2008/3/9  23:21

日銀総裁人事がそんなに重要か  内政

日銀総裁人事が政争の具となり混迷の度を深めている。新総裁が誰になるのかいまだ五里霧中、このままでは日本売りにもつながりかねないという声もある。日経新聞などは日銀総裁が決まらなければ由々しき事態とまで不安をかきたてている。

 しかし、今一度考えてみてもらいたい。日銀の政策である金融政策は日銀政策委員会によって決定されている。委員会は審議委員6名と総裁、副総裁2名からなるので総裁1名がいなくても問題なく、総裁の金融政策に対する権限は法的には9分の1でしかない。

 さらに法22条第1項によれば「総裁は、日本銀行を代表し、委員会の定めるところに従い、日本銀行の業務を総理する」とされ、第2項は「副総裁は、総裁の定めるところにより、日本銀行を代表し、総裁を補佐して日本銀行の業務を掌理し、総裁に事故があるときはその職務を代理し、総裁が欠員のときはその職務を行う」と定めている。従って総裁の欠員も法が予め予定しているところで異常事態でもなんでもない。

 現副総裁の武藤某は財務官僚出身、しかも旧大蔵省の不祥事が起こり、消去法で事務次官になった人物である。多少実務と政治力に長けているとしても「余人をもって代えがたい」人物では到底なく、FRB(米連邦準備制度理事会)議長のようなエコノミストではさらにない。それでもどうしても武藤氏にこだわるとすれば日本の人材がいかに払底しているかを露呈するだけの結果になるだろう。

 いっそのこと半年でも一年でも総裁は欠員としたらどうか。@その場合でも金融政策を日銀が行うことに何の問題もなく、Aその間にじっくりと適材を選んだ方が拙速な人選よりも却って諸外国の信頼を得るかもしれぬ。Bもともと総裁の職務とは日銀のマネジメントとスポークスマンに過ぎぬ、ということを今一度銘記すべきだろう。




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