2008/4/12  21:35

現代視点的アンサンブル  即興演奏研究所

私のこれまでの、そしてこれからも続けていくであろう即興演奏というジャンルについての実践を中心とする研究は、今の時点で、大きく四つに分けることができます。

 その第一のテーマは“邦楽器”とのアンサンブルでした。これは、私のピアノと邦楽器奏者のアンサンブルなのですが、それは単に洋と和のコラボレートというだけでなく、過去と現在という時間的な側面からもコラボレートしていて、それは多重の要素を含んでいます。
 まず私がこのアンサンブルにおいて、特に強調させていただきたいのは、私だけが即興演奏するということです。なぜならこのアンサンブルの形は、邦楽器奏者が普段ソロや邦楽合奏で演奏している“既存の古典曲”を演奏し、そこに私が即興で絡むというものだからです。−過去の作品と現代即興の交錯−つまり私の役目はいかにして、邦楽器の音色を生かし、その中に溶け込み、時に伴奏的、時に対位法的、時に無窮動的になり、様々な対話をしながら独特の音楽空間を作るかということでした。大切なことは、きちんと完結された曲にすることであり、その為には単純に音の重なりが“合っている”ということも必要であり、そういう意味で客観的聴覚も必要となります。そしてかつ聴衆に時間的感覚をソロや邦楽合奏で聴くよりもピアノが入ることにより短く感じさせる=飽きさせないということも要求されるであろうと思います。普段邦楽器を聴く機会の少ない人に、楽器を知ってもらい、邦楽に興味を持ってもらうことも私にとっても目指すところであり、それこそがこのアンサンブルの意義であり使命のようにも思えたからです。
 複雑な意図が背景にあることを、いかに単純にそれを示す、または説明することが出来るか、これはこのアンサンブルにおいてのみならず、音楽家、音楽教育者にとっても重要な課題ではないでしょうか?

作曲家は様々な単純なテクストを、自己の観点でより複雑に構築していく・・・



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