2008/5/20 14:27
神は言われた。「光あれ。」 日常
こうして、光があった。神は光を見て、良しとされた…
昔、むかし、もっとずっとむかし、あるところに、ちょっとだけ
つむじ曲がりの少年がいました。
もちろん、決して悪い子ではありません。ただ、周りの子供たちと
比べちょっとだけ大人で、ちょっとだけ素直になるのが恥ずかしか
ったのです。
例えば小学校1年生のときに、こんなことがありました。
その日は2学期の終了式。いよいよクリスマスです。みんなは
今からもらう通知表と、明日の朝のクリスマスのプレゼントの
ことで頭がいっぱいでした。
そんな中で、その少年は言いました。
“え〜!しらないの〜!サンタクロースはお父さんなんだよ!!”
それはもう、クラスの中は大騒ぎです。
“そんなことはない!” と食って掛かる男の子。しまいには
泣き出してしまう女の子…
その少年が4年生になったある日、はじめて友達と二人、子供
どうしで映画館に映画を見に行きました。
映画のタイトルは『ジョーイ』(1977/米)。
主人公であり不治の病である白血病にかかった少年が、両親や
兄弟たちに支えられながら病気と闘い、最後は亡くなってしまう。
という、実話を基にした、どちらかといえば、悲しくて感動的な
ストーリーの映画でした。
当然、映画が終わりに近づくにつれ、周りの席からは少しずつ
洟をすする音や、泣き声etc...が漏れ聞こえてきます。
そんな中その少年は“この監督はこの場面でわざと見る人を
泣かせようとして映画を撮っているのに、どうして、みんなは
そのまま泣くんだろう”と不思議で不思議でしょうがありません
でした。
そう思えば思うほどおかしくなって、最初はクスクスと、そして
次第に我慢ができなくなり、とうとう、最後にはゲラゲラと声を
出して笑い出してしまいました。
もちろん、周りからは “この子はこんなときに笑うなんて”
という厳しい視線。
“せっかくの良い場面をだめにして”という無言のプレッシャー。
結局その少年は、“どうせ映画なんて”と、あんまり映画館には
足を運ばずに…
時が流れて、いつしか少年も大人になって結婚をして子供も
できました。
笑ったり、怒ったり、心配したり、困ったり。そんな一生懸命な
毎日の連続です。
そんなある日、ふと気がつくと、なぜかしら心の奥がふんわりと
そしてチクチクしています。
読んでいた小説のの1シーンだったでしょうか、絵本の読み聞かせ
だったでしょうか。いつのまにか目頭が熱くなり今にも涙がこぼれ
落ちそうになっている自分に気づいたのです。
そんな自分に気がついて、急に恥ずかしくなってニヤニヤと笑って
しまいながら、そして思いました。
年をとるってこんなことなんだ。人間丸くなるって本当なんだな。
だから、今では “あ〜無事でよかった。幸せになれてよかった。”
そんなハッピーエンディングな物語なら大歓迎です。
それでもやっぱり、悲しい映画は嫌いです。









