2006/10/15 23:53
翻訳:通信業界の"収束"、テレビが電話を兼ねる 分類なし
>「Your television is ringing」
通信業界の新たな呪文は"収束"だ。顧客が本当に望むかは別の話だと Tom Standage氏は言う。何が通信業界を襲来しているのか?2001年の酷いバブル崩壊 -- 関連破綻、詐欺および投資家の資金およそ$1兆を消失させた -- は明らかに忘れられた。
憂鬱は、新たな好機の感覚と新規取引の熱狂に代わった。過去2年間、世界中の通信装置のネットワーク運営者とメーカーの間に、一連の大規模な N&Aがあった。
米国では、SBCは AT&Tに $160億支払いそのブランドを取得し、それから更に $670億でベルサウスを飲み込んだ。対抗するベライゾンは一方、MCIを $84億で買収した。
欧州ではスペイン国営テレフォニアは、"O2(欧州のいくつかの国にネットワークをもつ無線会社)"を177 億ユーロで買収した。NTL(英ケーブル事業会社)は、9.62億ユーロで携帯電話会社バージン・モバイルを買収した。
収益で世界最大の携帯電話会社のボーダフォンは、日本の事業を $154億でソフトバンク(地元ブロードバンド事業体)に売却し、世界的野心を後退させた。
これらとその他多くの取引に加えて、世界中の事業体は、"次世代のネットワーク"の構築に巨額投資を開始した。ベライゾンはその新しいネットワークに $180億以上を支出し、そして英 BTは100億ユーロを支出している。
これらネットワークにより、通信事業体は音声通話とブロードバンド・ネットアクセスに加えて、TVサービスを提供できる。
一方、Google、Yahoo!、MSNを含む大手ネット企業は、ネット上で無料電話を提供する新サービスにより、通信事業に進出した。この市場の覇者、"Skype"は、$26億で eBayに買収された。
そして機器メーカーもまた協力し始めた:世界最大のネットワーク機器会社のシスコは、$69億で TVセトトップボックス製造の"Scientific-Atlanta"を買収した;アルカテルとルーセントは、$110億にて合併に同意した;ノキアとシーメンスはネットワーク機器部門を統合した。
一見、これら取引が大きく相互関連しているとは見えないかもしれない。しかしこれら全ては業界の新しい呪文となった、根底にある1つの傾向に後押しされた:収束。
全てが1つに
これが意味する事は、大まかには、以前は別個であった通信と娯楽サービスの一体化だ:固定および携帯電話通信、ブロードバンド・ネットアクセスと TV。
しかしよりしばしば、語は情報天国をイメージさせる準神秘的な方法で使用される。BTのボス Ben Verwaayen氏は、"収束は実際、消費者が選択するどんな状況下でも、あらゆるサービスを利用できる事を意味する"と言う。
ベライゾンの技術者トップの Mark Wegleitner氏は、"顧客が望む方法で我々が通信、情報と娯楽を提供できるので、人々の暮らしを豊かに便利にする事だ"と言う。
仏テレコムの Didier Lombard議長は、"我々は顧客に簡易さを、デジタル天国に向けての第一歩を提供したい”と言う。実際、業界は収束を顧客の大きな利益として描く事を好むが、実際は、第1に少なくとも主にネットワーク運営体の利益となる技術的シフトを含む。
その本当の意味において、収束はネット技術を通信業界が採用した結果であり、それはネットワーク上でデータを搬送するより安価で効率的な方法を提供する。
ネット上で、全てはインターネット・プロトコル(IP)によりコード化されたデータのパケットの形で移動する。同じシステムは、電話の会話、テキストと画像メッセージ、ビデオ電話と TV番組 -- 実際に他の何か -- のコード化にも使用できる。
それは単に比較的最近、IP技術がこれらの他のサービスを確実に、そして能率的に運ぶ事ができる段階に成熟したという事だとアルカテルのIP活動長の Basil Alwan氏は言う。
しかしそうなった今、事業体は、例えば各々が受注、請求、および誤りを報告するシステムを有する、音声、データ、そして映像などのサービスのための異なるネットワークの混乱を、全てが相互に打出されるIPパケットの流れとして搬送される1つのネットワークに置き換える事ができる。
Alwan氏は"究極の目標は1つのIPインフラがあり、そして諸サービスはそのインフラ上で機能する事だ"と言う。
この収束は、配線ネットワークだけでなく、無線にも影響を及ぼす。今日、事業体は固定および携帯電話のため、別々に相互連結したネットワークを運営している。しかし新たに収束されたネットワークは、"アクセスを選ばない"。
つまり、中心的な1つのネットワークは、異なる技術によりその端末に接続される様々な機器を有するかもしれない。従来の固定電話は、ワイヤーで;携帯電話は基地局経由で;そして、TVや PCは、ブロードバンド電話線または Wi-Fiリンクで接続されるかもしれない。
アクセス不可知論(?)は、携帯電話を屋内では Wi-Fiを通して、それから滑らかに屋外の従来の携帯接続に切換え、中心的ネットワークに接続可能とせねばならない。
新たな接続技術(例えば光ファイバー関連、または新種の高速無線データ技術)がその端に加えられ、中心的なネットワークはそのまま残る。意味不明な頭字語が氾濫する業界で、このように全てリンクする事に対する枠組みは、"IMS"、"TISPAN"または"NGN"として知られる。
シスコのロバート・ロイド氏は"収束された世界の IPは、1つのネットワーク、多くのサービス、あらゆるアクセスを可能とする"と言う。
収束したこの種の全IPネットワークには、ネットワーク事業体に2つの即座の技術的利点があると彼は言う。第1に、遥かにより単純な構造、およびネット標準と関連した規模の経済により、運営コストが遥かに低い事だ。
広く次世代ネットワークへの切換えの先駆者とみなされている BTは、一旦、新しい"21世紀ネットワーク(21CN)"が 2009年に完成すれば、運営コストの 30%削減を予想している。
ロイド氏は、"2010年までに、情報を IPにて搬送していない、固定もしくは携帯電話事業体を見つける事は非常に困難となるだろう"と言う。
第2のメリットは、理論的にはどんな新たなネットワークインフラであれ付加する必要なしに、新サービスを遥かにより迅速かつ容易に導入できる事だ。新サービスの導入は、ネットワーク中心にソフトウェアを、そしておそらく端末に若干の新アクセス技術を加えるだけで十分だ。
"4重奏"の台頭
IPネットワークの上での収束により、別々の業界にあった企業は -- 電話事業体、ISP、およびケーブル TV会社 -- 突然、同じ業界にいると気付く。
ケーブル会社は現在、まさにテレビ番組を流していたネットワーク上にてブロードバンド・ネットと音声サービスを提供し、そして通信会社はテレビ番組を流すためそのネットワークを更新した。
新たな収束された世界では、ネットワーク上で IPの流れを顧客に届ける事ができるどんな企業であれ、これらサービスのどれでも、または全てを提供できる。そして、そのいくつかを同時に提供する事が、勝利のための戦略だと多くの事業体が考えている。
ゆえに現在、"4重奏 -- 固定および携帯電話通信、ブロードバンド・ネット接続、および多重チャンネル TVの組合せに与えられた名称"を提供する事へと邁進している。この事が、ここ数ヵ月に起こきた多くの M&Aを説明する。
TV番組を流すため、新たな高速ネットワークを既に延ばしている AT&Tはベルサウスの買収により、その無線合弁事業体"Cingular"に対する最大限の支配力を獲得し、そして4重奏の体制を整えようとした。
Yahoo! BBブランドにて、固定ブロードバンドリンクにより既に TV、音声電話およびネット接続を提供しているソフトバンクは、携帯事業を複合体に加えるため、ボーダフォン・ジャパンを買収した。
同様に、NTLはバージンモバイルを買収し、そして、米国の大ケーブル事業体は昨年、無線事業体のスプリント・ネクステルと合意した。
1企業にて4重奏を提供したいとの願望は、いくつかの国営事業体に以前に分離した無線事業の再吸収をも促した。そして通信機器メーカーの間の統合(例えばアルカテル - ルーセント、およびノキア - シーメンスの取引)を促進した。
大事業体は、1つの機器メーカーからできる限り大量購入する事が交渉力を増し、異なる供給元から機器を集める事での問題を回避すると結論した。
事業体は、4つのサービス総てをセット販売する事が、生活をより容易にし顧客により便利だと主張する。
AT&Tの、威張ったテキサス州民のボスであり、セット販売のメリットの最大の支持者の1人、Ed Whitacre氏は、"我々の経験では、顧客は実際にそれを望む"と言い、"そして我々は、彼らにより安く提供する事ができる"。
コンサルタント会社、Parks Associatesの数字によると、平均的米国家庭は、電話、ブロードバンドおよび TVサービスに $176/月を支出する。Whitacre氏の声明の狙いは、収束されたネットワークを構築する事でのコスト削減であり、4重奏をわずか $100/月で提供する事だ。
実際、顧客はセット販売による割引、および請求書が1枚ですむ便宜性を好むという証拠がある。AT&Tの消費者マーケティング副社長マイケル・ハーン氏は"顧客は、セットでの購入をはるかに受け入れる"と言う。
現在の通信事業体にとっては、しかし4重奏とは全て、固定音声電話という彼らのコア事業を保護する事であり、それはまだ彼らの収益の大半を占める。
彼らにとり問題となるのは、固定電話加入者がケーブル事業体とネット電話の企業に勧誘されるか、固定電話を放棄し携帯電話へと乗換える事だ。2005年の間、たとえば、米国第2番の通信会社ベライゾンに運営される固定電話線の数は、8%減少した。
市場調査会社"TeleGeography"の Stephan Beckert氏は、減少はニューヨーク大都市圏で最大であり、そこで音声サービスを提供するケーブル事業体からの最大の競争に直面していると言う。
ケーブル事業体は顧客に音声、ブロードバンド、および TVの"3重奏"を提供し、通信事業体は最高の防御が同じく反応し、多くのケーブル事業体が未だ提供できていない、無線を投入する事だと結論した。
割引価格にてセット化されたサービスを契約する顧客は、サービスのどれであれ、割引を失う事なしに競合相手へと乗り換える事はできない。
Whitacre氏は"我々は製品をより離脱しにくくする -- 顧客は去るようには見えない"と言う。同様に、やはりまた衛星 TVプロバイダーに進出され、現在は通信事業体からの攻勢を受けるケーブル事業体は、そのコア事業(音声ではなく TV)を守るため、セット化策を取っている。
全サービスを1つのブランド下で一緒に広告できるため、全てをセット化する事の別の利点は、広告、顧客獲得その他のマーケティングコストを下げる事だ。
それが、仏テレコムは最近、そのWanadooブロードバンド部門と Equant法人ネットワーク部門を再ブランドし、遥かにより強い携帯電話ブランドのオレンジと提携させた理由だ。
この事は、企業が1ブランド下で消費者と企業にセット化したサービスを販売する事を可能とする。Lombard氏は、"全ブランドのサポートには多額の費用がかかったため、弊社の全製品をサポートするため多くの中から最も人気あるブランドを選択する事は非常に合理的"と言う。
同様に、非常により強い AT&Tブランドのため、古い SBC、ベルサウス、および Cingularブランドを放棄する事は、"大きな好機"と、Harn氏は言う。
3Gの影?
要するに、収束とセット化は、同じコインの裏と表だ。複数ネットワークの収束はより安価に提供できるサービスの一群を成す;そしてセット化のビジネス論理は、新たに収束されたネットワークを構築するコストの正当化をより容易とする。
しかし通信業界に精通する誰もが既視感の感覚を経験しているかもしれない。決して実現しなかった通信量の急増を予想し、この業界は1990年代後期に新たな光ファイバー・ネットワーク構築に何百億ドルも支出した。結果は派手なクラッシュだ。
一方、欧州の事業体は、新規の高速第3世代(3G)携帯ネットワークの構築免許に、およそ1000億ユーロを支払った。
彼らは、音声通話の収益が頭打ちとなったため、新たなネットワークが有利な新しいデータサービス市場を開拓すると望んだ。
しかしデータサービスの立上がりは予想をはるかに下回り、そして、3Gの本当の価値はさほど刺激的でないと判明した:運営コストを減らし、多くの安い音声容量を提供する能力。
これは免許価値の巨大な評価減価を引起こした。これらエピソードの両方とも、現在、業界全体で隠蔽したがるきまり悪い幻覚と考えられている。しかし、同じ事が再び収束に起こるかもしれないだろうか?
"収束がどんな問題を解決しているか?"、ミネソタ大学通信経済史の専門家 Andrew Odlyzko氏は尋ねる。"サービスプロバイダのため複雑さの問題を解決しているが、実際は消費者のため多くを解決してはいない"。
通信コンサルティングの Pyramid Researchのアナリスト、Guy Zibi氏は等しく懐疑的だ:"マーケティング部門を後押しするのは技術部門だ"。
3Gの時と同じく、彼は言う、消費需要が不透明で、そしてたとえテクノロジーがまだ未熟であっても、事業体は新サービスを提供しようと急いでいる。
業界の一部の人々、例えばボーダフォンの最高責任者 Arun Sarin氏、にさえ疑問がある。無線のみのオペレーターとして、収束が実際にこの先、重要であるなら、ボーダフォンは行き詰まった事に気づく事ができるだろう。
しかしこれまで、Sarin氏は収束について慎重な見方をとり、彼の戦略に多くの批判を受けた。英国、ドイツとイタリアの固定ラインブロードバンド市場への動きを含む、最近のビジネスモデルの収束にいくらか配慮した微調整にも拘らず、ボーダフォンの主な焦点は未だ携帯にある。
Sarin氏は"非常に時期尚早だ"と言う。"顧客が実際に、人々が彼らが望むと想像している全てを望むのか、我々は半信半疑だ"。
特に、誰もが4重奏を望むと仮定する事は間違いだと彼は考える:"我々は、これを要求する顧客がいないとは言っていない -- 我々は、それは顧客の非常に少ない一部だと言っている"。
これまでの証拠は、彼が正しいと証明しているよう見える。コンサルタント会社フォレスターの数字によると、イタリアの消費者のわずか1%、フランスの8%、そして英国の10%は固定電話、ブロードバンド・ネットおよび TVの3重奏契約を結んだ。
実施した調査において、割引があれば 49%が興味を持つかもしれないと言ったが、欧州の消費者の 44%はそうしたサービスのセット化に興味がないと答えた。
しかし事業体が人々にセット化契約をさせるため、急な割引を提供せねばならないなら、新たに収束されたネットワークを構築する支出の正当化はより困難だ。
準備に関係なく、そこまで来ている
収束の真の信奉者は、それは単に既存サービスのセット化以上だと主張する:新サービスをも可能とする。多くの事業体は既に1つの送受話器が屋外では携帯電話、自宅あるいはオフィスでは固定線からの呼び出しにより安価な電話として利用できる、"固定と携帯の収束"に興奮しているように見える。
収束により可能となる新サービスの、別の度々引用される例は、ウェブあるいは携帯電話から、顧客は離れた場所からデジタルビデオレコーダーをプログラムする事が可能となる事だ。
熱狂的フットボールファンの Verwaayen氏は、TVと音声会議を兼ねる事で、そのため友人達は異なる場所から一緒に試合観戦できるというアイデアについて熱心に語る。
多くの事業体は顧客の家またはおそらく別荘に設置された防犯カメラで実験しており、携帯電話またはウェブからその場所に注目できる。
そして、電話を TVと統合する見通しがあり、そのため映画を見ていて、そして誰かが電話をかけてくると発信者の名前が画面に現れ、そして電話を拾えば映画は自動的に休止する。
それから収束は、今日、事業体が競争者に対し身を守る手段と新しい収益の見込みを約束する。
コンピュータの巨人 IBMと、この雑誌の姉妹会社である"the Economist Intelligence Unit"に昨年、発表された調査によると、調査された通信会社の経営陣の 80%が、長期の収益成長率の源として、今後3年以内に収束を受け入れる事が重要だと同意した。
同調査はまた、回答者にどの収束されたサービスと市場が最重要と見えそうと思うかを回答者に尋ねた。明白な第1位は音声 - データ収束であった。
そして、固定 - 携帯の収束と、通信 - メディアの収束が続いた。そしてこれらは実際、収束が最も顕著な3分野だ。この調査は、順番にこれら分野の各々を見る事で、収束の見通しを調査している。
3つのうち、音声 - データの収束は明らかに最も成熟しており(現在、実際によく知られたネット電話サービスのSkypeの人気を考えてみよう)産業を再構築する収束の力の最も強い証拠だ。
最初の商業サービスは現在、数カ国で利用できるが、固定 - 携帯の収束はより促進されない。既にいくつか顕著な大当りがあったが、TV市場への通信事業体の動きは初期段階だ。
収束が宣伝に値すると分るにせよ、業界は追求する価値があると確認し、そして同意しない誰であれ、置き去りにされる危険を冒す。Lombard氏は、"ある事業体が収束を採用すると、全ての他の同業者はすぐ後に続かねばならない"と言う。
プロセスがどこまで、そしてどれだけ速く進んでいるかは全く不明のままだ。しかし、好む好まざるに拘らず、収束はやってくる。
通信業界の新たな呪文は"収束"だ。顧客が本当に望むかは別の話だと Tom Standage氏は言う。何が通信業界を襲来しているのか?2001年の酷いバブル崩壊 -- 関連破綻、詐欺および投資家の資金およそ$1兆を消失させた -- は明らかに忘れられた。
憂鬱は、新たな好機の感覚と新規取引の熱狂に代わった。過去2年間、世界中の通信装置のネットワーク運営者とメーカーの間に、一連の大規模な N&Aがあった。
米国では、SBCは AT&Tに $160億支払いそのブランドを取得し、それから更に $670億でベルサウスを飲み込んだ。対抗するベライゾンは一方、MCIを $84億で買収した。
欧州ではスペイン国営テレフォニアは、"O2(欧州のいくつかの国にネットワークをもつ無線会社)"を177 億ユーロで買収した。NTL(英ケーブル事業会社)は、9.62億ユーロで携帯電話会社バージン・モバイルを買収した。
収益で世界最大の携帯電話会社のボーダフォンは、日本の事業を $154億でソフトバンク(地元ブロードバンド事業体)に売却し、世界的野心を後退させた。
これらとその他多くの取引に加えて、世界中の事業体は、"次世代のネットワーク"の構築に巨額投資を開始した。ベライゾンはその新しいネットワークに $180億以上を支出し、そして英 BTは100億ユーロを支出している。
これらネットワークにより、通信事業体は音声通話とブロードバンド・ネットアクセスに加えて、TVサービスを提供できる。
一方、Google、Yahoo!、MSNを含む大手ネット企業は、ネット上で無料電話を提供する新サービスにより、通信事業に進出した。この市場の覇者、"Skype"は、$26億で eBayに買収された。
そして機器メーカーもまた協力し始めた:世界最大のネットワーク機器会社のシスコは、$69億で TVセトトップボックス製造の"Scientific-Atlanta"を買収した;アルカテルとルーセントは、$110億にて合併に同意した;ノキアとシーメンスはネットワーク機器部門を統合した。
一見、これら取引が大きく相互関連しているとは見えないかもしれない。しかしこれら全ては業界の新しい呪文となった、根底にある1つの傾向に後押しされた:収束。
全てが1つに
これが意味する事は、大まかには、以前は別個であった通信と娯楽サービスの一体化だ:固定および携帯電話通信、ブロードバンド・ネットアクセスと TV。
しかしよりしばしば、語は情報天国をイメージさせる準神秘的な方法で使用される。BTのボス Ben Verwaayen氏は、"収束は実際、消費者が選択するどんな状況下でも、あらゆるサービスを利用できる事を意味する"と言う。
ベライゾンの技術者トップの Mark Wegleitner氏は、"顧客が望む方法で我々が通信、情報と娯楽を提供できるので、人々の暮らしを豊かに便利にする事だ"と言う。
仏テレコムの Didier Lombard議長は、"我々は顧客に簡易さを、デジタル天国に向けての第一歩を提供したい”と言う。実際、業界は収束を顧客の大きな利益として描く事を好むが、実際は、第1に少なくとも主にネットワーク運営体の利益となる技術的シフトを含む。
その本当の意味において、収束はネット技術を通信業界が採用した結果であり、それはネットワーク上でデータを搬送するより安価で効率的な方法を提供する。
ネット上で、全てはインターネット・プロトコル(IP)によりコード化されたデータのパケットの形で移動する。同じシステムは、電話の会話、テキストと画像メッセージ、ビデオ電話と TV番組 -- 実際に他の何か -- のコード化にも使用できる。
それは単に比較的最近、IP技術がこれらの他のサービスを確実に、そして能率的に運ぶ事ができる段階に成熟したという事だとアルカテルのIP活動長の Basil Alwan氏は言う。
しかしそうなった今、事業体は、例えば各々が受注、請求、および誤りを報告するシステムを有する、音声、データ、そして映像などのサービスのための異なるネットワークの混乱を、全てが相互に打出されるIPパケットの流れとして搬送される1つのネットワークに置き換える事ができる。
Alwan氏は"究極の目標は1つのIPインフラがあり、そして諸サービスはそのインフラ上で機能する事だ"と言う。
この収束は、配線ネットワークだけでなく、無線にも影響を及ぼす。今日、事業体は固定および携帯電話のため、別々に相互連結したネットワークを運営している。しかし新たに収束されたネットワークは、"アクセスを選ばない"。
つまり、中心的な1つのネットワークは、異なる技術によりその端末に接続される様々な機器を有するかもしれない。従来の固定電話は、ワイヤーで;携帯電話は基地局経由で;そして、TVや PCは、ブロードバンド電話線または Wi-Fiリンクで接続されるかもしれない。
アクセス不可知論(?)は、携帯電話を屋内では Wi-Fiを通して、それから滑らかに屋外の従来の携帯接続に切換え、中心的ネットワークに接続可能とせねばならない。
新たな接続技術(例えば光ファイバー関連、または新種の高速無線データ技術)がその端に加えられ、中心的なネットワークはそのまま残る。意味不明な頭字語が氾濫する業界で、このように全てリンクする事に対する枠組みは、"IMS"、"TISPAN"または"NGN"として知られる。
シスコのロバート・ロイド氏は"収束された世界の IPは、1つのネットワーク、多くのサービス、あらゆるアクセスを可能とする"と言う。
収束したこの種の全IPネットワークには、ネットワーク事業体に2つの即座の技術的利点があると彼は言う。第1に、遥かにより単純な構造、およびネット標準と関連した規模の経済により、運営コストが遥かに低い事だ。
広く次世代ネットワークへの切換えの先駆者とみなされている BTは、一旦、新しい"21世紀ネットワーク(21CN)"が 2009年に完成すれば、運営コストの 30%削減を予想している。
ロイド氏は、"2010年までに、情報を IPにて搬送していない、固定もしくは携帯電話事業体を見つける事は非常に困難となるだろう"と言う。
第2のメリットは、理論的にはどんな新たなネットワークインフラであれ付加する必要なしに、新サービスを遥かにより迅速かつ容易に導入できる事だ。新サービスの導入は、ネットワーク中心にソフトウェアを、そしておそらく端末に若干の新アクセス技術を加えるだけで十分だ。
"4重奏"の台頭
IPネットワークの上での収束により、別々の業界にあった企業は -- 電話事業体、ISP、およびケーブル TV会社 -- 突然、同じ業界にいると気付く。
ケーブル会社は現在、まさにテレビ番組を流していたネットワーク上にてブロードバンド・ネットと音声サービスを提供し、そして通信会社はテレビ番組を流すためそのネットワークを更新した。
新たな収束された世界では、ネットワーク上で IPの流れを顧客に届ける事ができるどんな企業であれ、これらサービスのどれでも、または全てを提供できる。そして、そのいくつかを同時に提供する事が、勝利のための戦略だと多くの事業体が考えている。
ゆえに現在、"4重奏 -- 固定および携帯電話通信、ブロードバンド・ネット接続、および多重チャンネル TVの組合せに与えられた名称"を提供する事へと邁進している。この事が、ここ数ヵ月に起こきた多くの M&Aを説明する。
TV番組を流すため、新たな高速ネットワークを既に延ばしている AT&Tはベルサウスの買収により、その無線合弁事業体"Cingular"に対する最大限の支配力を獲得し、そして4重奏の体制を整えようとした。
Yahoo! BBブランドにて、固定ブロードバンドリンクにより既に TV、音声電話およびネット接続を提供しているソフトバンクは、携帯事業を複合体に加えるため、ボーダフォン・ジャパンを買収した。
同様に、NTLはバージンモバイルを買収し、そして、米国の大ケーブル事業体は昨年、無線事業体のスプリント・ネクステルと合意した。
1企業にて4重奏を提供したいとの願望は、いくつかの国営事業体に以前に分離した無線事業の再吸収をも促した。そして通信機器メーカーの間の統合(例えばアルカテル - ルーセント、およびノキア - シーメンスの取引)を促進した。
大事業体は、1つの機器メーカーからできる限り大量購入する事が交渉力を増し、異なる供給元から機器を集める事での問題を回避すると結論した。
事業体は、4つのサービス総てをセット販売する事が、生活をより容易にし顧客により便利だと主張する。
AT&Tの、威張ったテキサス州民のボスであり、セット販売のメリットの最大の支持者の1人、Ed Whitacre氏は、"我々の経験では、顧客は実際にそれを望む"と言い、"そして我々は、彼らにより安く提供する事ができる"。
コンサルタント会社、Parks Associatesの数字によると、平均的米国家庭は、電話、ブロードバンドおよび TVサービスに $176/月を支出する。Whitacre氏の声明の狙いは、収束されたネットワークを構築する事でのコスト削減であり、4重奏をわずか $100/月で提供する事だ。
実際、顧客はセット販売による割引、および請求書が1枚ですむ便宜性を好むという証拠がある。AT&Tの消費者マーケティング副社長マイケル・ハーン氏は"顧客は、セットでの購入をはるかに受け入れる"と言う。
現在の通信事業体にとっては、しかし4重奏とは全て、固定音声電話という彼らのコア事業を保護する事であり、それはまだ彼らの収益の大半を占める。
彼らにとり問題となるのは、固定電話加入者がケーブル事業体とネット電話の企業に勧誘されるか、固定電話を放棄し携帯電話へと乗換える事だ。2005年の間、たとえば、米国第2番の通信会社ベライゾンに運営される固定電話線の数は、8%減少した。
市場調査会社"TeleGeography"の Stephan Beckert氏は、減少はニューヨーク大都市圏で最大であり、そこで音声サービスを提供するケーブル事業体からの最大の競争に直面していると言う。
ケーブル事業体は顧客に音声、ブロードバンド、および TVの"3重奏"を提供し、通信事業体は最高の防御が同じく反応し、多くのケーブル事業体が未だ提供できていない、無線を投入する事だと結論した。
割引価格にてセット化されたサービスを契約する顧客は、サービスのどれであれ、割引を失う事なしに競合相手へと乗り換える事はできない。
Whitacre氏は"我々は製品をより離脱しにくくする -- 顧客は去るようには見えない"と言う。同様に、やはりまた衛星 TVプロバイダーに進出され、現在は通信事業体からの攻勢を受けるケーブル事業体は、そのコア事業(音声ではなく TV)を守るため、セット化策を取っている。
全サービスを1つのブランド下で一緒に広告できるため、全てをセット化する事の別の利点は、広告、顧客獲得その他のマーケティングコストを下げる事だ。
それが、仏テレコムは最近、そのWanadooブロードバンド部門と Equant法人ネットワーク部門を再ブランドし、遥かにより強い携帯電話ブランドのオレンジと提携させた理由だ。
この事は、企業が1ブランド下で消費者と企業にセット化したサービスを販売する事を可能とする。Lombard氏は、"全ブランドのサポートには多額の費用がかかったため、弊社の全製品をサポートするため多くの中から最も人気あるブランドを選択する事は非常に合理的"と言う。
同様に、非常により強い AT&Tブランドのため、古い SBC、ベルサウス、および Cingularブランドを放棄する事は、"大きな好機"と、Harn氏は言う。
3Gの影?
要するに、収束とセット化は、同じコインの裏と表だ。複数ネットワークの収束はより安価に提供できるサービスの一群を成す;そしてセット化のビジネス論理は、新たに収束されたネットワークを構築するコストの正当化をより容易とする。
しかし通信業界に精通する誰もが既視感の感覚を経験しているかもしれない。決して実現しなかった通信量の急増を予想し、この業界は1990年代後期に新たな光ファイバー・ネットワーク構築に何百億ドルも支出した。結果は派手なクラッシュだ。
一方、欧州の事業体は、新規の高速第3世代(3G)携帯ネットワークの構築免許に、およそ1000億ユーロを支払った。
彼らは、音声通話の収益が頭打ちとなったため、新たなネットワークが有利な新しいデータサービス市場を開拓すると望んだ。
しかしデータサービスの立上がりは予想をはるかに下回り、そして、3Gの本当の価値はさほど刺激的でないと判明した:運営コストを減らし、多くの安い音声容量を提供する能力。
これは免許価値の巨大な評価減価を引起こした。これらエピソードの両方とも、現在、業界全体で隠蔽したがるきまり悪い幻覚と考えられている。しかし、同じ事が再び収束に起こるかもしれないだろうか?
"収束がどんな問題を解決しているか?"、ミネソタ大学通信経済史の専門家 Andrew Odlyzko氏は尋ねる。"サービスプロバイダのため複雑さの問題を解決しているが、実際は消費者のため多くを解決してはいない"。
通信コンサルティングの Pyramid Researchのアナリスト、Guy Zibi氏は等しく懐疑的だ:"マーケティング部門を後押しするのは技術部門だ"。
3Gの時と同じく、彼は言う、消費需要が不透明で、そしてたとえテクノロジーがまだ未熟であっても、事業体は新サービスを提供しようと急いでいる。
業界の一部の人々、例えばボーダフォンの最高責任者 Arun Sarin氏、にさえ疑問がある。無線のみのオペレーターとして、収束が実際にこの先、重要であるなら、ボーダフォンは行き詰まった事に気づく事ができるだろう。
しかしこれまで、Sarin氏は収束について慎重な見方をとり、彼の戦略に多くの批判を受けた。英国、ドイツとイタリアの固定ラインブロードバンド市場への動きを含む、最近のビジネスモデルの収束にいくらか配慮した微調整にも拘らず、ボーダフォンの主な焦点は未だ携帯にある。
Sarin氏は"非常に時期尚早だ"と言う。"顧客が実際に、人々が彼らが望むと想像している全てを望むのか、我々は半信半疑だ"。
特に、誰もが4重奏を望むと仮定する事は間違いだと彼は考える:"我々は、これを要求する顧客がいないとは言っていない -- 我々は、それは顧客の非常に少ない一部だと言っている"。
これまでの証拠は、彼が正しいと証明しているよう見える。コンサルタント会社フォレスターの数字によると、イタリアの消費者のわずか1%、フランスの8%、そして英国の10%は固定電話、ブロードバンド・ネットおよび TVの3重奏契約を結んだ。
実施した調査において、割引があれば 49%が興味を持つかもしれないと言ったが、欧州の消費者の 44%はそうしたサービスのセット化に興味がないと答えた。
しかし事業体が人々にセット化契約をさせるため、急な割引を提供せねばならないなら、新たに収束されたネットワークを構築する支出の正当化はより困難だ。
準備に関係なく、そこまで来ている
収束の真の信奉者は、それは単に既存サービスのセット化以上だと主張する:新サービスをも可能とする。多くの事業体は既に1つの送受話器が屋外では携帯電話、自宅あるいはオフィスでは固定線からの呼び出しにより安価な電話として利用できる、"固定と携帯の収束"に興奮しているように見える。
収束により可能となる新サービスの、別の度々引用される例は、ウェブあるいは携帯電話から、顧客は離れた場所からデジタルビデオレコーダーをプログラムする事が可能となる事だ。
熱狂的フットボールファンの Verwaayen氏は、TVと音声会議を兼ねる事で、そのため友人達は異なる場所から一緒に試合観戦できるというアイデアについて熱心に語る。
多くの事業体は顧客の家またはおそらく別荘に設置された防犯カメラで実験しており、携帯電話またはウェブからその場所に注目できる。
そして、電話を TVと統合する見通しがあり、そのため映画を見ていて、そして誰かが電話をかけてくると発信者の名前が画面に現れ、そして電話を拾えば映画は自動的に休止する。
それから収束は、今日、事業体が競争者に対し身を守る手段と新しい収益の見込みを約束する。
コンピュータの巨人 IBMと、この雑誌の姉妹会社である"the Economist Intelligence Unit"に昨年、発表された調査によると、調査された通信会社の経営陣の 80%が、長期の収益成長率の源として、今後3年以内に収束を受け入れる事が重要だと同意した。
同調査はまた、回答者にどの収束されたサービスと市場が最重要と見えそうと思うかを回答者に尋ねた。明白な第1位は音声 - データ収束であった。
そして、固定 - 携帯の収束と、通信 - メディアの収束が続いた。そしてこれらは実際、収束が最も顕著な3分野だ。この調査は、順番にこれら分野の各々を見る事で、収束の見通しを調査している。
3つのうち、音声 - データの収束は明らかに最も成熟しており(現在、実際によく知られたネット電話サービスのSkypeの人気を考えてみよう)産業を再構築する収束の力の最も強い証拠だ。
最初の商業サービスは現在、数カ国で利用できるが、固定 - 携帯の収束はより促進されない。既にいくつか顕著な大当りがあったが、TV市場への通信事業体の動きは初期段階だ。
収束が宣伝に値すると分るにせよ、業界は追求する価値があると確認し、そして同意しない誰であれ、置き去りにされる危険を冒す。Lombard氏は、"ある事業体が収束を採用すると、全ての他の同業者はすぐ後に続かねばならない"と言う。
プロセスがどこまで、そしてどれだけ速く進んでいるかは全く不明のままだ。しかし、好む好まざるに拘らず、収束はやってくる。
