2008/1/16  6:09

書評:明日の広告 佐藤尚之著 アスキー新書  コラム/思うこと

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物を売るというか、消費者とコミュニケーションを取ることをビジネスとする全ての方々必読の書。

私の同級生にNHKに務めているのがいますが、世の中の主婦はみな朝ドラマを見ていて、日本の家族はみな日曜の夜は大河ドラマを見ていると勘違いしています。少なくとも我が家はまったく見ていませんし、わたしの友人知人もそれほど見ていない。視聴率ってのは、TVを見ている人がどの番組を見ているかって話ですから、視聴率20%なんて言っても母集団がそもそも小さくなっている現在、意味があるのかなっていつも思っていました。ただ、面白いって友人に教えられると、結構録画してちゃんと視てたりするんですよね(のだめとか、Drコトーとか)。

「気に入らない物はタダでもいらない」「わたしをほっといてくれ!」という消費者も、ほしいものについては、価格comはじめコンシェルジュが大流行り。そんで、自分にもっとも合った商品との出会いの場、自分に近い感性の人のレコメンデーションを求めてる。アルファブロガの登場もみな「背中を押して!」って言ってる。こう、ものを買うこと自体に、そして結果に感動感激したいんですね。もう、もの自体はあふれちゃってますから。
そういう意味でTV広告をはじめ、このビジネスモデルは破綻しはじめているのではないか、あまり人々に愛されなくなったのではないか、昨今邪見にされてるんじゃないかと思い始めていました。

こんな広告屋にはきびしい現実を前にして、これからの広告はどこに行くのか?という命題に、「販促」という狭い範囲での広告から「コミュニケーションデザイン」という消費者との関係の転換、「感動/感激のきずな」という、売り手と買い手の損得を超えた理想的コミュニケーションの姿など、「広告の存在意味」をネットとのリアルタイム性(ネオ茶の間)を含め新しい概念で再構築している。後半、専門的用語が多発し一般の方々にはわかりにくいところがあるが、とばし読みでも著者の真意は伝わる。それにもまして、第五章のスラムダンクキャンペーンだけでもこの本を買う価値がある。

本書は広告をなりわいにする人向けに書かれたものだが、広告の本質が「すべては消費者のために(著者)」であることからも、一般のビジネスマンへの商売のヒントが散りばめられている。著者の本業は広告代理店勤務ということだが、そのスタンスはリベラルで広告への熱い思いに満ちあふれている。今年就職する新入社員にこそ読んでほしい。

*このブログでも時々話題の、さとなおさんの本業の新刊です。お薦めします。780円!
www.satonao.com



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