2008/7/26 21:46
実践的音楽の試み 色彩的論文
実践的音楽の試みU
伊東光介
共に奏で合うことにおいて、その多様性を考えていくことが重要である。その核となる一つのキーワードとして“音の推移”を挙げる。自分の奏でる音、他から奏でられる音、同時に、順番に、規則的に、不規則的に音はいつも推移している。その推移によって音楽は成り立っている。そのために簡単に音の出せる楽器はとても重要な役割を持つ。
“音の推移”というテーマを推移させていく、つまり推移という概念の推移。それはある種のヴァリエーション(変奏曲)と呼べる。音そのものや概念的な観点を推移(変奏)させて、音楽空間を作り上げる過程を構成していく。そういった多重の要素から様々な可能性が生まれ、音は飛散し、そして集合する。その中で自己の参加意欲、精神面といったものが、どのように変化(推移)していくかが重要であり、それを見守らなければならない。
例えばある合図によって全員が同時に鳴らす、次に端から端へと順番に鳴らしていく、反対側の端までいったら今度は逆順に鳴らしていく、自由に鳴らす、鳴らす部分と鳴らさない部分(鑑賞)の区別等、鳴らす(または鳴らさない)という行為において、いくらでもこのように提示することが出来る。順番にならしていくことは、音の推移をより実感しやすい。それが逆順にもどってくることにより、自分から離れていく音が今度は近づいてくるのである。
鳴らすことと同時に、鳴らさないことも大切な行為である。鳴らさないことによって、次に鳴らした時に、より音を聴くようになるからである。それは意識的(聴く)にも、無意識的(聴こえる)にも、鋭く作用する。もう一つは、音楽によって高められた意識(興奮状態)を音楽によって鎮める(抑制)ことが出来る。音楽はある種の理想世界であり、そこから現実世界=日常に戻るためには、音楽で高められた意識を音楽によって鎮めることが大切である。
そのために、これまでの音楽の歴史を作り上げてきた巨匠作曲家達による作品を聴かせることも必要であるのである。特に古典の作品は、構成、強弱等のメリハリがはっきりしていて、音そのものに姿勢を向かせることが出来、複雑な心理状態を緩和するのにいい効果を発揮してくれるのである。
伊東光介
共に奏で合うことにおいて、その多様性を考えていくことが重要である。その核となる一つのキーワードとして“音の推移”を挙げる。自分の奏でる音、他から奏でられる音、同時に、順番に、規則的に、不規則的に音はいつも推移している。その推移によって音楽は成り立っている。そのために簡単に音の出せる楽器はとても重要な役割を持つ。
“音の推移”というテーマを推移させていく、つまり推移という概念の推移。それはある種のヴァリエーション(変奏曲)と呼べる。音そのものや概念的な観点を推移(変奏)させて、音楽空間を作り上げる過程を構成していく。そういった多重の要素から様々な可能性が生まれ、音は飛散し、そして集合する。その中で自己の参加意欲、精神面といったものが、どのように変化(推移)していくかが重要であり、それを見守らなければならない。
例えばある合図によって全員が同時に鳴らす、次に端から端へと順番に鳴らしていく、反対側の端までいったら今度は逆順に鳴らしていく、自由に鳴らす、鳴らす部分と鳴らさない部分(鑑賞)の区別等、鳴らす(または鳴らさない)という行為において、いくらでもこのように提示することが出来る。順番にならしていくことは、音の推移をより実感しやすい。それが逆順にもどってくることにより、自分から離れていく音が今度は近づいてくるのである。
鳴らすことと同時に、鳴らさないことも大切な行為である。鳴らさないことによって、次に鳴らした時に、より音を聴くようになるからである。それは意識的(聴く)にも、無意識的(聴こえる)にも、鋭く作用する。もう一つは、音楽によって高められた意識(興奮状態)を音楽によって鎮める(抑制)ことが出来る。音楽はある種の理想世界であり、そこから現実世界=日常に戻るためには、音楽で高められた意識を音楽によって鎮めることが大切である。
そのために、これまでの音楽の歴史を作り上げてきた巨匠作曲家達による作品を聴かせることも必要であるのである。特に古典の作品は、構成、強弱等のメリハリがはっきりしていて、音そのものに姿勢を向かせることが出来、複雑な心理状態を緩和するのにいい効果を発揮してくれるのである。
