邦政府の支出を削減するブッシュ政権の計画は、継続するイラクや中東のその他の地域 -- 特に産油国 -- の不安定性を考慮すれば、苦しい闘いに直面しそうだ。
2004年中旬以来、FRBは 2.25% → 4.5%まで合計14回、金利を引上げている。その動きの背景には、原油価格高騰によるインフレ圧力、そして海外資金の米国からの流出を防ごうとの米国政府の希望がある。
米国経済の減速とその後の与信引締め -- そして恐くは金利引下げ -- は資金流出を引起すかもしれない。
ユーロ圏はおおむね経常収支の均衡を維持しているが、英国の赤字を考慮に入れたより広範囲の欧州では、およそ $500億の経常収支赤字であり、資金を世界の他の地域に向ける余裕はほとんど無い。地域内外の開発の観点から、欧州中央銀行は金利を引上げ始めた。

大きな経常黒字を出している地域は、アジアと産油国だ。日本は $1469億、中国は $1641億ドルの黒字を報告した。
いわゆる NIES(韓国、台湾、香港とシンガポール)と東南アジアの4つの経済有力国(タイ、マレーシア、フィリピンとインドネシア)で合わせておよそ $1000億ドルであり、地域全体の合計で $4100億の黒字を出している。それはざっと、米国による赤字の半分に等しく、どのようにアジアが世界の主要製造センターであるかを示している。
OPEC加盟諸国が合わせて $2200億の経常黒字をあげたと見積もられている。もう1つの大産油国であるロシアは $880億の黒字だ。さらにまた、以前は赤字と債務繰延べのサイクルの中で窮地にあっ中南米諸国は、合計で $330億の黒字をあげた。

著者が 2/20日にこの欄で記したように(「翻訳:資金の世界競争を反映する日本の貯蓄率低下」)経常黒字をあげている国の中で、日本はその貯蓄率が低下しつつある。日銀が通貨政策を転換した事で傾向は一時的に変わるかもしれないが、国の外貨準備高に手を付けそうにない一方、高齢化に伴い国の貯金バランスは下落すると予想されている。
アジアの発展途上国は、成長と雇用維持のため輸出を拡大する必要がある、そしてそれゆえ経常黒字を維持しそうだ。1997年の通貨危機の経験は、それら諸国に大きな外貨準備高を保たせた。
しかし、日本が戦争直後に学んだように、発展途上国では資金需要は貯金を超え、そしてその高い貯蓄率にもかかわらず、日本は実際、強く外資を必要とした。

これまで米国は、一つにはドルの便宜性により、世界中から資金を引きつけてきたが、いくつかの国や地域はその外貨準備高を多様化し始めている。
一旦、中国元が完全に通貨バスケットへ制へと移行すれば、中国はバスケットの構成に従い、ますますその蓄えをドル以外の通貨へと振り向けるかもしれない。

いわゆる米国の双子の赤字が1980年代にドル不安を引き起こした時、米国経常黒字はざっとその GDPの 3.5%相当であった。今日、米国の赤字はそのGDPのおよそ7%に等しい。
人々は外国の為替変動リスクの影響が突然、特定のポイントで制御不能に陥りかねない事に留意しておかねばならず -- ダムから水が溢れ出るように -- そして通貨為替リスクに対処するための手段を準備せねばならない。

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