2006/12/24  4:50

間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか  

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間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか
7月以降、読んだ本とそのレビューが追いつかなくなってきています。ブック・レビューが少ないからとはいえ、全く本を読んでいないわけではないのですが、多忙と気まぐれ、そして怠慢によりエントリする機会を逸しています。いつも読んでくれている方々、そしてレビューを参考に本を購入してくれている方々、ごめんなさい。

今回の本は、

7月から今まで読んだ本 - ビジネス書

で一度紹介した書籍ですが、個人的には今年一番影響を受けた本ということで再エントリです。

本書の骨子は、従来の学習方法についての批判とその検証、そしてその検証を元に、意義、意味のある学習とはどういうものなのか?ということ。従来の学習方法について、特に取りざたされるのが

1.詰め込み教育
2.経験は学習を促すのか?
3.単なる繰り返しの学習
4.学習量と学習結果

などについて。特に、1と4について、

・詰め込み教育は、実は詰め込めていなかった。
・教科書は厚い方が良い。

しかしながら、大学受験までの勉強を終え、そのような学習批判を読むことに、今更意味があるのか?
実は従来の学習方法に対する批判と同時に、なぜそれがダメなのか?についての検証と同時に、逆にどのような学習方法が有意義であるのか?が述べられています。そして、この後者が、我々社会人にとってかなり有意義な箇所です。

具体的には、

・無意味材料の有意味化
 意味のない物事でも、意味付けすることで記憶に残りやすい。

・学習対象に対する認識
 学習対象と学習者の認知構造が合致するときに学習しやすい。

・知識の構造化
 知識を構造化することによって、ある部分の理解が進めば、その他の領域の理解も促進される。

これらのそれぞれの要素についての検証を行い、先の検証を踏まえながら次の要素を検証を進めることで章を進め、最後の章では、それらの検証結果をまとめて教育への提言を行っています。非常に論理的に進められる章立ては、目次を見るだけでも明らかです。
第1章:有意味な学習と認知構造
1.学習論に、まちがいはないか?
2.学習対象の量は少ないほどやさしいか?
3.経験すれば学習できるか?

第2章:有意味学習の特徴
1.詰め込むとあふれるか?
2.見れば、見えるか?
3.学習すればどんどん伸びるか?
4.賞罰は学習を進めるか?
5.学習すれば知らないことが減るか?

第3章:理解と応用
1.理解の構造
2.有意味化と理解と確信
3.理解と応用
4.構造化された知識

第4章:知識と教育
1.知識のありようとできること
2.内容と方法と教材解釈
3.教師の役割

第5章:教育への提言
1.「詰め込み教育」の問題点は、[詰め込めない]こと
2.月の半分は昼間に見える
3.教科書は厚いほうがいいという正論
社会人になると、自己啓発であったり必要に迫られたりで、理由はともかく学習する機会というのは日常にあふれていることと思います。しかしながら、同時に非常に時間の限られた日常でもあります。学習は効率的、効果的に進めたいところです。
そのような意味から、まず学習という行為を捉え直すことで、無駄を無くし、学習効果を高める必要があります。

そのような意味で、本書は自身の学習方法を見つめ、それを是正するための良いガイドブックになることと思います。



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